第39話 訪れる病人

飛燕の試し切りでオークを沢山狩って帰った。

兵達に、睾丸の取り出しや解体を頑張ってもらって、

冷凍室に保管してある。

俺にはまだストックが結構あるから、これは兵達が食べる分だ!!


「しかしレイン!凄いなこんなにオークばかり・・・。」アル


「食べたら分かるさ!!ふふふ」俺


「オーク肉は美味いのは知っているけどよ・・・俺は結構ヘビも好きだぜ!!」アル


「ヘビか!!精力つきそうだな!!」俺


「まあ精力がつくかは俺にはまだ分からんが、疲れは取れやすいな」アル


「ほう、アル君、君はまだ大人にはなれていないのだね?」俺


「は?なんだそれ?15歳が成人だぞ!まだに決まってるじゃないか!!」アル


「そうかそうか。うんうん。」俺


「なんかムカつくなそれ!!」アル


まだアルは睾丸を食べたことが無かったようだな。

兵に後でアルにも食べさせるように言っておこう!!


ヘビ皮で、細工ものを作っていると、

兵士の家族で虫垂炎患者が出たと山小屋に運ばれてきた!


「先生!すみません家のオヤジが!!どうか助けてください」兵


「分かりました!至急、裸にして体を綺麗にしましょう。」俺


「はい。」兵


「やめろ!なんで裸になんか!イテテテ・・」兵の父


「馬鹿野郎!痛いくせに!このままじゃ死んじゃうんだ!

裸になるくらいどうってことないだろう!!」兵


「くそ・・・うぐぐぐ・・・・」兵の父


丸裸にさせた兵の父さんは暴れそうだったので、

すぐに麻酔を吸って寝てもらった!!

そうです!

今回は俺の魔法は使わないのです。

ゾロリと揃った医療兵達の前で、下腹部の体毛を剃っていく。

この人の体毛が凄くて手術の邪魔になるからだ。

あらわになる、父の姿に、連れてきた兵はチョット涙目になっていた。

大丈夫だよ!皆いっしょさ!


最近出来た、専用メスでお腹を切り、

患部を切除、腹膜をポーション洗浄して、縫合、30分くらいでオペ終了だった。


「凄い!聖人様だ・・・」兵A

「さすがだ・・・。」兵B


と終始観察していた兵達から感想がのべられた!


それからも、ここの兵の家族がたまに山に訪れて治療されて帰っていったが、

兵の関係者ではない者も中にいたようだった。

まあ、せっかく来てくれているからと、治療して返したのだが。

しかし、これが間違いの元だったとはこの時には気が付かなかった。


「レイン、お前は本当に凄い奴だな!」アル


「なにが?」俺


「いや、だって死んじゃう病気を治してるんだぞ!」アル


「もう死ぬ病気じゃないしな!」俺


「無自覚か・・・その内、大変なことになるぞ!」アル


「なんだよ変なこと言うなよ!」俺

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