第23話消えた馬

「さて、マリウスまたお前の力を借りるぞ。」


そう言ってアランは目に魔力を集中させ目を蛇に変化させた。


「さて次は変なものが移りませんように。」


そう言ってアランの目に何かが映った。


アランの目には一頭の馬が映ったその馬は広い草原をただ一頭優雅に走っていた。


アランはその馬をただ見ていた。


「アランさんいったい何が見えましたか?」


レイミヤはアランが見たものを聞いた。


「一頭の馬が見える。」


アランが馬を見ていると馬は走るのをやめてアランの方を見た。


次の瞬間馬は姿を消し千里眼に移っていた光景が何も映らなくなった。


「マリウス千里眼が真っ黒になったんだがこれはいったいどういうことなんだ?」


アランはアンドロマリウスに聞いた。


「分からない千里眼はこの世界のなら一度見たら絶対に見失うはずがない。それに千里眼で観ている光景が黒くなるなんて私は体験したことがない。」


アンドロマリウスは今回起きたことを聞いて驚いていた。


千里眼の持ち主であるアンドロマリウスですら体験したことがない出来事だった。


「とりあえずもう一度見てみる。」


アランは先ほど見た馬をもう一度見ようとしたら今度は大きな城門が見えた。


その城門の上部の中心には一頭の馬が草原を走っているのようなシンボルが書かれていた。


「どうやら次の目的地はここらしいな。」


アランは真相を確かめるべく次の目的地を千里眼で観た場所に決めた。


アランはレイミヤに次の目的地を話した。


「分かりました。アランさんが行くところに私はただついていきます。」


アランはフラウロス、ハーゲンティを戻してレイミヤと荷物をまとめ始めた。


「よし、さっそく千里眼で観た場所を目指して出発だ!!」


アランとレイミヤは次の目的地へ歩き始めた。




「誰かはしらんが、我のことを勝手にのぞくとは不届きな奴がいるものだな。」


そのものは玉座に座り頬杖を付き足を組み座っていた。




「大丈夫ですか?レイミヤさん?」


アランとレイミヤはただ二人見渡す限りの平原を二人歩いていた。


「ええ、全然大丈夫です。」


レイミヤはそう言っているが体は大きく揺れながら歩いていた。


レイミヤは今まで聖女見習いとして生きてきた分あまり体力は無かった。


二人が歩いているときにはすでに空はオレンジ色に変わっていて太陽の反対側はすでに暗くなっていた。


アランは周りを見渡してみると少し歩いたところに川が見えた。


「とりあえずあそこに川が見えるのであそこまで行きましょう。」


アランがそう言うとレイミヤはアランを置いて一人で川を目指して走った。


アランがレイミヤを追いかけてやっと追いついた。


「レイミヤさんずいぶん元気そうですね。」


アランはレイミヤに追いつくために走ってきたため息を切らしていた。


「アランさんこの川あそこの森に続いていますよ。どうしますか?あそこの森まで行きますか?」


アランは少し考えた後


「そうですね、あそこの森まで行きましょう。」


またしてもレイミヤは一人足早に森の入り口に向かった。


アランが着くころにはレイミヤは薪を集め晩御飯の準備をしていた。


「アランさん火をお願いしてもいいですか?」


レイミヤはアランに焚き火用の火を頼んだ。


「分かったよ、


ソロモン72柱の悪魔のうちの一人、地獄の侯爵フラウロスよ、我が名の元に汝に命じる我が召喚に応じ、今ここに顕現せよ。」


アランは適当にフラウロスを召喚した。


「なんだよ、俺に何か用なのか?」


フラウロスは眠たそうに現れた。


「フラウロス火頼むよ。」


アランは悪びれる様子もなくフラウロスに火を頼んだ。


「あのなぁ、前々から言おうと思っていたけど俺はマッチじゃないんだぞ。そんなことでいちいち呼ぶんじゃねえ!」


フラウロスはつもりに積もった一つの不満を漏らした。


それでもアランの言ったことには逆らえないので薪に火を点けた。


レイミヤは二人の会話を聞きながら料理をしていた。


「俺も何か手伝うよ。」


アランは一人で料理しているレイミヤの手伝いをするためフラウロスの会話を途中でやめた。


しばらくするとレイミヤの料理が完成してアランと二人で料理を食べた。


料理が食べ終わるとアランとレイミヤは近くの川で食器を洗った。


「これが終わったら今日はもう寝ますか。」


「そうですね、そうしましょう。」


レイミヤは自分の体のにおいを嗅いだ。


見張りのためアランは先にレイミヤを寝かせた。


レイミヤは悪いと思いレイミヤが見張りをするといったが、アランは見張りを変ることは無かった。


レイミヤの顔は少し膨れていた。


アランは一人火が消えないよに定期的に薪をくべ火を絶やさないようにした。


レイミヤの寝顔を見ているうちにアランも眠たくなりアランは寝てしまった。

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