第2話 雨上がりの声

雨上がり。

湿った匂いを吸い込むと、頭にぽつんと水滴すいてきが。


『気にするなって。大丈夫!』


いつもそう言う君の声。

聴こえた気がして振り向くけれど、僕はやっぱり一人きり。


「ありがとね」


呟く声は誰てか。

ただ一雫ひとしずくに顔を上げ、沈んだ気持ちをなぐさめて。

隣に居ない君を想う。

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