第19話 その関係は呪い

第19話


鉋side


目の前に起こる光景を見て、最初はワクワクしていた。


だって、他人の告白を見るのは楽しい物だ。


結局、他人事なのだから。


(まぁ、私は嫌だけどね…)


何故、どうでもいい小石どもにそんなくだらない事をされなければならないのだろうか?


私には一生掛けても理解できる気がしない。


何故なら…


(私には刃君が居るしね♪)


あんな有象無象に告白された所で、私の心は一ミリも揺るがない。


むしろ、吐き気がするだけだ。


はぁ、何であんなにも沸いてくるんだろえか?


(最初は私も刃君に告白されたいと思ってた。)


私達は交際している訳ではない。


私達を繋ぐ物のはという関係だ。


最初はそれだけでは物足りなくて、悩んだ物だ。


(あの時の私は若かったなぁ…)


そして、とある瞬間に気が付いたのだ。


私達はちゃんとしたではないか!


刃君は約束を破る様な人ではないのは私が一番よく知っている。


そこから、不安は全く無くなった。


(私達が幼馴染で居る限り、刃君は絶対に果たしてくれる!)


幼馴染だからこそ、結べた約束。


私達を永遠に離さない祝福の呪い。


(早く刃君が18歳になって欲しいなぁ…)


誕生日は私の方が先だから、生殺しを数週間を味わされるのは嫌だなぁ…


でも、私達の将来の為だもん♪


必死に我慢しなくちゃ…


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柊side


はぁ、やっぱりだ…


これだから面倒なんだよ…


「ごめん、俺には好きな人が居るから無理だ。」

「そ、そうなんですね…ご、ごめんなさい……」


全くだ、俺の手を煩わせるなんて…


しかも、何が悲しくてブスの泣き顔を見なくちゃいけないんだ?


泣きながら隣を通り過ぎていくブスを見て、俺は心底からそう思った。


「はぁ、告白されるなら遥からが良かったなぁ…」


思わず、本音を呟いてしまう。


今は久しぶり過ぎてツンデレっているだけだろうが、直ぐに昔の遥に戻ってくれる筈だ。


その時は、その時こそは…


「はやく18歳にならないかな?」


その時は婚姻届を遥にプレゼントしてあげよう。


それで、俺達は晴れて夫婦…家族になれるんだ!


「幼馴染である俺達が結ばれる。これ程、当然で当たり前の事もないだろう?」


俺と遥を幼馴染にしてくれた神に、運命には俺は感謝を送る。


これ程までに幸せな、最高な祝福はないと。


「はぁ、俺は何で幸せ物なんだろうなぁ…」


続く

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