第2話

 こんにちは。

 これを見ているということは、僕はもう死んだんだと思います。これを読み終わったら、このスマートフォンも椅子の端のところで押しつぶして壊してください。


 僕は今、仕事中です。

 詳しくは言えないんですが、街の平和を守る正義の味方をしています。本当です。信じてください。なんか嘘っぽいな。


 仕事の関係で、ここに来ました。ここは、僕の生まれた街によく似ています。次元の壁を越えてきたので、似ているというか本当に僕の生まれた街なんですけども。よく分からないと思います。ごめんなさい。僕は、この街に生まれた人間ですが、この街の人間ではありません。異世界から来たみたいな認識でも大丈夫です。


 僕は、このよく似た街で仕事をこなし、それが終わり次第、死にます。あなたの下着みたく爆散するわけではなく、戸籍上死ぬというだけです。次元の壁を越えて僕が生まれた本来の街に戻ります。


 だから、しばらく会えません。ごめんなさい。新聞に死亡記事が出たりニュースで死者として出てくると思いますが、気にしないでください。生きてます。


 いままで、ありがとうございました。

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