第57話 エルフの感謝

数日養生をさせてもらっているうちに、

俺達は国をすくった人間としてエルフの国で有名になっていた。

どこに行っても感謝され、

過剰にサービスされたり、色んなものをくれたり、

道を歩くこともままならない状態になった。

そして、

俺としては一番うれしかったのが、

エルフの図書館に入れるようになったことだった!


「え?良いんですか?俺が入っても!!」俺


「ええ!あなた方はもう、私たちの国の恩人です!

どこでも入って利用ください。」王


「ありがとうございます!」俺


「それとこの魔道具をお持ちください。

これは、あるダンジョンから出たというもので、

身につけたもの同士で念話が使えるようになるというものです。」王


「え?そんなすごいもの良いのですか?」俺


「はい。エルフには、必要のないものですので!」王


「有り難く頂戴します」俺


ピアスだった。

俺と爺ちゃんは片耳に針で穴を開け、ピアスを装着した。

ポーションで傷を治せば出来上がりだ!


「爺ちゃん似合ってるね!外人の怖い人みたい」俺


「ガイジン?レインも似合っとるぞ!なによりお揃いじゃからな!」ポール


「ははは・・・。カッコイイってことさ!!」俺


「ガハハハ!照れるな!!」ポール


(爺ちゃん聞こえますか?)俺

(お!聞こえるぞ!)ポール

(ヨシヨシ。成功だね!)俺

(これで内緒話しし放題だな!爺ちゃんになんでも話すんじゃぞ)ポール

(何でも話してるよ!)俺


こうして俺達は念話しながら、図書館に入っていった。

木造りのおしゃれな図書館と言った様子は癒される空間だった。

エルフは読書が好きなようで、結構にぎわっていた。

俺は、魔法陣と、薬草、ポーションの本を重点的に見ていった!

凄い!

エルフ独特の技術が書かれている。

リングから紙とペンをだして、ドンドン書き留めておく。

素晴らしい・・・。

楽しい・・・。

このエルフのポーションは早めに作ってみたいな。

木の実は沢山もらったけど、帰る時にもっと沢山取って行こうと思ってる。

他にも、色々採取したい物が多いな・・・!!

どうしましょう・・・。時間が足りない。

でも、一旦帝国をどうにかしないといけないよネ・・・。

俺の予想では帝国のトップがすでに悪魔って説が大きいと思うんだよね・・。

ラノベ的に・・・。

(そうじゃな!ワシもそう思うぞ!)ポール

(な!!思考が漏れるのか!!)俺

(どうじゃ?わしの考えは漏れているか?)ポール

(うん・・・。)俺

(なんじゃ?言ってみろ!)ポール

(愛してる愛してるとずっと言ってるなんて恥ずかしくて言えん・・・)俺

(正解じゃ!)ポール

(うわ!漏れすぎじゃない?)俺

(近いとこうなるのかもの!離れてみるか?)ポール


(どうじゃ!!)ポール

(どうじゃってしか分からなかった!)俺


(やはりの!くっついてると安心している気持ちが伝わったからな!)ポール

(う・・・そう?そうか・・・)俺

隠すことがないにしても、駄々洩れは、

恥ずかしすぎるのでは・・・。

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