四章 1つ目の決着

第23話 両思いだった筈の幼馴染がいつの間にか泥坊猫にNTRされていた件

第23話


鉋side


あれ?可笑しいな?


私のお耳、可笑しくなったのだろうか?


よし、もう一度聞いてみよう…


「えっと、その、あの、えっと…よ、よく、聞こえなかったなぁ。ごめんけど、刃君…もう一度、言ってくれるかな?」

「はぁ、解ったよ。南原 遥は俺の彼女だ。」


あれれ?可笑しいな?


やっぱり、彼女って聞こえるなぁ…


耳鼻科でも予約しておこうかな?


でも、今はそれよりも…


「か、か、彼女!?き、き、聞き間違いかな?そ、そ、その彼女ってのはどういう意味なのかな?かな?」

「えっ?そりゃ…男女交際してる相手の事を指してるんだけど……」


Oh…I don't understand.


「Pardon?」

「She is my girlfriend.」


???


あれれ?理解できないぞ?


というか、刃君がそんな事を言う訳ないよね。


うんうん、何かの間違いだよきっと。


もう一回聞き直さないと…


「つ、つ、つまり、や、や、刃君と付き合ってるって事?ま、ま、まさか、そんな事は…」

「ああ、俺と遥は付き合ってる。」


ピシッ…


そんな音が脳から聞こえた様な気がする…


う、嘘だよね?嘘だと言ってよ!


ねぇ、ねえってば!


そ、そんな…


「う…」

「う?」

「うわぁぁぁぁん!刃君が本気で不倫しちゃったぁ!」

「不倫!?どういう意味だ!?」


嫌だ!嫌だ嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!


誰にも渡したくないのに、私だけの刃君なのに!


いつの間にか割って入ってきた間女に刃君がNTRちゃったよぉ!


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刃side


鉋が変な事を言い始めた…


えっ、不倫って何!?


しかも、質問をする暇もなく…


「お兄ちゃん、一体どういう事なの!?彼女って何の事!?」

「瑠璃!?何でお前、ベッドの下から!?しかも、泣いてるし…」

「そんな事はどうでも良いの!早く、早く答えて!」

「ええ…」


鉋は変な事を叫び出して泣き始めるし、瑠璃も変な所から現れて泣き始めるし…


一体、何が何だか…


「ふふ、やっぱりそうなりましたか…」

「そ、その声は!?」

「修羅場ですか?私も同行しましょう。」


花京院!


って、じゃなくて!


何で俺の家に莉奈が!?


「ピッキングです。これ位なら朝飯前ですよ、先輩。」

「さも当然の用に答えてるけど、犯罪だよねソレ!?」


どんどん訳が解らなくなっていく。


一体、どうすれば…


「簡単ですよ、先輩。」

「どういう事だ、莉奈?」

「今回の元凶…」


莉奈は、面白そうに嗤いながらこう答える。


「南原 遥さんを呼べば良いんですよ、先輩♪」


続く

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