第5話

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母にはまだ話してない様で。父の思惑はまだまだ叶わないものの、とももの引きこもり生活に張り合いができた。とももは母がパートに行くのを見計らって、ごろにゃぁと遊んだ。カリカリフードに水を与え仲良くお腹を撫でていたらペットシーツの上で、じゃーとオシッコとうんちんぐ。それらをまとめてゴミ掘り場へと運ぶとダッシュで家に上がった。

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たまにゴミを出しに来るオバさんと出会ったが、母の知人じゃないと鼓舞し無視した。それから差し入れに木の棒があったので、ごろにゃぁに与えると、カリカリと爪を磨いた。成る程と思ったとももは、木くずもこぼさない様にビニールに入れた。

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この頃になると、流石の母も「猫」ねとあたりをつけているのだが、父から「俺が仕組んだからくりだから」声をかけないで欲しいと言われ口チャックしている。それを「おかしいけど」ごろにゃぁが可愛いからいいか(笑)と、とももは済ましていた。

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可愛いから、欲しくなるのが写真や動画等であるが、とももにはPCやモバイルは与えられていなかった。レンズ越しに見る姿より肉眼で見る姿の方が断然可愛いので、後幾日しかないであろう出会いを大切に肉眼にやきつく努力をした。

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その合間に差し入れのノートを見て自習する。成績をキープしないと退学になるかも知れないから。とももは、ごろにゃぁの世話も自習も頑張った。でも、学級委員がノートを投函するタイミングで聴いても、ごろにゃぁの里親はまだ見つからないとの事だった。

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