出会った子が女の子じゃなかった……


私の名前はルー……面倒くさいからルーだけで問題ないよね。この私はいわゆる社長令嬢と言う存在!ちゃんと社長になるために勉強はしてるけどエリート街道を進んでいます!


そんな私は最近メチャクチャゲームが上手い少女と出会ったので毎日サイコー!なんと全国一位なんだって!じゃあその子を倒したら私が世界一位?と思ったけど、普通に強くて断念中……。でも諦めない!なぜなら私は……全てにおいて一位を取らなきゃ気が済まないんだから!


「おいルー。ゲームしてるところ悪いがちょっと話を聞け」


「えー今いいところなのに……で、何用なの父さん?」


「あぁ……実はウチは十八歳になる娘には海外に行ってもらうことになっている。これはお前の母さんも通過した儀礼だ」


「はぁ?!何言ってんの父さん!?」


「前からそろそろやるぞと言っていただろ!それに儀礼と言っているがいわゆる海外視察みたいなものだ。だからどこに行くかはお前が決めなさい」


うーわそう言えばすっかり忘れてたわね……。でも行きたい国とか無いし……そもそも見知らぬ国とかマジで勘弁してほしいわ……いや待って?見知らぬ国じゃないところが一つあるじゃない!


「日本!日本がいいわ父さん!」


「日本か!確かに初めて海外に行くならそこがいいな!流石我が娘!」


父さんの許可も貰ったし、それじゃ早速ゲームにログインしてっと……多分この時間なら……バトルロイヤルの会場付近に……っと!


いたいたカエンだ!あの子ならホームステイも受け入れてくれそうだし。それに日本は少し気になってたからこれを機に行ってみるのも……ありかも?でも一年は想定外!半年くらいでちょうどよくない?


~園歌、ジョンに地図を渡し中~


ねぇ、結構簡単に住所が送られて来たけど……んもぅ、アメリカだったら速攻事件に発展してるわよ?誘拐だってあり得るんだから。気軽に住所なんか晒しちゃダメって習わなかったのかしら……?でもそれだけ私が信頼されてるってことね!


「じゃあ父さん行って来るわね!」


「行ってらっしゃいルー!」


荷物OK!鞄OK!地図もOK!万全だわ!それじゃあ一眠りするとしますか……最近碌に寝てなかったから……睡魔が……


~日本到着~


「うわぁ……寝過ごした……」


不味いですねこれは……まさか寝過ごしてしまうとは……!VIPクラスの座り心地のいい椅子が悪いんです!でも早く寝なかった私も悪いんですけど。でもなんとかなりそうです。タクシーの人にこの地図を見せて近くまで来たはいいんですが……あれ、どこ?この地図にはこの近くにあると書いてあるのですけど……。


「ヘイおねーさん!」


オォウ!?なんか小っちゃい子が来ましたよ?!可愛い女の子だねぇ……あ、よく見ると男の人ですね。そうだこの子に道を聞くことにしましょう!多分この子ならこの辺に住んでるから地図のことも分かってくれるはず!


「……」


おや?少し話したら黙ってしまいました……何か気に障る事でも言いましたか?もしそうだとしたら謝らなければ……。


「ねぇ、もしかして……ジョン?」


「ワッツ!?」


えぇ!?この目の前の小さい子が……カエン!?なんだか犯罪臭が凄い!それに私こういう小さな男の子が好きなんですよね!襲っても……いやいや!確か日本ではそういうグイグイ来る系の女は嫌われると聞きました!……つまり相手が襲ってくれば合法では!?


ってそんなこと考えてるうちに進んでる!?あー待ってください!荷物を中に入れないとダメなんです!


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