これが全一……?


「廃ビル……ってここじゃん!」


色々探してる内に廃ビルに来ちゃったようだね!……でもどうしよ、せめて一人でも場所が分かれば……何とかなるかな?


「ってゾンビ来てる!」


NPCの波……まぁでも、全然効いてないけどね!『金剛筋』発動!


「おらぁ!」


こいつで地面をぶん殴ってやれば……このフロアに穴が開く!あいつらのルーティンは今現在単純に人を追うだけの簡単な物!言っちゃぁ悪いがこの程度で私の『エナジーレイ』を倒せると思うなよ!


『おいルー、聞け。下にいる』


「了解!」


って事は……私が出来ることは信じる事だけ、手出しをすると面倒なことになる!そもそも元が過剰戦力だし!ひたすら敵を倒す事だけに特化させたからね!まずは一回目の……『バルクアップ』!


『ドクターを上に上げる!……後は任せた』


「任せられた……!」


まだ飛んでこない……って事は二回目のバルクアップ!積めば積む程こっちの火力が強くなる……!けどその代わりに機動力がメチャクチャ下がる。積めば積む程どんどん下がる!


「あの野郎……!ってマジかぁ!?」


「やぁ」


そしてこの状態で思い切りぶん殴ってやれば……敵は跡形もなく消し飛ぶ!これで一人撃破だけど……スキルの反動でもうダメそうだ私。実際こいつのデメリットが多すぎるんだよ!一回発動した後凄い硬直があるの何とかできない!?


「今どんな感じ?!」


『鳥!こいつクソ!』


「鳥……あー分かったゼインか」


そして今階下にいると……ねぇ。じゃあ今から全力で死んでもらおうかねぇ!バルクアップは乗算、反動もその分大きいけどなぁ!この廃ビルごと……ぶっ壊す!飛翔する厄災さん……こいつは流石にキツイぜ?


「『波動拳』!」


「なんだ今の光!?」


「ちょっとぉ!?」


あっやりすぎた。地面に穴開いてる。……どうしよこれ……。まぁいいや、私が出来ることはもうやったし、後は園歌が何とかしてくれる。世界一位だぞ?……強いよ、世界一位は。大丈夫だよね。


「弓モードから……双剣へ。このまま……切る!」


「ぶっ潰す!」


ありがとよルー!自由に飛べるお前でも、瓦礫の空を泳ぐことは出来まい!だから俺は……そこを切る!確実に切れるように……ギリギリまで近づけてなぁ!


「ぐうっ……!」


「ギリギリで……俺の、勝ち、だな」


ルーが生きてる以上、俺が仮に負けようとも俺の勝ちだ。死のうが倒されようが、立っている奴がいる限り、俺が負けることは断じてない。つまり俺の……勝ち、と言う事だ。


「悪いね、世界一位なんだ」

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