第42話 その後の顛末
第42話
その後、色々あった後に、医者がやってきた。
刺された事だが、大事には至らなかったらしい。
良かった、後遺症とか怖いもんな…
「でも、1ヶ月は入院してもらいますからね…」
「解りました…」
1ヶ月かぁ、長いなぁ…
でも、頑張って早く治さなきゃ…
「あーん、美味しい?」
「ああ、美味しいよ。」
俺は遥にリンゴを食べさせて貰っていた。
病院食って味が薄すぎて、全然満足できないんだよね。
リンゴ、最高!
だが…
「はい次、あーん。」
「お、おお。ありがとう。」
何故か、鉋達もやったくるのだ。
流石に恥ずかしくなってくるんだが…
というか、何か皆に甘くなってませんか、遥さん?
仲良くなる事自体は嬉しい事だけどさ…
「何時からそんなに仲良くなったんだ?」
「「「「秘密♪」」」」
息もピッタリじゃん。
まぁ、華があって良いけどさ。
そんな事を考えていると…
「少し良いですか?」
ドアがノックされ、中に大人の人が入ってくる。
一体、誰だろう?
「私達は警察の者です…」
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その後、色々な話を聞かれた。
柊との一件の事、その後に起きた事。
根掘り葉掘り聞かれて疲れたが、中々無い経験だったなぁ。
まぁ、二度と経験したくはないが…
「どうだった?大丈夫だった?」
「ああ、大丈夫だったよ。まぁ、色々と疲れたけど。」
口調は優しかったが、圧が一々強かった。
まぁ、そうでもないと取り調べとか出来ないのだろうけど。
「一応、柊の事も聞いたけど、聞くか?」
「嫌。」
「だよな…」
俺より早く意識を取り戻したアイツは逮捕されたらしい。
まぁ、当然だな。
そして、俺が起きたので、殺人未遂として起訴するらしい。
俺もさっさとぶち込まれて欲しいので、納得だ。
出来れば、ずっと出てこないで欲しいが…
「しかし、よく殴ったりしなかったな、遥…」
「いや、そうしたんだけどね…」
「私が止めたんだよ、偉いでしょ!」
はいはい、偉い偉い。
まぁ、お前ならそうするよな。
まぁ、聞いた話から想像するに、鉋は相当キレていたのだろう。
コイツ、キレるとかなり冷静になって、氷の女王みたいになるからな…
内心は腸煮えくり返ってただろうけど…
「ありがとうな、鉋…」
「刃君の為だもん、当然だよ!」
「やっぱり、そうか…」
ウソつけ、半分位は遥の為な癖に…
お前の嘘くらい、余裕で気が付くわ。
まぁ、今は…
「ありがとうな、皆。お前達のお陰で、俺は今日を生きてる。」
そう告げると、皆は顔を見合わせ…
「「「「どういたしまして!」」」」
と、答えるのだった。
続く
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