第36話 ペニシリンポーション


俺は朝一でロンブルの町に走っていた!

ドンドンドン・・・

「ガルシアさん起きてますか!レインです!」俺

ドンドンドン・・・!

「はいよ!レインか!空いてるから入っておいで」ガルシア

ガチャ!!

「おはようございます!研究はどうなってますか?」俺


「成功じゃぞ!凄いのが出来た!これじゃ!

お主が言ってたカビのペニシリンという奴をポーション化したら、

梅毒菌にかなりの効果を見せてな!

藁をもすがる末期患者が試してくれて、結果、完治したのだよ!

お主は天才じゃな!

ワシにこの手助けをさせてくれてありがとう!

死ぬ前の土産になったわい」ガルシア


「ちょっとガルシアさんまだ死んでもらっちゃ困りますよ!

もっとドンドン発見してほしいですから!

で、このポーションの容量は大体把握できたんでしょうか?」俺


「ああ!大体じゃが把握できている。

初期の梅毒患者であればこの小瓶1本で完治するぞ!

重症患者は1日1本を5日で完治している。」ガルシアさん


「その判断は?」俺


「お主の判断書き通りの検証と結果じゃから!

ワシの判断ではないの!」ガルシア


「分かりました!ありがとうございます。

このポーション分けてもらえますか?」俺


「ああ良いだけ持って行っていいぞ!」ガルシア


「ありがとうございます。ではここの30本いただきます。

では、金貨30枚置いておきます。

これで俺はお暇しますが、新しい依頼書です!

研究お願いします」俺


「え?こんな大金!受け取れんぞーーーって行ってしまった・・・。

まったく嵐のような奴じゃ!まったく・・・。しかし、楽しい。

世の中捨てたもんじゃないの・・・。」ガルシア


俺は直ぐに山小屋に帰ってきた。

「爺ちゃん帰ったよ!」俺


「おお!まだ朝飯も終わってらんのに帰ったのか!早すぎじゃろう!」ポール


「まだ説明してないよね?」俺


「そうじゃなまだじゃ!ロバートから説明させるつもりじゃ!」ポール


「うん。それが良いね。

薬が完成していて、助かったよ!治せる!皆助かるよ」俺


「本当か!凄い!凄いぞ!!!おおお・・・」ポール


「爺ちゃん泣かないで・・・ひっ・・・」俺

俺も涙がうつって泣けてきた・・・


「なんだなんだ!二人でどうしたんです?」ロバート


「うう・・・びょう・・き・・ひっ・・・な・・ほっ・・づ・・」ポール


「ええ?師匠?まずは泣ききってください!落ち着いたらでいいです」ロバート


ひ~ん・・・ウエ~ン・・・じいじゃん・・・

ヨシヨシ・・・爺ちゃんはすでに泣き止んでるし・・・。


そして、

領主により、ここの兵士たちが性病にかかっていることを知らされた!

このままではいずれ死ぬ病気だとも知らされ兵達は皆顔を青ざめていた。

当然だろう・・・。

俺はこのまま死んでしまうのか・・・お母さん・・・ごめんなさい・・・

それぞれ、自分の死を意識した瞬間だった。


「しかし、ここのレインが薬を持ってきてくれた!

新しく開発された新薬でこの性病に効く特効薬だそうだ!

お前達死ななくて済むんだ!

本当に幸運な事なんだぞ!

お前たちは一度死んだつもりでこれからを大切に生きるんだ!

一人ずつ、薬を受け取りに来なさい。」ロバート


涙を流しながら、感謝しまがら、ポーションを飲んでいる。


「はい。聞いてください!

ポーションを飲んだ人は直ぐに、体の中の悪魔と戦うため、

熱が出たり怠くなるかもしれないので、今日は安静に過ごしてください!

そんな反応の無い人も休むようにしてください。

私が様子を見て回りますのでよろしくお願いします」俺


おおおおお!

うん。野郎っぽい・・。


案の定、結構な割合で発熱している人が居るけど、良い反応だ!

氷水を桶に入れて持っていき、布を濡らして頭にのせてあげる。

そんなに高熱でうなされる人はいなかったから、良かった。


ワシも熱出そうかの!とどっかから聞こえた!

爺ちゃんは健康でいてもらわないと困るよ!


元気な領主と爺ちゃんはせっせと食事を作っている。

滋養強壮にいい物を使ったスープは絶品だった!

勿論睾丸は入っていたよ。

こいつは何にでも使えるな!凄い奴だ!オークさん。

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