最終回終わりに

「いやぁ、大盛況だったな」

「当たり前よ。なんせ私が本気を出したんだもの。褒められて当然だわ」

「そうか、そうだよな。さすが篠原だ」

「あら? 随分と素直じゃない」

「俺はいつだって素直だ。どっかの誰かさんと違ってな」

「それは私が素直じゃないって言いたいの?」

「そう聞こえなかったか?」

「ふふ、まあ否定は出来ないわね」

「だろ?」

 俺と篠原は二人ではにかむ。あの劇が終わって、篠原はクラス中の奴らに賞賛された。「感動した」とか「女優になれるよ」とか、みんな篠原を褒め称えた。そして意外なことに、その恩恵に俺も預かることができたのだ。

 「新藤って意外と演技とかできたんだね」と、上から目線で褒められ、それでも俺にとっては嬉しかったりして……。まあつまり、俺たちの劇は大成功し、当初予定していた目的も達成できたと万々歳な訳で……。

「私に感謝しないさいよ、新藤くん」

 太ももで頬杖をついている篠原が感謝を求めてくるので、俺は素直に感謝する。すると、トントンと部室の扉が叩かれ、久しぶりに依頼を受けることになった。

 一難さってまた一難。まだまだ俺と篠原の恋愛部活動は、終わりそうになかった。

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恋愛部! ラリックマ @nabemu

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