第43話 航太郎の浮気

 八月。

 夏休みに入って最初の日曜日、僕は就活対策サークル『straight』主催の『期末試験お疲れ様でした飲み会』に参加していた。場所は横浜駅西口の居酒屋ダイニングで、広いお座敷を借り切っての豪勢な催しだった。


 新歓の参加者の顔ぶれは三年生以下が主だったが、この飲み会には四年生の先輩の姿もある。四年生は春頃は就職活動で忙しく不参加の人がほとんどだったが、今頃になると足の速い人は内定を勝ち取り、肩の力を抜いて盛大に羽目を外し、ジョッキのビールをがぶ飲みしていた。


 三年生の先輩の話では今の時期にこうして四年生が集まってくるのは他所のサークルでは珍しく、この団体ならではだとか。就活対策サークルの看板は伊達ではなく、『straight』では平時の活動として業界研究や選考対策のレクチャーやハンズオンを行っている分、会員は無対策の就活生より何歩も先んじている。お陰で昨年の金融危機の荒波に揉まれても会員は軒並み内定を勝ち取っていた。

 一方で来年就活に臨む三年生は四年生の顔を見て、我も続けと武者震いしながらもどこか不安げな表情を浮かべていた。


 その色とりどりな宴会場にて、僕は下級生が主なテーブルに着き、例によってかっちゃんと並んで枝豆と焼き鳥を食べながらハイボールを飲んでいた。しかしただ飲んで食ってをしている訳ではなく、折角上級生が来ているので就活のあれこれを聞かせてもらっていた。今も四年生の一条さんから就活の進め方や自信の体験談、サークル外の学生の動きを聞かせてもらっている所だ。


「じゃあ、その人はインターン先から内定をもらったから、就活をしなかったと?」


 こう問うのはかっちゃん。彼は自分のジョッキが空になったことよりも先輩の話に関心が向いていた。


「そうそう。二年生の夏休みからベンチャー企業に長期インターンで入って、働きぶりを役員から評価されて三年生の夏には内定ゲットしたそうだ」


 先輩は唸りながら答える。僕もかっちゃんもそんな抜け道があるは露知らず、狐に摘まれたような気分だ。サークルのレクチャーではインターンが選考に組み込まれると聞かされたが、あくまで短期の一過程に過ぎないとも解説されていた。


「日本の新卒者向けのインターンは大分して三つだ。一日限りの説明会タイプ、もう少し長いワークショップタイプ、そして社員と一緒に働く体験入社タイプの長期インターン。そいつは長期で一年間、学業と実質労働の二足の草鞋わらじを敢行したって訳さ」

「「ほぇー」」

「ちなみに長期で社員と同じ仕事をする場合、日本の法律では給料を払わなければならない。だから有償インターンとも呼ばれる」

「「マジすか!?」」


『給料』の二文字に僕達は飛びついた。かっちゃんもそうだが、親の懐事情を薄々知っているために現金な反応をしてしまうのだ。さらに僕は掘り下げる。


「ベンチャーから内定って言ってましたけど、事業内容はどんなことを?」

「Web系システムの受託開発、業務委託だそうだ。所謂プログラミングってやつ。だから君は興味あるんじゃない?」


 一条さんのお察しの通りだ。僕は理学部コンピューターサイエンス学科に在籍しているため、就職はIT系を第一候補に入れている。SEはブラックだとかITバブルはとっくに弾けたとか嘲笑を聞くこともあるが知ったこっちゃない。


「国塚くんは企画とかマーケに興味あるんだっけ?」

「はい。大手メーカーとコンサルを志望してます」

「なるほど。インターンに興味があるなら外資に尋ねてみるといいかもね。日系企業だとまだまだそういう取り組みしてるところ少ないし」

「はい、夏休みの間に調べてみます!」

「僕もITベンチャーとか興味あるので、調べます」


 僕は息巻いて一条さんにお礼を言い、最後にジョッキで改めて乾杯をした。かっちゃんも空のグラスをきまりが悪そうに掲げた。


 長期インターン。有益な情報だ。

 給料をもらいながら他の学生に先んじて就活を始められ、あわよくば内定を取れるかもしれないときた。

 一条先輩は最後に「大手は通常通りの選考が一般的だからその対策も怠らないように」と釘を刺し、他のテーブルに行ってしまった。その先には三年生以上の上級生が団子になっており、仲良しグループであることが窺えた。


「ふふふ、良い話を聞かせてもらったよ。僕、早速調べて来年の夏には始められるようにしようかな」

「航太郎はIT志望だもんな。インターン先が肌に合わなくてもスキルを身につけたって言えるから強いな」

「うん。あわよくばそこでバリバリ働いて、幹部に気に入られて内定もらうワンチャンあるかもだよ」


 ぐふふ、と思わず声に出して笑いを漏らす。リーマン・ショックは未だにその余波がテレビで報じられるほど影響大で、就職活動にも暗い影を落としている。就活はまだ先なのでどこか楽観的に見ているが、打てる手は打っておきたい。先んずれば制すというやつだ。


「ワンチャンあるかもだなんて、いやらしい話してるのかな〜?」


 と、優しく艶かしい、上機嫌さが伝わってくる声がする。斑目先輩だ。シースルーのブラウスとシフォンスカートを組み合わせた先輩は先ほどまで一条さんが座っていた空席にちょこんと上品に正座し、子どもの悪戯を見つけたお姉さんのような柔和な笑みを浮かべていた。


「ち、違いますよ先輩。就職の話です。僕、来年は長期インターンを受けようかと思うんです」

「うむむ、けしからん。先輩に黙って抜け駆けするつもりだな?」

「人聞きが悪いなぁ。先んずれば制す。一足先に手を打つまでですよ」

「おい、航太郎。それを抜け駆けというんじゃないか?」


 かっちゃんに苦笑混じりに突っ込まれ、僕はジョッキを傾けてお茶を濁した。お陰で二杯目のジョッキを開けてしまった。


「斑目ちゃん、お隣良い?」


 同時に、先輩の背後に別な女性が姿を現した。先輩より控え目だが、ショートボブと丸眼鏡が可愛らしい人だ。先輩にタメ口なので彼女もまた二年生以上なのだろうと推察した。


芽衣めいちゃん! どうぞどうぞ。あ、二人とも紹介するね。同学部同学年の木更津芽依ちゃん。私達とは別なバドミントンサークルに入ってる子だよ」

「初めまして、芽衣先輩って気軽に呼んでね。『wing』ってサークルに所属してまーす」


 黒いノースリーブニットを着た芽衣先輩は赤い頬のまま軽妙に敬礼した。文系っぽいけどチャラい先輩だなって思いながら自己紹介を返す。


「で、斑目ちゃん。どっちがインハイくんなの?」

「うふふ、さぁどっちでしょうか?」


 そんなやり取りをして、僕とかっちゃんを鋭い眼差しで交互に見比べる芽衣先輩。たっぷり十秒は逡巡した挙句、


「分かった、君だ!」


 とかっちゃんを指差した。


「ぶぶー、ハズレ! 正解はお隣の航太郎くんでした!」

「かぁー、惜しい。折角トレードのチャンスだったのに!」

「え、僕トレードされるんですか?」


 ギョッとして尋ねてしまう。まさか四月に入ったサークルをもう移籍させられるのかと不安に思った。


「そんな訳ないでしょ。芽依ちゃんの冗談よ、冗談。前期は機会がなかったけど、『wing』と『shuttle』は交流試合をする間柄だからライバルチームみたいな物なの。だからインハイ出場者の航太郎くんが入ったと聞いて向こうはびっくりしてるのよね」

「まさかそんな大物ルーキーがいるとはねぇ。噂を聞かなかったから青天の霹靂よ。どうして隠してるの?」


 芽衣先輩は悔しがったり、驚いたり、訝ったりと忙しなく表情を変える。僕はハイペースなノリを楽しみながらも付いていくのがやっとの思いだ。


「いや、お恥ずかしい。インハイに出たのは二年生の話で、昨年は故障のため大会に一度も出てないんです」

「へぇ、ブランクがあるんだ。でも腕前はすごいって聞いたよ」

「あはは……幸い勘は鈍ってなかったようです」


 可愛らしい女性の先輩に持ち上げられ、僕はすっかり照れてしまった。


『shuttle』には高校で運動部に所属していた人や元々運動神経の良い人が多くいるが、不思議なことにバドミントン経験者は僕一人だ。経験者で競技を継続する人はより本格的な活動をしているバドミントン部に行くし、部に行かない経験者は別種な活動に挑戦するのが主だと聞かされた。むしろ経験者のくせにレクリエーション感覚のサークルで続ける僕の方が奇特らしい。お陰で僕は天下無双ならぬ部内無双状態で、最近では先輩達から練習メニューについてアドバイスを求められたりもする。まぁ、それはそれで鼻が高かったりするのだが。


「ねぇねぇ、航太郎くんっていうのよね」


 芽衣先輩から熱い視線を感じる。余談だが『straight』の新歓で名札に名を書いて呼んでもらえるように取り計らったため、斑目先輩のようにその際に知り合った人や経由して顔見知りになった人からは航太郎と名の方で呼ばれる機会が多い。僕としてもその方がしっくり来るし、何より女の人から名を呼ばれるのは普通に嬉しい。ついつい鼻の下が伸びちゃうくらいだ。


「『wing』の練習にも来てよ。国塚くんもさ、一緒に遊びに来て!」

「えぇ……やっぱり引き抜きですか?」

「じ、自分もですか?」


 落ち着き払ってみせたが内心ドギマギしている。女性からこれほど直球で引きを受けるなんて生まれて初めてだ。かっちゃんも僕と同じく目を白黒させていた。ちなみにかっちゃんは彼女いない歴=年齢だ。

 その横では斑目先輩が芽衣先輩の無遠慮な申し出に驚きながらも、僕が次にどう出るかを目をまん丸にして窺っていた。顔には怒りも訝りもなく、ただ単に興味があるご様子だ。


「えっと……僕は斑目先輩の弟分なので、先輩が許可してくれるなら」


 先輩の機嫌を損ねないよう、ジョークを交えて彼女にパスを渡す。


「斑目ちゃん!?」

「ダメー!」

「ケチ!」


 ぶー、っと膨れっ面しながら不服を唱える眼鏡先輩。うぅむ、垢抜けてコミカルで、小夜子ちゃんとはまた違った眼鏡っ子の魅力があるな、この人には。

 その芽衣先輩は航太郎獲得競争に負けた悔しさをパッと消し去り、すぐに話題を切り替えた。


「じゃあさ、再来週のにこの二人を呼んでみる?」

「うん、それは良いと思うわよ」


 何の話だろう。隣の友人と目配せをするが、彼にも何の話か分からないらしい。


「二人とも、再来週の土曜日の夜、空いてる?」


 用件も告げずそう尋ねる芽衣先輩。はてなとさらに訝りながらも先輩の質問だからと詮索はせず、記憶を手繰る。その日は確か一日オフの予定だ。そのため小夜子ちゃんとの夏休みのデートプランを考えようと思案していたのだ。


「俺は一日フリーです」

「僕もオフです」

「よろしい。じゃあ、その日の夜七時から合コンするからおいでよ!」

「「合コン!?」」


 僕とかっちゃんは二人して驚愕の悲鳴を上げた。


「ごごご合コンってあの合コンですか!?」


 かっちゃんが動揺を隠せず問う。先輩達は初心なその反応をケラケラと笑いながら肯定した。


 合コン。それは同人数同士の男女が出会い、仲を深め、願わくば恋仲になるというあれのことだ。最初はお酒とトークで盛り上がり、打ち解けた頃にゲームをして、フィーリングの合う人がいれば二人切りで二次会をしたり、抜け出したりとロマン溢れる展開が目白押しな、大学生になったら一度はやってみたかったイベントだ。


「はい、自分は参加します!」


 かっちゃんはビシッと手を挙げ参加表明した。芽衣先輩は上機嫌なご様子だ。


「航太郎くんはどうするの?」


 斑目先輩が口角を少し上げて尋ねてきた。僕は肩を落としていることを自覚していた。

 本当は参加してみたい。折角先輩達が誘ってくれた訳だし、何より都会の女の子と親しく話してみたいという欲望が当然ある。だが、やって良いことと悪いことがあると線引きはきちんとしているつもりだ。


「折角ですがお断りします」


 背筋を伸ばし、ペコリとお辞儀をして丁重に断った。


「え、どうして? 合コンとか嫌い?」


 芽衣先輩はさぞ不思議なご様子で探ってくる。当然といえば当然だ。先ほどまで和気藹々と楽しく飲んで話してをしていたのに、僕の返答は冷水を浴びせるも同然だ。


「すんません、先輩。航太郎、実は彼女がいるんですよ。遠距離中で、きっと彼女に遠慮してるんです」


 居た堪れない僕に変わってかっちゃんがすかさずフォローを入れる。芽衣先輩は少し残念そうに納得してくれた。良かれと思って誘ってくれただけにますます申し訳ない。


 だがこれで良い。僕には小夜子ちゃんがいる。世界で一番可愛くて大切な天使を長崎に残してきた。その彼女を思うとそれ以上先へ踏み込むことは躊躇われる。こうしてサークルに所属して飲み会に参加することは人脈を作り、見聞を広めるためだと思ってのことだ。小夜子ちゃんにも電話で話したが、理解を示してくれた。だが出会いを求めて合コンに参加することは明確な裏切り行為ではないか。そんな不純な行いをしたら最後、九月に上京するあの子に合わせる顔がない。


「すみません、彼女に悪いので遠慮します。僕抜きで楽しんできてください」


 改めて頭を下げ、気分を害さないようせめてもの社交辞令を付け加える。うん、上出来だ。


「そっかそっか、航太郎くん、彼女いたんだね。でもそんな航太郎くんには今回だけはますます参加してもらいたいなぁ」


 は? 何だって?

 僕は思案顔の斑目先輩の顔を穴が開くほど見つめた。僕に恋人が――小夜子ちゃんというただ一人の思い人がいるというのに、どうして参加を希望するのだ?

 その問いには芽衣先輩が答えた。


「あはは、びっくりしたよね。実はね、私達の他に二人女の子が参加する予定なんだ。でもその子達女子校出身だからあんまり男の子に慣れてないの。でも共学の大学に来たからには絶対彼氏が欲しいって言ってるから、この合コンはそのためのものなの」

「はぁ……」

「でも今回の合コンは初めてだから、彼氏作りは置いといて男子と話すことに慣れましょうねって趣旨が強いのよ。だから航太郎くんみたいに彼女持ちで女の子と話し慣れてる男の子がいると助かるの。そうよね、斑目ちゃん?」

「ピンポーン!」


 芽衣先輩に解説され、腑に落ちるような落ちないような複雑な気分だ。確かに先輩の言うように、男慣れしてない女の子を相手にするなら異性経験のある男子は打って付けだろう。

 だがそれにしても小夜子ちゃんに操立てしようとする僕に対して無遠慮というか不躾というか。僕が話し相手に徹すれば彼女を裏切ることにはならないと先輩方は思っているのだろうか。少し無神経だな、と不快感を抱くも、その表情から彼女達も後輩のために心を砕いてのことだと汲み取れた。ううむ、年長者相手だと断りづらいのは体育会系のさがか。


「ええい、迷ってても仕方ないわ! 航太郎くん、これは先輩命令よ! 再来週の土曜日、私と一緒に合コンに参加しなさい!」

「えぇ、強引ですよ、斑目先輩!?」

「しのごの言わないの! それにさっき言ったわよね? 『自分は斑目先輩の弟分だ』って。だったら姐御言うことを聞きなさい!」

「ぐぬぬ」


 勝負あった。斑目先輩はこれ以上ないほどチャーミングで可愛らしい笑顔でウィンクし、勝利を確信したらしい。


 こうして僕は生まれて初めての合コンに参加することになった。もちろん参加費は自腹である。その額四千円。食費一日千円までと自分ルールを定めている僕にとっては痛い出費だ。


 *


 そんなこんなで迎えた二週間後の土曜日。僕は人生初の合コンに参加してしまった。

 男の参加者は僕とかっちゃん、それから芽衣先輩のお友達の二年生の男子とその後輩の一年生。対する女性陣は先輩二名の他に予告通り一年生の女の子が二名だ。

 女の子のうち一人はライトブラウンに染めたウェーブヘアーとばっちりメイクでよく目立つギャル風の子だ。もう一人はふゆるわなコーディネートでフェミニン全開ないかにもお嬢様校出身というような女の子であった。

 会が始まり、その子達と会話をしてみると先輩方の言う通り確かに彼女達は男性陣との会話は辿々たどたどしい。喋りは滑らかなので表面上はきちんとコミュニケーションを取れているが、そもそも男との話題が分からないといったご様子だ。だが斑目、木更津両先輩の上手なパスを受け、雰囲気に溶け込めていた。

 一方で男性陣はといえば表情は概して柔らかい。二年の先輩はこういった場に慣れているらしく流暢に喋り、話題を提供してうまく盛り上げていた。かっちゃんは緊張気味だがそれでもこれまで女の子との接点はきちんとあったのでガチガチということはない。問題はもう一人の男子で、彼は彼で男子校出身ということで相手方以上に緊張し、先輩がアシストに苦労していた。どうやら先輩はこの後輩に頼まれての参加らしいと見抜いた。僕はといえば男女両名の先輩方のパス回しに参加させてもらい、緊張とも興奮とも無縁なところでこの会を楽しんだ。合コン自体は楽しいし、参加した一年生の女の子二人はどちらもルックスは平均以上だと思う。それでも僕が妙な気を起こさないのは単に彼女達が好みから外れていたために他ならない。合コンに参加したのは不可抗力だが、それ以上のことはもうしないのだと自戒している。もちろん、この場で僕が彼女持ちなのは秘密だが。


 そんなこんなでおよそ1時間半に渡る合コンは幕を下ろした。気になるマッチングの結果だが、ギャル風の女の子は二年の先輩と相思相愛な様子が誰の目にも明らか。ゆるふわちゃんはかっちゃんが意中のようだが、そのかっちゃんは芽衣先輩に熱い視線を注いでいる。男子校出身の一年は終始緊張してしまい釣果は坊主に終わった。人生うまくいかないものだ。

 僕はといえば終始パス回しに参加し、女性陣と突っ込んだ会話を控えていたため同じく得るものは無し。予想通りだから良いものの、それはそれで男として悔しさがある。「実はあなたのこと気になってたんだ!」というミラクルがあるのではないかと期待している自分がいたのだ。情けないぞ、航太郎。


 お店を出るとその場でお開きになり、あとは各々でご自由にとなった。

 二年の先輩はギャルちゃんと飲み直し。かっちゃんは芽衣先輩と話し込んでおり、それにゆるふわちゃんが何とか混ぜてもらおうと間合いを窺っている。そして芽衣先輩はどうにかしてかっちゃんの意識をゆるふわちゃんに向けられないかと苦慮しているご様子だが、当人は気づいてない。恋は盲目である。


 そして僕は、今日の労いということで斑目先輩と二人きりで飲み直すことになった。

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