第41話 いざ王都へ

冒険者ギルドって、職員以外基本的に女子が全くいない。


ラノベなら、ビキニアーマーの女子戦士やツンデレ魔法使い、

ドジっ子神官なんかが現れて、仲間になってプチハーレムとか・・・


そんなもん、ねえじゃねぇか!


実際の所、女子の臭いが原因らしい。

月一の女の子の日があることが相当不利に働くらしい。

血の臭いは魔物に襲われやすくなり、気配を殺せなくなるのだという。

ソロで活動しようと冒険者になる者もいるけれど、

大体女の子の日が来る頃には嫁に行ったり、引退するものが多いそうだ。

そんな定着しない者や、

襲われるリスクの高い者とチームを組む者は居ないのだ。

そうした現実が女子冒険者の数を大幅に減らしている。

まあ、ちゃんとした専用の用品もないから、大変だろうしな・・・。

ラノベの夢がぶち壊された現実であった。


俺はきっと女子に恵まれない呪いがかけられているのだと思う。

うん・・・。

いいんだ!俺はそっち方面はなくても・・・シクシク


「何をへんな顔してんだ!」アル


「いや、俺ってつくづく女の子運がないなと・・・」俺


「は?お前モテモテだぞ!」アル


「それこそ、は?どういうことだよ!教えなさい!」俺


アルが言うには、

兵士を治療したことや新薬の件で、

巷では俺の事が山の聖人さまとして、有名になっているらしい。

裏では女子がキャーキャー言っているが、俺に嫌われたくないために、

コソコソしているんだとか・・・なんで、皆そこは上手なの・・・?謎スキル。


「なんだよ女の子と冒険したいじゃないか!」俺


「そうなのか!レインは男にしか興味ないと思っていたぞ!」アル


「は?どういうことだ!そういう趣味はないが!」俺


「そうなのか?いつも大人の男とばかり絡んでるからな」アル


「絡んでるんじゃなくて、絡まれてるんだ!

何なんだ!まったく」俺


「ははははは!冗談だよ!でも男も楽で良いぞ!」アル


「まあそれは分かる。」俺


前世では散々女に騙されたし・・・

と考えたら、急にめんどくさくなってきた。

そういえば、そんなこともあり45年も独り身を通していたのだったし・・・。

いや、忙しかったからだ!うん。


でもよっぽどいい子じゃないと俺、恋愛出来ないかもな・・・。

王都に向かいながら、暗くなる気持ち。


「レイン元気出せよ!

王都は楽しいことが待っているかもしれないだろう」アル


「ああ!そうだな!」俺

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