第46話 聖都市クルスザスへ
聖教会の本部、
聖都クルスザスは王都よりももっと北に行った所にある。
クルスザスは国とは別物と考えられているが、
実質教皇におさめられた国だ。
俺達は学校関係者と、兵士達に挨拶して、旅に出た。
「レイン!ワシはこの日を楽しみにしていたんじゃ!
孫と二人旅だなんて!最高じゃないか!」ポール
「ははは!俺も嬉しいよ!なんだか楽しいね!
シロもマルも楽しそうだし!」俺
「そうじゃの!がははは!」ポール
シロとマルは、
あれから、身体のサイズを変えることができるようになっている。
今は小さくなって、俺と爺ちゃんの首に巻き付いている状態だ!
俺達を乗せて走ってくれることもできるが、俺達が何だか歩きたかったから、
俺達に巻き付いて甘えている所だ。
シロ達は精霊獣とヨツムンガルドは言っていたが、あれから詳しく聞いてない。
詰めが甘いかな・・・
でも、追々、分かってくることだろうから今は俺の可愛いワンコさんでいい・・・
王都を過ぎると直ぐに、
途中怪しい気配の輩が数人つけてきていたが、
何もされなかった。
見逃したけど、人のような魔物のような得体のしれない反応だったな!
「あ奴らなんじゃったのかの?」ポール
「分かんない。様子見だろうけど、油断できないね」俺
「そうじゃな」ポール
王都をすぎて、聖教会との国境の町でのことだった。
俺達は宿で寝ているところを襲撃された!
シロが咄嗟に障壁を展開してくれて、事なきを得たが、
その障壁に阻まれた角の生えた黒いサル達が気絶して転がっている。
「なんじゃこいつらは初めて見るな!」ポール
スッパーン!
魔剣で首を刈り取り、リングの中に死体を回収していく。
「こいつら結構固いよ!飛燕がビリビリしてる!」俺
「障壁にあたっただけで大ダメージを受けておるから、
光魔法に弱いようじゃな!シロよくやったな助かったぞ」ポール
ワフ!
キラキラと飛燕が耀きだした。
(ご主人様魔族の魂をありがとうございます。
私は魔の魂を糧に自我を得ました。まだ近くに魔の者がいるようです。
少し私に魔力をお分けくださいませんか?)飛燕
「ウワ!飛燕がしゃべった!凄いな!
魔力?良いよ。」俺
「なに?剣が!」ポール
魔力を込めると飛燕が光り出し、白い光を窓の外に飛ばした!
少しと言って魔力かなり持っていきやがったな・・・!!
外では断末魔の声が響いて静かになった・・・。
索敵でも襲ってきた猿と同じ反応の奴らが死んだことが分かった。
(これで辺りに居た魔の者は滅しました。ごちそうさまでした。)飛燕
「ありがとう飛燕!
爺ちゃん。飛燕がこの猿の仲間を大方やっつけてくれたって!」俺
「おおそうか!凄いな!飛燕は!」ポール
「うん。こいつらの魂を食って自我に目覚めたらしい」俺
「ひえ~!まるでおとぎ話じゃな」ポール
俺はこの世界自体がおとぎ話だけどね!
しかし、剣がしゃべるとか、ファンタジーでも結構レアなケースですよね。
面白い・・・。
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