第33話 初めての訪問

第33話


今日は滅茶苦茶、疲れた。


何か柊は怪しいし…


鉋と遥に挟まれて修羅場だし…


というか、下校しようとしたら校門前で莉奈と瑠璃が出待ちしてたし…


「はぁ…」

「大丈夫?」

「大丈夫だよ、遥。」


精神的に疲れただけだ。


肉体的には大丈夫だし、問題ない。


「今日は延期する?」

「いや、このまま行こう。そうじゃないと、ズルズル伸ばし続けちまう。」


鉋と莉奈達は先に帰らせた。


何故なら…


「はぁ、緊張する…」

「それは此方の台詞だよ、遥…」

「だって、勝手に入って来るあのクズを除けば、初めて男子を家に連れて行くんだよ?」


そう、初めて遥の自宅に行くのだ。


まぁ、彼女の家族については色々と聞いている。


受け入れてくれるかどうかは、微妙な所だ。


「もしかしたら、酷い事を言われると思うけど…」

「それ位なら、覚悟の上だよ。」


まぁ、認めては欲しいけど。


どの道、結婚するには避けられない道だし…


「ありがとう。じゃあ、私が先に入って説明してくるね。」

「ああ、頼む。」


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「………………………………………………………」

「………………………………………………………」

「あらあら、どうしたのそんな静かになって…」


初めて、遥の家に入った。


今の所、お義母さんしか居ないらしい。


気不味い、凄い気不味い。


どうしよう、何を話したら良いんだ?


「遥のお友達は無口なのね。」

「いや、緊張しちゃって…。後、友達じゃないよ、お母さん。」

「えっ?じゃあ…」

「はい、私は高橋 刃と言います。えっと、遥…南原さんの彼氏をやらせてもらっています。」

「ええ、そうなの!?」


凄い驚かれた。


そんなに意外だったのだろうか?


それとも…


「遥、貴方は当麻くんと付き合ってる訳じゃなかったの?」

「違うよ!アイツは唯の幼馴染!それ以上でもそれ以下でもないの!刃は私の事を大事にしてくれる彼氏なんだから!」


と、抱きついてくる遥。


は、恥ずかしい!


流石にお義母さんの前じゃ恥ずかしいから、止めてください遥さん!


「そうだったのね。ごめんなさいね、変な勘違いして。」

「全くだよ!」

「それにしても、本当にラブラブなのねぇ♪」

「うん♪」


あれ、仲が悪いんじゃなかったっけ?


それとも、家族の中ではお義母さんはマシな方だったのだろうか?


そう考えていると…


「ただいま…」


と、玄関から声が聞こえてくる。


「遥輝!お姉ちゃんの彼氏が来てくれてるわよ!」

「えっ?本当!やっとか!」


少し、嫌な予感するな…


続く



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