第76話 ファフニカ王国
川登りも飽きてきたころようやく王都ファフニカに到着した。
途中から背の高い護岸で周りが見えない状態になり、
国の街並みは見ることが出来なかった。
川はいくつにも分岐し、一つは王城の中に続いているようだった。
そのまま資材置き場のような所に入っていき、
ライオネルにより王城内に案内されていった。
既に謁見の間には沢山の人々が揃っており、王と王妃も座って待っていた。
ありえないだろ・・・。
「よく来た。我が孫、レインよ!ワシはこの国の王でありお前の祖父ライゴウ・ファフニカだ」王
「初めましてあなたの祖母の、ローラ・ファフニカよ」王妃
「初にお目にかかる。第一王子でそなたの叔父にあたる。
ラインハルト・ファフニカだ」王子
「レインよ皆に、挨拶をしてくれんか」王様
「は!失礼しました。初めまして。
私は聖王国フォースターの国王レイン・フォースターです。
祖父ポールと共に、
この国のため、また私の家族を守るためこの地に参りました!」俺
「ポール・フォースターじゃ!久しいの!」ポール
「ふん。ポールは良いのじゃ!レインよこちらへ」王
「はい」俺
「もっと近くに」王
「はい」俺
ぎゅ・・・
「会いたかった・・・本当に良かった・・・」王
「あなた!なんてことを!それは私が先のはずです!」王妃
俺は腕を取られて放漫な胸に圧迫された!!
王妃は何歳なのだ!?この胸の弾力は・・・。
ふわ~・・・。
「父上母上、謁見の間です。お控えを!レインは一国の主ですよ」王子
「うむ・・・。済まぬ皆のもの」王
「いえ!滅相もない事です!!」一同が一斉に頭を下げた!
「それで、この国を救うとは」王
「はい。今現在全世界が悪魔と魔族による侵攻を受けております。すでにこの国にも沢山の魔族が入り込んでおります。・・・」俺
こうして俺は、
結界を張って回っていることと、この国のダンジョンの事を伝えたのだった。
早速謁見の間で結界を張ると、二匹ほど身内から魔族が出てきてショックを受ける謁見の間だった・・・。
それは仕方ない。
俺は数個の結界の魔法陣を渡し、各地に配置してもらうように手配し、
ダンジョンについての情報を集めてもらうようにおねがいした。
こうして、謁見は終わり、歓迎の会食の場に移った。
「これは思ったよりも大変な事になりそうだの・・・」王
「そのために私が来ました。そして、お爺様お願いが・・・。」俺
「レイン!爺さんと呼んでくれるのか・・・?」王
「レイン駄目じゃ!ワシが爺さんじゃろうが」ポール
「爺ちゃんは爺ちゃん王様は爺さんだよ」俺
「むむむ・・・」ポール
「むむむ・・・わしも爺ちゃんが良いの・・・。」王
「それよりも、俺の国と国交を結びませんか?
この国は貧困も進んでおられると聞きました。
俺の国なら、食糧支援や他にも色々支援可能です」俺
「レインの国ならいいぞ!!」王
「な!!王よ!!そんな早計に!!」王子
「いいのじゃ!ワシもそう思っていたのだ!助けてくれるか?」王
「もちろんでございます。
さしあたり、ダンジョン問題を解決しなければなりません」俺
「そうじゃな・・・。」王
「そしてお爺様。これが解決したら、叔父さんに王位をお譲りになってください」俺
「なに?なぜじゃ?」王
「お爺様、後は任せましょう。もうユックリなされても良いのではないですか?」俺
「そうね。そうよあなた!レインともユックリお話もしたいじゃない」王妃
「お婆様!ありがとうございます」俺
「やだ!レイン!嬉しいわ!私もお婆さんと言われるようになったのね!
ライン?あなたも早く結婚しなさい!」王妃
「うぐ・・・。」王子
「叔父さん!子供は良いですよ!」俺
「お前まで・・・。」王子
ライオネル叔父さんが言うには、ラインハルト叔父さんは、
王になれないままで、結婚というのにも踏み切れないでいるという。
この国は色々と一歩踏み出すために、なにかを変えていかなければならないのだ!!
その背中を押すのは俺の役目なのだろう・・・。
「王様、緊急伝令です!」兵
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