第28話
イドラの蛇下部組織とされる盗賊団を討伐したのだが…規模がおかしくね?
下手な軍隊なんぞ、足元にも及ばんレベルだったんだがな。
イドラの蛇は、この規模より上なのか…
ユンファ連れて、国外逃亡するかなぁ…
最悪、それも視野に入れたほうがよいだろう。
イドラの蛇アジトへ潜入した後にでも判断するとして、その際にユンファへ相談しよう。
さて…討伐できた訳だが、ここからは討伐者の権利を行使しよう、そうしよう。
じつは討伐を行った者には、盗賊団が保持していた宝を漁る権利が与えられており、それを得ることができるんだわ。
ただし、その権利は一回のみ。
討伐地から離れてた時点で破棄されたと見做されるため、持てる範囲でのみ入手可能とされる。
この持てる範囲には、マジックバックなどの魔道具への収納も含まれるのだが、マジックバックの容量は、知られる最大で大型馬車1台分だ。
そのクラスは稀少で国宝級、通常は大樽5個が最大規模で出回っている。
非常に、お高い、がな。
滅多にマジックバックを持つ者がおらず、しかも居たとしても最大5樽分の容量なので許容されているのだが…
俺の亜空間倉庫へは、いくらでも入りますが…なにか?
アジト内のお宝を根こそぎいただく。
倉庫に使用されていた洞窟は被害を免れていたので、軍資金や宝飾品、武具に食料品などの物資など、色々と全ていただきました。
鍛冶施設や調薬施設等々、様々な施設も存在。
固定されていない物は全部だな、全部。
居住区は俺の襲撃への反撃にて酷い有り様になっており、原型を留めぬ物が無数に。
しかたないから、使える物を選り分けてな。
うん、価値が有りそうな代物は、全て回収できたかな?
でぇ、素人さんは、ここで満足するだろう。
この規模の盗賊団が、隠し通路や隠し部屋への隠し財宝を仕込まぬはずがない。
っかさぁ、討伐中に何ヵ所か怪しい場所がな。
まぁ…大半がハズレだったんだが。
だが、討伐中にマジックキャスター達が攻撃を加えなかった箇所。
それも明らかに避けてた場所がな。
ほとんどが無駄足だった。
洞窟の脆い場所とか、
だがな、最後に本命として除けておいた場所がドンピシャ!
隠し部屋ではなかったが、隠し通路がな。
周囲に合わせるように隠蔽されているが、一見岩壁の一部としか見えない部分をズラすように動かせることがな。
現れた横穴の先に縄梯子。
伝って降りると、結構広い洞窟へとな。
大立ち回りは無理だろうが、楽に立って移動ができそうだ。
むろん、明かりなどない。
俺の暗視能力頼りだな。
以前も暗がりを伺うのに苦労したことはないのだが、指輪を得た後からは以前にも増してな。
こんな暗闇では、流石に何も見えなかったはずなのだが、夕暮れ時並みの明るさにて辺りが見える。
明らかに指輪の効能だと思われるのだが、そんな効果を宿した指輪は無かったはずだ。
最後の指輪を得た後から、色々と不思議な現象が起こっているような…
まぁ、不利益を被ってないから良しとしよう。
通路は枝分かれ無しの1本道。
まぁ、非常時用の脱出通路だとしたら妥当か?
途中で隠蔽された壁が。
調べてみたら横穴が隠すように塞がれていたよ。
うん、隠し部屋だな。
お宝は…マジックバックが複数。
逃亡時の物資および活動資金だな。
それと…
「魔法文明期の法具か…
こりゃ、当たり…なのか?」
なにかのコアと、起動用法具。
それと遺跡の場所を示す地図だ。
「この場所って…」
現在、イドラの蛇がアジトにしている場所だ。
もしかして、下部組織でなく、こちらが本体?
あちらは探査隊っという可能性も。
矢鱈滅多に手強かったのは、こちらが本体と考えれば合点がいく。
っか、ここより手強いなんて、勘弁してください、いや、本当にさ。
後は道沿いに進むと外へと出れたよ。
道が緩くカーブしていたので、現在位置が把握できてない。
ただ、出口を塞ぐ岩を除くと森の中だった。
どこよ、ここ?
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