第7話「お金稼ぎ」

「よしっ、早速だけど俺とアスカさんとフィーさんは冒険者ギルドに行って来るんでシーさんは俺が書いた手紙と領主が書いた紹介を商業ギルドに行って俺の代理として行ってください。向こうは俺の事知っているんで」


実際に家を建てる為の土地を買っただけで名義はアスカさんそのもの。

大体落ち着いてくれば今度は俺の名前での名義に変更が出来てその分のお金は自分が支払う事になる。


「分かりました。フィー、お二人と冒険者として頑張ってね」

「分かりましたわ!お母様!」


早速、大体が決まった所で冒険者ギルドへ行く事にした。

一度、冒険者ギルドに入って冒険者として活動していた時期があった。

半年で冒険者活動は休止していたけど・・・

ライセンス止まって無いと良いな


新人受付嬢ニャニャ=ペネストローネ

「――――あっ、アスカさんお疲れ様です!お隣は・・・!!!」


新人受付嬢らしき獣人の女の子が俺を見た途端に彼女の後ろにある扉を開けてそのまま奥へと引っ込んだ。


「そう言えば、ノアさんの冒険者の免許証ライセンスは確かまだ――――」

アスカさんがそう言いかけると――――


アステリア=ティーロン

「ノア様ぁ~!!!!」


扉から勢いよく魔導師らしき女性が飛び出してきて周囲に居た冒険者が驚いてみていた。


「お、お久しぶりです。母さんは息災で?」

「えぇ、主人はまだまだ元気で過ごしていらっしゃいます!」


彼女の想像以上の胸の大きさに驚いたフィーは俺に聞いて来た。


「あ、あの・・・こちらの方は?」

「ん?あぁ、アステリア=ティーロンさん。・・・そう言えばなんでここでギルドマスターを?」


アステリアさんの胸に埋もれていた俺は何とか脱出し、落ち着いてから彼女を紹介して何故ここに居るのかを聞いてみた。


彼女は俺に抱き着くのを止めて受付嬢にアイコンタクトを取ってそのまま執務室に案内してくれた。


「実はですね、ここの前のギルマスは元々私の祖父がやってまして。覚えていますか?」

「そりゃ~勿論。あの人には実力で買って貰ったからね」


執務室に入り、目の前のソファーに座ってそう話す。

聞いた話だと、俺が冒険者活動を休止している間に体調を崩したらしく、執務に支障が・・・と言う事で、俺のお母さんのツテで新しいギルドマスターになったんだとか。


「もしかして・・・」

「えぇ。ノア様が宮廷を追いやられたと聞いて祖父はショックを受けて心肺停止になって亡くなりに」


少し暗い雰囲気にはなってしまったが、彼女は何とか場の空気を持ち直した。


「あっ、そうですそうです!祖父から『ノア様が冒険者ギルドに戻って来た時は権限を使っても良いからこのライセンスを再び使わせてやってくれ』と」

「えっ・・・本当に?俺、てっきり停止になってまたイチからやり直しになるのかと思ったんだけど?」


俺がそう聞くと彼女は頷く。


「この冒険者ギルドで白金色プラチナ免許証ライセンスなの、祖父が認めたノア様だけですもの」

「白金?!」


フィーさんが驚く。

アステリアさんは彼女を見て


「フィー=レイアさんですよね?アスカさんから話を聞きました。銅色コッパー免許証ライセンスの発行を今からやりますね」

「あっ、有り難うございます。―――ってそうじゃ無くて!」


お礼を言っていやいやと突っ込む。


「ノアさんって白金色の冒険者なんですの?!」

「冒険者の時はね。暫く宮廷で色々と制作してたから暫く運動して無くてね~、今からやってどこまで通用するか試さないと・・・」


俺はそう言ってアステリアさんが持っていた白金色の免許証ライセンスを受け取った。


「あぁ、そうだ。商業ギルドのサフィーさんが査定の担当をしてくれるそうです」

「サフィーさんが?」


彼女の言うサフィーとは、行商人の間で有名な女性の商業ギルドのギルドマスター。

名前を「サフィー=エメド」と言う。


「サフィーさん自ら査定に・・・こりゃ~依頼を慎重に選ばないとな・・・あぁそうだ。フィーはまだ銅色コッパーだから安全な依頼から銀色シルバーの依頼までを頼む。俺はいつも通り白金色プラチナの依頼を受けるから」

「畏まりました。受付嬢の方に伝えておきますね」


アステリアさんがそう言って手で動作を送る。

傍に居たダークエルフらしき秘書が頷きその場を離れる。


「では私はいつも通りに金色ゴールド依頼を受けますね」

「分かりました。では」


話を終えてカウンターから出てきたが――――


銀色シルバー免許証ライセンスの冒険者

「あっ、テメェか!女を侍らかしつつニャニャちゃんを狙ってんのは!!」


「エッ・・・何?どういう事????」

何故か訳分からん輩に絡まれてしまった。

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