第350話 350.浮遊島を狙う者達

◇◇ レイ ◇◇


『浮遊島』をエデンの上空に浮遊させた翌日、既に商人達から


『あの浮遊島を売ってくれ』


という依頼が殺到

「貴方方の財力ではとてもじゃないけど買えませんよ。それに売る気持ちもありませんのでおかえり下さい」

って突っぱねた。

何であれが買えると思っているのだろうか?

頭がお花畑で満開になっているとしか思えない


それはまだ可愛い方だ。

あからさまに

「あの『浮遊島』をよこせ、さもないとエデンを亡ぼすぞ」

なんて脅しをかけてくる城塞都市もあるそんな事を言って来る城塞都市が一つだけでは無いんだ!!

それが20、30・・100と重なってくると正直鬱陶しい


どうしてエデンに勝てると思っているんだ?

ジャーネの炎弾だけでも簡単に滅ぼせるぞ!!滅ぼす気も起らないけどさ


「どうぞ攻めてきて良いですよ。血祭りにあげてあげましょう。それともミスリル像にして差し上げましょうか?」


って言うと?まぁ~挑発だな

「覚えていろよ」

って捨て台詞はきながら帰っていく


一か所位は攻めてきてくれるかな?

楽しみに待って居るとしよう

もしかすると、メイドさん達の良い訓練相手になるかもしれない


『浮遊島』を作った翌日から『浮遊島』に侵入を試みる奴ら対応に『浮遊島』全体に結界を張り専用タグを持って無いと『浮遊島』に近づくと電撃魔法を浴びせられる仕様に変更

メイドさん達はネックレスにその機能を入れたからフリーパス


メイドさん達が自由に出入り出来ているからと、入ろうとすると大変な事になる

まぁ~『浮遊島』は地上4000メートルの空中に浮遊しているから普通の人間ではその場所まで行く事すら出来ない。


あの帆船が空を飛行して攻撃して来たから、何処かの城塞都市が飛行出来るダンジョンのドロップ品とか使って入り込もうとするんだろうな~


メイドさん達は二人体制で毎日交代で前方の一番端に見張りの塔を設置している塔で優雅にお茶しながらお菓子を食べ全方向を見張っている。

『浮遊島』から見る景色が素晴らしいって、なんか『浮遊島』に行きたがるメイドさんが急増中らしい。


まさか空を飛行してエデンを襲って来るなんて思っても見なかったからな。

飛行対策もしっかりしとかなきゃな

こんな文明の遅れている惑星であっても、神様が作ったダンジョンからトンデモナイ物がドロップする可能性もあるから油断は出来ない!!


『断罪の魔道具』なんて名前だけは立派だけど自分をまきこんで周囲2キロを業火で焼き尽くす『自爆の魔道具』だぞ!!何なんだよあの威力

作った神とやらの悪意を感じてしまうぜ!!


それにあの平原の見るからに怪しい昆虫爬虫類ダンジョンでドロップした異常な数の弦の無い金色の弓連射機能付きで

もう

『殺し合いをしなさい』

って感じジャン?


『浮遊島』が出来た事で『浮遊島』の上に『通信の魔道具』用のアンテナを建てた事で、ヘッドセット型の『通信魔道具』をなんとか作ってみた。まだ試作段階なので、全員に聞こえちゃうから一度に喋ると誰が喋っているのか解らない時があるが、使えなくは無いので172人のメイドさん達全員に支給して使ってもらっている。


なんか、皆に聞こえちゃうけど、会話が楽しいようできゃっはうふふと色んな事を話してんだけど・・・

「今晩の食事の時、ご主人様にハニートラップかけてまた脱がしちゃおうね~」

「じゃ~私ご主人様の下着もらっちゃう~」


オイ!!

何て話してんだよ!!

全部こっちにもまる聞こえだぞ!!


そんな話が出来る程、エデンは平和だって事だ

そう思って何か一言言おうと思った事を俺はグッと飲み込んだ。





◇◇



その頃地上4000メートル上空に浮いた『浮遊島』では

「ここは地上と比べて別世界よね~よくこんなものが空に浮いてるわよね」

「ここでのお仕事って最高よね~お茶を飲みながらお菓子を食べて景色を眺めて、変な物が無いかどうか見てれば良いんだから」

「その分気を抜けないんだけどね」

「そうなんだよね~ご主人様は絶対に攻めて来る城塞都市があるだろうからって言われてたしね」

「そうそう、エデンを攻め落とされたく無かったらこの『浮遊島』を寄越せって色んな城塞都市が使者を送ってきてるって言われてたわ」


「実際に無理やりこのエデンに入って来ようとしてジャーネの炎弾で骨も残らず燃やされてたわよね」

「私達もジャーネ程火力は強くないけど炎弾撃てるようになったのはご主人様のお陰ね」

「まさか私達がお釈迦話の魔法を使えるようになるなんてね未だに信じられないわ」


「シェイラこのクッキー美味しい~」

「お料理研究所の女の子の力作らしいわ」

「あ~私もお料理しようかな~」

「ブリッダ今度一緒に行ってみようか?」

「うんうん~今度二人でお料理研究所にお邪魔して料理教えてもらおうよ」


「おしゃべりも良いけど、お仕事もちゃんとしないとね」

「私達が仕事してなくって、エデンが襲われたなんて最悪だものね」


「シェイラあのさ~西の方角の地平線の近くに人隊列を組んで歩いていように見えるんだけどあれは軍隊かな?」


「ブリッタ地平線ギリギリだから此処からじゃ蟻さんが蠢いているようにしか見えないけど、ご主人様に報告だけはしておいた方が良いよね」



つづく・・・

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