第6話
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「じゃあ、あの時別の街に行かなかったのは、何のため?」べーさんは不服を思念する。「まだ私17だよ。18じゃ無いんだから」沙代ちゃんは必死だ。だが、べーさんも「18の誕生日まで待てば良いわけね?」と思念が食らいつく。「私、結婚出来ない難病なんだよ」
🌑27
泣きじゃくる沙代ちゃんにべーさんはこう言った。「僕が生きてるほんの少し間だけなら」「僕が沙代ちゃんの夫になる。だから」誕生日には逃げないでとべーさんの思考が消えた。
沙代ちゃんは寝惚けてる運転手の頭を気前よく殴った。「あああ」眠りから覚める運転手が沙代ちゃんの事を睨んだ。
🌑28
「俺、折角いい夢見てたのに」 どんなだよと掠れる沙代ちゃんに「べーさんと沙代ちゃんのえっちな話」って言って、沙代ちゃんに頭を殴られ、又もや夢の中に戻る運転手だった。
「うそ、べーさんの思念ってみんなに聞こえるんだ?」沙代ちゃんはバースデーえっちの約束に、置いてきぼりにした理子の事を考えながら、べーさんを選んだのは沙代ちゃん自身なんだと考えに考えたどり着いた。
🌑29
蝋燭に息を吹きかけるべーさんの体の口説き方はどこを口説くのだろう?恋愛モノのラブシーンみたく耳に吐息を吹きかけるのだろうか?酔ってしまいそうな妄想に、べーさんの思念は「違う。アソコ」と喰らいついた。「アソコってアソコ?」沙代ちゃんは意識を無くしそうな勢いで否定にかかるも、べーさんは「アソコ」と沙代ちゃんの悲鳴を確実なモノとした。
🌑30
堪らなくなった沙代ちゃんは現実逃避に星空を見に後ろガラスのカーテンに潜った。「まだ君のこと何も知らないけど」これからも「よろしく」って思念を最後にべーさんは眠りこんでしまった。美しい満天に酔う沙代ちゃんは、べーさんの死を意識した。多分、私は理子のもとに戻されるだろう?その時、私は理子の事をべーさんと沙代ちゃんの仲をさく邪魔者扱いしないだろうか?
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