第16話 これでいいのだ
「…恥ずかしいとこ見せちゃいましたね…」
「…そんな畏まらなくていいよ。それに私にも…自分で言うのも何だけどすごい辛い経験があるし、そんな時に溜め込む必要なんてないんだから。何かあったらいつでも私に甘えていいから、奈緒ちゃん」
「…ぅ」
「えっ…ごめんやっぱり嫌だった?!」
ようやく落ち着いた久保さんが再度泣きだしたので、めちゃくちゃ焦って確認する。
「…違います…優しい四月一日さんの言葉が嬉しくて」
「そっか。それと四月一日さんじゃなくてあかり姉さんって呼んでくれていいんだよ?それと敬語も必要ないよ、奈緒ちゃん?」
その後2人で一緒の布団でプライベートから仕事のことまで話し合ったんだっけ。
奈緒ちゃんに辛い話をさせてしまったので、私も結構辛い話をして…お互い励ましあって…気づいたら奈緒ちゃんが眠ってて…それで私も寝たんだっけ。
…昨晩の私少し恥ずかしくないか。少しどころか大分恥ずかしい。でもかわいい年下の女の子のためだと思えば、奈緒ちゃんの笑顔を思えばむしろ得しかないな。よくやった昨晩の私。
…こんなにかわいい顔で眠っている姿を見れた時点で十分なのだから。
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