神々の争いに巻き込まれた俺は異世界で女神様とスローライフを始める

第356話 356.開戦

◇◇　レイ　◇◇

俺が

「生きたい物は全力で走れ！！」

と言った瞬間に一気に奴隷達が全速力で走り抜け、草原に埋め尽くされた兵士達との間にモーゼが杖を振り上げた時、海が真っ二つに割れるが如く兵士達の人垣が割れた。

おれは空かさずその場所に10メートル×10メートル×厚さ50センチの石板を撃ち込んで城塞都市の兵士達と奴隷達を分断してゆく

『悪魔の森』を空中から石板を撃ち込みながら高速で移動した事を考えれば簡単なお仕事だ

石板を撃ち込む途中で数百人近くの兵士が撃ち込んだ石板の犠牲になったのは些細な事だ

分断した奴隷達は槍を持たされ特攻させられる運命だったみたいだ

分断した奴隷達を前に

「これからお前達にシールド魔法を掛ける。このシールドは少々の事では壊れない」

そう言ってシールドを掛けた奴隷の男に剣で切りかかると

『カツン』

と剣が防がれた瞬間

「「「「「「「「「「おおおおおおおおお」」」」」」」」」」

と奴隷達から歓声が一斉に上がる。

「これから石板を撃ち込んで城塞化した一部分の石板を2メートル範囲で何箇所か撤去する。向こうの兵士達は一気にはこちらに入って来れないから、入って来ようとする城塞都市の兵をその槍で突き殺してゆけ

向こうから兵士が来なくなったら終了だ

そうしたらお前達は晴れて自由の身だ

報奨金も出してやろうじゃないか

家族の為に頑張れ！！そうすれば家族を助け出す手助けもしてやろう」

「「「「「「「「「「おおおおおおおおお」」」」」」」」」」

俺の鼓舞の言葉に奴隷達の歓声が一斉に上がった。

今まで奴隷として虐げられ、一生を奴隷として生きる運命が変わるのだ！！

モチベーションも上がる。やる気も起こる！！

「じゃ～これから城壁の一部を取り除くからな！！死ぬなよ！！」

「「「「「「「「「「おおおおおおおおお」」」」」」」」」」

その声を聴くと同時に、城壁となった石板の何箇所かに幅2メートルの通路を切り取って行くと

「壁が開いたぞ突っ込め～！！」

敵の城塞都市の兵士達がそう言って一斉にこちら側に攻めてこようと幅2メートルの通路に群がってくる。

そこを空かさず俺達の陣営に引き込んだ奴隷達が槍で突き仕留めてゆく。

「「「「「「「「「「クソが～俺達を散々扱き使いやがって！！この恨み思い知れ！！」」」」」」」」」

奴隷達は今までの積年の恨みを幅2メートルの通路に群がる兵士に向け槍に思いを込め突きまくる

通路が狭くうまく通れない敵兵は待ち構えている奴隷達に次々に串刺しにされ倒れてゆき、敵兵により倒れた兵が取り除かれ

通路を通ろうとすると槍で突かれて倒れ

また敵兵が通れないと、倒れた兵士をどけて・・

延々とその繰り返し

「敵陣に突っ込め～」

そう言われ後ろから押しだされ逃げる事も出来ない敵兵

奴隷達でうまく敵を裁けるくらいに通路を開けて調整した後レイラ、クリスティーナ、クリスティーン、クララ、ディアナ、ジュリア、そしてジャーネを含めたメイドさん達に

「俺達は敵の後方から攻撃してこの城壁ま敵を殲滅してでくるんだ。魔法は好きに使って良い。魔法の練習だと思って盛大にぶっ放してやれ！！

城壁となったこっち側の奴隷達を傷つけないように注意しろ。じゃ～『魔動キックボード』で浮上した状態で待機、一気に敵の後ろ側に転移したら一気に殲滅するぞ」

「「「「「「「「「「ハイ」」」」」」」」」」

・・・

・・・

◇◇アルバーノ・フォンティ　◇◇

フォンティ城塞都市領主アルバーノ・フォンティ

マストロ城塞都市領主　　　　アドルフ・マストロ

ピルコス城塞都市領主　　　　オーバン・ピルコス

アマラトス城塞都市領主　　　コンスタン・アマラトス

カリテア城塞都市領主　　　　エタン・カリテア

スフィニア城塞都市領主　　　フロラン・スフィニア

モナストリア城塞都市領主　　フェルナンド・モナストリア

プレシオン城塞都市領主　　　アンリ・プレシオン

ドレニア城塞都市領主　　　　オラース・ドレニア

ケストナ城塞都市領主　　　　ユベール・ケストナ

我々10城塞都市の領主は14万の兵士達の一番後方の平原に一堂に会し進軍の最終確認を行っていた。

一日の踏破距離50キロ目標

各城塞都市の兵士達の統率

食事

野営

野営中の見張り

エデン攻撃時の各城塞都市兵士の陣形

フォンティ城塞都市奴隷4万を盾役として進軍する為に前方に4万人の奴隷を配置し進軍

以後フォンティ城塞都市正規兵１万

マストロ城塞都市1万

ピルコス城塞都市1万

アマラトス城塞都市1万

カリテア城塞都市1万

スフィニア城塞都市1万

モナストリア城塞都市1万

プレシオン城塞都市1万

ドレニア城塞都市1万

ケストナ城塞都市1万

この順番で進軍が決まり今正に進軍の合図をしようとしていたその時！！

「我々はエデン城塞都市の者である。不穏な動きをする諸君、直ちに武装を解除し元の場所に帰れ

帰らない場合は直ちに排除する猶予は認めない」

14万の兵士の集まる草原一体に聞こえる大きな声が響いた。

その声の方向に視線を向けると信じれない光景が目に入って来る。

兵士達の上空にいつの間にか100人余りの少女達が変な魔道具に乗って浮遊していたのだ！！

バカな！！

エデンは『浮遊島』を作るだけじゃ無くあんな空を飛べる魔道具を何時の間に装備していたのだ！！

これは不味い！！

俺は全軍に

「何～～！！何故エデンに情報が漏れたのだ！！敵襲！！敵襲！！全員戦闘開始！！上空に居る奴らを殲滅せよ」

と即時に命令

一気に弓矢と黄金の弓で攻撃が開始されたが、奴らの前で弓矢も弾かれ黄金の弓から撃ち出される光の矢も奴らの前で虚空に消えてゆく

『何故だ！！』

そんな信じれない状況に追い打ちを掛けられた。

またトンデモナイ言葉が大音声で草原中の兵士達に届けられたからだ

「奴隷にされ自分の意志とは無関係に戦っている者達よ

『聞け～～～！！』

戦いに勝っても奴隷から解放される事は無い

自分の意志と無関係に最前線で戦わされ死んでゆくそれで良いのか？

虐げられた者達よ！！

エデンの為に戦う気は無いか？

エデンはこの戦いに勝てばお前達を奴隷から解放しよう

そうしてお前達の家族も出来る範囲で奴隷から解放しようでは無いか

さ～選べ

『我々に焼き尽くされる運命を選ぶか』

　　　　それとも

『エデンの為に戦って奴隷から解放されるか』

エデンの為に戦う気のある者よ此れから1分間与える全力で我々のほうに向かって走れ！！」

俺はそれを聞いて思わず

「何～～！！此れは不味いぞ！！直ぐに奴隷の所に兵士を向かわせ奴隷の統率を取れ！！」

俺はフォンティ城塞都市兵士長に直ぐに指示

だが前には10万の各城塞都市の兵士達が居る

思うように馬が進めない間に遥か前方から

『ドスン』

『ドスン』

『ドスン』

『ドスン』

『ドスン』

・・・・

っと物凄い音と共に城壁が一瞬で構築されてゆくのが見える

「どうなった？」

俺は目の前で怒っている事が信じられず思わず誰かに聞いてしまっていた。

「完全に行く手を城壁で塞がれました」

「奴隷はどうなった？」

「解りませぬ」

「クソが～許さんぞエデンの女達～～！！あの城壁を登り至急奴隷達にエデンの奴らを攻撃するように指示を出せ」

そんな時

「城壁のあいだ間に２メートル程の通路が出現しました」

と報告が！！

クソが～バカにしやがって！！

目にもの見せてくれるわ！！

たかが１００人程度この軍勢で攻めれば楽勝！！

おれは即時に

「突撃せよ！！」

と命令をだした

つづく・・・