カクテルオレンジ
「はー……」
どうも、親の墓から帰ってきた園歌です。ネカは先に帰ってもらってる。そんな訳では無いが俺は今BARにいる。いつもここのマスターに旨いカクテルを飲ませてもらっている。
「マスター、いつもの」
「かしこまりました。園歌様」
よく分からないジャンルの曲を聞きながら、俺は考えていた。最近ルーと全く喋っていないのではないかという事に。確かに俺らは両想いであるが、いくら何でもあまりにも喋っていないように感じてしまう、その理由は一体なんだ?
「お待たせしました、『ブラッドオレンジ』でございます」
「ありがとマスター」
これはオレンジジュースにコーラを混ぜ合わせて作ったカクテル。……カクテルじゃねぇだろって?いいんだよこの店じゃカクテルって表記されてんだから。はぁ。これで何度目のため息だ?
「よぉ、どうした園歌」
「あぁ食我か……」
こいつシレっと隣に座りやがったな……。なんだこいつはよぉ……。まぁいいか、正直話を聞いてほしい時にはこいつ有能だしなぁ……。本当にいつも隣にいるんだからな。
「んだよそんなにため息ばっかつきやがって」
「まぁ……なんというか、最近彼女の事考えてなかったなって」
「そう。……あーなんだ、そうだな。デートは?」
「してないな」
「じゃあすれば?」
気楽に言ってくれるなぁ。
「お前今ドラ〇もんみたいな顔になってたぞ」
「マジ?いやそう言うのはどうでもいいだろ!そもそもデートって言われても何をすればいいのか……」
「知らねーよ。俺はお前の彼女の事なーんにも知らねぇんだからな!」
そりゃそうよな。だがしかし単純にルーとのデートプランと言われても何も思い浮かばない……よし聞きに行こうかな。何も一人で考え込むことじゃないだろう。
「と言う訳でデートプランを考えよう」
「ワォ!デハ最高のデートプランを考えまショウ!」
うん家に帰ってきました。俺は帰ってきた!と言う訳でね、えぇ独りよがりのデートプランはもうやめましょう。ね。
「まずどこにいきマス!?」
「うーんそうだな……どこに行きたい?」
「私デスか……?私は温泉に行きたいデス!」
「温泉か……」
さてどうするかなぁ、こっから温泉ってなると……あっ割と良さそうなところが出て来たぞ。ここに行きましょうね。二人だけで。……。
「……」
「あの」
「まぁ何というか……みんなと一緒に行こ?」
「うーむ……デスね!」
いや、なんかこう……二人だけって考えるとちょっとねぇ、今なんだかんだで結構人数いるじゃん?って事は問題になるのが流石に今、二人だけで旅行に行こう物なら他の奴らにボコボコにされかねない!
「まぁ普通に良い感じのところあるし……」
「ではそこにしまショウ!」
さて、どうなるか……
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