第9話 しつこい男の撃退法?

第9話 


何でこんな事になったのだろうか?


折角のデートなのに…


「おい、遥だろ?」


目の前の男に邪魔されています。


柊の奴、何でこんな所に居るんだよ…


もしかして、遥のストーカーまでやってるのか?


…やっていそうで、キモいな。


「人違いです。」

「はぁ?どう見ても…」

「人違いです。」


さっきから人違い(本人)だと言っているのに、しつこく引き下がらない。


全く、何がコイツをそうさせているのだ?


仕方がない、俺も出るか。


「あの、すみません。」

「ああ?何だよ、お前…」

「それは此方の台詞だよ(ボソッ)…」


…おっと、思わず本音が。


どうやら聞こえてなかったみたいだが、ここは慎重に…


「彼女の名前は春奈(大嘘)です。何を勘違いしているか知りませんが、俺の彼女に手を出さないでくださいませんか?」

「はぁ?どう見ても、遥…」


しつこい、コイツ、しつこい。


さて、どうした物か…


どうするか考えていた瞬間…


「あぁ、もう!しつこい!」

「春奈!?」

「遥!?」


しつこい柊にキレてしまった遥は、ヤケクソ気味に俺の唇を奪ってくる。


うわっ、舌も絡めてきたぞ!?


嬉しいけど、人前!一応、人前だぞ!?


「ふぅ。私は高橋 春奈!遥なんて娘は知らないし、アンタなんかも知らない!むしろ、知りたくもない!行こう、剣君!」

「お、おう…」

「あっ、ちょ、待…」


柊の奴が何かを言う前に、俺の腕を遥が引っ張って連れて行く。


これが、いざという時の爆発力か…


俺も柊みたいに遥を怒らせるのは止めておこう…


続く


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人物紹介


南原なんばら つるぎ

遥が刃の為に考えた偽名。

ちゃっかり自分の名字にしている所に、彼女のあざとさが出ている。

この役をロールプレイする時は、丁寧だが慇懃無礼、しれっと毒を吐く優男をイメージしているらしい。

意外とバレないのだが、幼馴染と妹、後輩に出会ったら、一発でバレてしまう為、後輩以外にバレていないのは、今の所は奇跡としか言いようがない。


高橋たかはし 春奈はるな

刃が遥の為に考えた偽名。

ちゃっかり自分の名字にしてる所に、彼の独占欲が伺える。

基本的に遊んでそうな女の子をイメージしているらしいが、見た目だけで素の性格を見せている。

要するに、ロールプレイが苦手。

だが、意外と彼女をよく知っている人物か、妄執を持つ人物しか彼女を見抜く事が出来ていない

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