第327話 327.エデンを狙う城塞都市の人達

◇◇◇◇


レイアード城塞都市から200キロ程離れた場所

今まではラドス城塞都市の塩販売部隊の商人達に嫌と言う程搾り取られていた城塞都市の面々

ところが・・

今年は2カ月くらい前から色んな商隊の馬車が来て塩を販売してゆく

ラドスの商人だったならば、城塞都市の入城料は踏み倒し塩を売る代わりに無理難題を押し付けて、商品をタダ同然でむしり取って行く蛮行を繰り返されていた。


いい加減頭にくるが、必需品である塩はラドスの城塞都市でしか作っていない。

なのでラドスの息のかかった商人の言う事を聞くしか無かったのだ。


だが!!

ラドスの塩よりも質が良くてえぐみが無く、金額も10キロ大銀貨5枚とラドスの塩の半値で販売してゆくのだ。

「どこから仕入れたのだ」


とどの商人に聞いても

「仕入れの情報は商人の命だからな教えられねえぜ」


とガンに教えてくれない

それは当然だろう!!

金になる木の場所を誰が教えるだろうか!!


俺がその情報を知ったとしても俺でも教えれない


そんな塩や見た事も無い食材を売りに来る商隊の馬車がこのフォンティの城塞都市に次々にやって来た。

巨大熊のステーキ

ロブスター

腸詰めソーセージ

スモークソーセージ


これらは絶品だった

どの商隊の馬車も馬車一台丸ごと『冷蔵冷凍庫』の魔道具だという物を積んで今までは乾物だけだった食品が生ものまで扱いだしていた。


『冷蔵冷凍庫』の魔道具など何処かのオークションで金貨10万枚で落札されたと聞いた物だ!!

そんな物を一商隊ごときが買えるような物ではない!!


何かが今この周辺で起きている!!

そう実感して調べさせたところ


2カ月少々前位にトレノア城塞都市とレイアード城塞都市の間にエデン城塞都市という城塞都市が生まれたと言う

そのエデンで今回商隊が運んで来る塩を製造販売していると言うのだ!!




『2カ月前に出来た城塞都市』


そうして軍隊など持たない国家だと言う

上層部に居るのは全員うら若き美少女達

なんとその少女達100人程度が魔獣と戦うと言うのだ!!


バカな!!

魔獣との戦いはお遊びじゃ無いんだ!!

良い事を聞いた!!


周りの城塞都市にも声を掛けてこの辺りの全ての城塞都市で


『エデン城塞都市』を亡ぼしてしまおうじゃないか!!


上層部が美少女だけと言うならば性奴隷にして塩の製造方法を聞き出してやろうじゃ無いか!!



『塩の利権』


いままで ラドスに痛い目に遭わされてきた時代は終わりだ!!

塩の利権を奪えばラドス城塞都市など怖くない!!


先ずはハンタネリ城塞都市に声を掛けてみるか!!


『塩の利権が手に入る』


と言えば必ず乗って来るだろう


わはははは


儂にも運が回って来たぞ!!


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る