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目が覚めた。

朝。

手と脚を伸ばしベッドを探って、彼のいないのを確認する。残念。彼はいませんでした。

ニュースを確認する。

彼の死亡が出てたのはびっくりしたけど、小さなニュースだったし、すぐに記事ごと消えた。最近のニュースって記事ごとなくなるよね。まるで彼みたい。

起きた。

彼の好きだった家具を使い、彼の好きだったものを作り、彼のものではない箸と食器で食べる。最近気付いたんだけど、料理は彼のほうが断然得意だった。わたしの料理。下手ではないけど、間違いなく彼のほうが美味しい。


「さて」


今日も。彼のいない1日を過ごそう。

彼がいなくても、日々は続く。

だから、今日も。

彼の好きだったわたしでいよう。

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