第58話 帝国へ

俺達はエルフの国を出港する荷物と一緒に船で出発した!

念のため爺ちゃんには酔い止めのポーションをスプーン一杯飲んでもらった。


「ほっほ~快適じゃの~!」ポール


「ははは!喜んでる喜んでる!」俺


大きな船の先頭で、波に上下しながら風にあたる爺ちゃん。

絵になるな~!!カッコイイ!

どっかの海賊船長みたいだ!!


船旅は5日程で帝国領の端、港町グランディスに到着した。

中々イメージ通りの灰色な感じの街だな・・・。

重厚というのか武骨というのか、男の街って感じだ。

どこまでも色っぽい話は俺にはないのかな・・・。


宿屋に入った。


「なんだい男二人でかい?」女将

あからさまに軽蔑されているような表情だ!


「親子なんだが・・・」俺


「そうかい!親子でも一緒の部屋にね~!よそもんかい?」女将


「ええ。教会関係者です」俺


「そうかい!済まないね~!

二人で銀貨10枚だよ」女将


「はい。」俺


「201号室を使っておくれ!これが鍵だよ!」女将


なんだ!感じ悪すぎるな!保守的というか、排他的というか・・・。


(そうじゃな!わしらはどう見ても爺さんと孫じゃろ!)ポール


(いや、親子にしか見えないと思おうよ!

何なら最近は兄弟でも行けるんじゃないか?)俺


俺達はこの感じの悪い宿に泊まって次の日に、

この街の教会にお邪魔しようと考えていた!


それが間違いだったと、後で知ることになる・・・!!


その日の夜・・・。

俺と爺ちゃんはいつもの様に一緒に風呂に入って、

ツインのベッドは小さいため、

素っ裸で渋々それぞれのベッドに入った。


はずだった・・・。


はっ!!

と、気付くと、爺ちゃんが俺の布団の中にいて、

俺を舐めまわしているではないか・・。

爺ちゃん!やめてよ!!

と一瞬思ったと思ったのに・・・。

俺も爺ちゃんの身体に欲情し・・・。

俺達はそのまま最後まで・・・爺ちゃん・・レイン・・・。


「うわっ!!!」俺

「グワッ!!!」ポール


ハッ!!二人とも別々のベッドで寝ていた・・・良かった・・・。

しかし、

それぞれハデにぶっ放していて、シーツはベトベトになって・・・


「爺ちゃん?変な夢見た・・・」俺


「ああ。ワシもじゃ・・・今は近付かんでくれよ!」ポール

罪悪感、背徳感、嫌悪感、満足感、快感・・・

「ああ!俺も混乱している・・・。」俺


気まずい思いを引きずって、俺達は宿を後にした!

近くの教会ではしっかり結界を作動させたのだが、

ジュワジュワと周りの浄化はできていて何らかの術が漂っていた、

と言う事が分かった!


(私でも気付かない程の何か小さな反応です!)飛燕


と飛燕は言っていた!

だからシロは結界を張らなかったのかな。

魔族や悪魔の消滅反応は特に無かった・・・。

この町はこの教会だけで、町全体を賄えそうだ。

さっさと次の街に移動しよう!

と言う事になった。

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