第72話 荒れる船旅!

「ぐえ~・・・」ポール


爺ちゃんの船酔い克服は出来なかったようだ!

直ぐに酔い止めポーションを舐めて元気になったけど、

船酔いを克服できずに、少しショックを受けているようだ!


「レイン・・・。ワシは船酔いが治らんのかの~」ポール


「良いじゃないか!薬もあるし、毎日乗るわけじゃないから」俺


「うむ・・・。」ポール

悔しいんだねw


王都の西の港町ゴーベンから船で3日でファフニカに到着予定だ!

しかし、そう上手くはいかないものだ・・・。

突然の嵐に巻き込まれたのだ!

船は高波と雷雨に襲われ凄いことになっていた。


帆を上げろ!風に持っていかれるぞー!

耐えるぞ~こらえろよ~!

風魔法と水魔法使いは魔力を出し尽くせ~!!

船上は戦争のような事になっているな・・・。


(ご主人様。魔族の気配です!)飛燕

(なに?この嵐は?)俺

(はい。その様です。外にお願いします。)飛燕


甲板に出ると、出てくんじゃね~と怒られたが、

構わずに、飛燕に魔力を渡して抜刀する。


ピッカ―――――ン!!バッシュ――――ン!ギュギャ――――!!

ジュワジュワジュワ・・・

ヒュルヒュルヒュルとひも状の物が落下してきている・・・。

あ!死体かな?ヘビ?龍かな?船に激突する前にストレージリングに仕舞う。


魔族を倒すと嵐はすぐに静まり、太陽が顔を出してきた。

混乱する船員たちだったが、

魔族が嵐を起こしていたことを説明して、

魔族の死体を頭だけ見せてやると、納得してくれ、感謝の嵐に変わった!


(空を飛ぶ雷龍でございます)飛燕


やはり龍だったんだね!

飛燕は頭をズッパ―ンと切り落としたんだね。

凄い子!!


「酒持ってこい!!」船長

「もっと飲め~」船員

「わしゃ!レインの爺さんじゃぞ!」ポール

「何度も同じこと言ってんじゃね~」船長

「ふん!こんなかわいい奴は居ないじゃろう!」ポール

「こんなゴツイ奴のどこが可愛いと?」船長

「なに?分からんのか?見て見い!

このつぶらな瞳ワシと一緒じゃろ?この筋肉!

それにあそこも特大じゃ!」ポール

「だからそれのどこに可愛げがあるんだよ爺さんよ!」船長

「・・・zzz」ポール

「寝てんのかよ!

おい爺さん!恐ろしいもんがパンツからはみ出してんだよ!

まったく・・・」船長


ははは・・・船長に愛されてんな爺ちゃん!!良かった良かった。


「レイン・・・俺も酔ったぞ~こっちにこい」ライオネル

「叔父さん!」俺

ガシガシと抱擁され、頭を撫でられ、あちこちと触られている所だ・・・


「こんなに立派に!!ほ~!!」ライオネル

ムニュムニュ・・・。

「そこは普通遠慮する場所だと思うのですけれど」俺

・・・zzz

寝た・・・。

この人も爺ちゃんよりは酒は強いけど、そこまで強くはないようだね。

でもなんで俺はそんなに酔わないんだろうか・・・?

この人達の遺伝子が入っているだろうに・・・。


翌日は船員一同でゲロ祭りだ!

まったくこれで良いのかよ!

気休めだろうけど酔い止めをひと舐めずつ与えてみた。


「ほえ!!治った!!」船員


え?二日酔いにも効くの?

凄い発見じゃね~かよ!!

爺ちゃんが船も酒も弱いっていうのは、

何かこの世界の属性的な何かなのか・・・?

と思ってしまう出来事だ!


そうこうしながら、後半は楽しい船旅をさせてもらった。


そして俺達は、一日遅れではあったが、無事にファフニカの端、

港町トーンに到着したのだった!

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