第14話 やっとカウンセリング行きました。

 悲劇が雪だるま式に悲劇を呼んで、もう耐えられない、流石にカウンセリング行かないといけない。カウンセラーさん外すとよけい傷つくなんていっていられない。もはやここまできたら、カウンセラーさんにいくら不用意なことを言われようと行くしかないと思えた。

 身の危険を感じると、お金が安くないとか、怖いとか言ってられなくなった。そのおかげで必死に行動ができた。

 ある意味、危険な状態に追いやってくれた学校の方々には一周回って感謝した。部屋にこもっていたら、いつまでもカウンセリングに行けていなかったと思う。

 カウンセリングに行くと、カウンセラーさんが微笑んでいてくれた。

 当たり前だけど、アダルトチルドレンの生きづらさを理解していて、丸ごと受け止めてくれた。

 初めて全部を受け止めてくれたことに涙が止まらなかった。

 一番大変だったワークは、昔の自分をイメージして「〇〇やって良いんだよ。生きてて良いんだよ」と声かけをして自分に許可を出すものだった。自分に否定的だったので、中々言えなかったけど「生きてて良いんだよ」と言えた瞬間、涙が溢れた。

 昔の自分は少し笑顔になり、あーそうだ「生きてて良いんだよ」って言って欲しかったんだと思い出した。

 言って欲しいんなら自分で昔の自分に言えばよかった。簡単なことだった。簡単なことは以外と気づけない。

 少し心がほぐれた。

 ほとんど喋れなかったけど、だいぶ楽になった気がした。

 カウンセリングに行って、心の底から救われた。二回目以降はお金の関係もあって行ってない。

 一度しか行っていないが、かなり効果はあった。

 その後、昔の自分と一緒にアイスを食べた。冬だったけど、カウンセリングで好きなものと聞かれ、アイスと答えてしまったから仕方がない。

 隣で食べていた昔の自分は嬉しそうにアイスを食べていた。

 ようやく回復に向けての一歩を踏み出せた。

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