第2話
06
そんなある日、学級委員の子が執拗にチャイムを鳴らすから、仕方なく出向いたとももに彼は黒色の子猫をつきだした。「困るよ、家じゃ飼えない」と発音しようとして、長い間声を発音したことが無かったから、上手く発音出来ず、今日1日だけでも良いからと子猫を預かる事になった。
🌑07
何でも、出産したものの養う宛がなく、里親を探している最中らしい。「飼い方なんて知らないから、責任とれないよ」と小さく呟くだけにおさまった。受け取ったバスケットから覗くチャーミングな顔を蓋で隠す。ペットシーツとカリカリのフードもわたされたので、明日は来ないな、これはと思うとももだった。
🌑08
バスケットの取っ手にネームプレートが付いており名前は「ごろにゃぁ」と可愛く書かれていた。雄?それとも雌?と思ったとももは子猫の大切な箇所を触ってみた。「大きいから雄かな?」と照れるとももであった。
🌑09
ごろにゃぁは「ふみゃあ」と爪で、とももの手の甲を引っ掻いた。「いったーぁ」幸い流血は無かったので、以後、気をつける事にした。台所に降りて、浅めの皿を2枚手にしてナチュラルウォーターのペットボトルを反対の手に持ち、自室へと上がって行った。
🌑10
一キロか二キロしかない子猫だが、存在しているという熱量を感じ、母にバレるなと、とももは腹をくくった。だけど、気にしていた猫の声は母に気づかれず、ぐっすり眠った後の母は何も気がつかずパートに出かけた。
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