第287話 287.露天風呂の浴場で欲情した夫婦の営みを見た娘が浴場で予期せぬ欲情した結果・・

◇◇ ディアナ ◇◇


レイ様って天使様だったのですね・・・

今までは聖ドニアス協会のルイス・ラドス枢機卿様の教えが正しいと思って疑わなかった


『ドニアス神様の神託の導くままに事を成して居れば必ず幸せになれる』


そうルイス・ラドス枢機卿様は教えて下さった。

『このラドスの街を見よ!!これがドニアス神様のおお導きにより行動した結果だ』

全てがドニアス神様の神託により導きの結果


私はそれを今まで疑った事さえ無かった!!

でもそれは今日・・

脆くも目の前で崩れ去ってしまった。


信じていたルイス・ラドス枢機卿様の


『断罪の魔道具』はドニアス神様に仇なす者達だけを断罪の業火で焼き尽くす物


その言葉を信じて疑わなかった。

なのにギディオン司祭長様が『断罪の魔道具』を使った途端に一番最初に業火に包まれ崩れて行ってしまった。

レイ様に『ドニアス神様の教えは何?』と聞かれ、答える事が出来なかった。

良く考えるとドニアス神様の教えなんて一つも無かった!!


有ったのは『ドニアス神様の神託』

それもルイス・ラドス枢機卿様が仰るだけで、直接私が見た訳じゃ無い!!


アルテナ様とレイ様はちゃんと教えてくれた!!

『バルス神、ジェイド神、ドリス神、ドニアス神に裏切られ殺されかけてこの地に逃げて来たのだと』


こうして私達の家も目の前で天使の御業で建ててきださった!!


『レイ様は本当に天使様』


これは間違い用の無い事実

だってこんな素敵な家をプレゼントして下さったんだもの!!


お父さんとお母さんは、屋上の露天風呂の浴場が凄く気に入ったようで、冷蔵庫の中にあったお酒の瓶を持って屋上に上がって行った。


私はお父さんとお母さんの距離感が近いせいで

「さ・・先に屋上に行ってて、私先にお料理作っておくね」

と二人を先に露天風呂に送り出しちゃった。


二人共今日はなんか凄く楽しそうに見えるんだもの!!

確かに此処に来たら価値観が変わっちゃうかも・・


このエデンの領地はレイアード城塞都市やラドス城塞都市のように家々が何処までも続く風景じゃないけれどシンデレラ城や『エデンズガーデン』のホテル、そうしてこの周辺の宿泊施設と自由市場の考えられないような商隊の商人達の商う様子

この周辺だけは、どの城塞都市よりも発展して集まってくる人々の数も何処の都市よりも多い。


此処が1か月前くらいには草原だっただなんてとても思えない。


「あ・・考え事しながらお料理してたから、お肉が焦げちゃった~~」

このお肉も上等なお肉

私なんて普通は食べれないような高級品

お砂糖やお塩も使い放題


お野菜まで入れてくれてる。

これでスープとかも作っちゃおう。


それにしても此処の魔道具って凄い!!

水道の魔道具からはお水が何時でも湧き出すし

調理プレートは料理を置くと自動で加熱してくれる


明かりも『照明の魔道具』

こんな明るさの魔道具見た事も無い


お部屋はめちゃめちゃ可愛いし!!

レイ様は

「気に入らなければ自由に変えてね」

って言ってくれたけれど!!

凄く可愛いお部屋で、これ以上どう変えたら良いかさえ解らない


私の部屋は3階だって言って見せてくれたけれど、すご~く可愛くって素敵だった。

窓は木戸じゃ無くってガラス窓っていうカラスっていう透明な物で作られた窓

光が外から差し込んできて凄く明るいの


窓にはカーテンっていう真っ白なレースっていう素材で出来てる薄い布と厚手の布の二重のカーテン

ベッドは『ウォーターベッド』っていう今までに感じたことのないような感触がたまらない


お料理も完成しちゃった!!

なんか・・

あの二人の中に入りにくい感じで逃げちゃったけど・・

屋上の露天風呂


行かなきゃダメだよね?

今まで何ともなかったじゃない!!


家族水入らずで暮らしなさいってレイ様も言ってくれたじゃない!!


『ディアナしっかりしなさい!!』


私はそう自分の心に言って


『パンッ』


っと両手で自分の頬を軽く叩いて自分に活を入れる






さ~行きますか!!

久しぶりにお風呂

お父さんとは・・・流石にもう恥ずかしいな・・・

久しぶりに家族水入らずで・・

レイ様も良い事言うな~


私は覚悟を決めて


2階


3階・・・・


階段を上がるに従ってドキドキして着ちゃう

この上が・・屋上・・・


『コン』


『コン』


『コン』


『コン』


『コン』


・・・

自分の階段を上る足音だけが室内に響いて変な感じ・・

屋上のドアに手をかけようとして・・


「あん~~~」

「あん~~~」

「あん~~~」


って悩ましいめちゃめちゃお色気のある声が・・

まさかねぇ・・

と思い扉を思い切って開けると・・


「いやーーーーーーーーーーーーー」


思わず悲鳴を上げて私は階段を駆け下りて一気に家を飛び出した私。

何処をどう走ったのかさえ解らない・・


気が付くと・・・

私はレイ様に抱き着いていた?


何故だろう?

この人を抱き締めていると凄く安心する

「ディアナ何が有ったの?」

ってレイ様が私の頭を撫でながらやさしく聞いて下さる。

レイ様を見ていると本当に天使様みたいに見える。

あのお姿は目立ちすぎるからと、翼も天使の輪も見えないように偽装されていらっしゃるらしい。


「あの・・」


言いかけて言い及んでしまう私

どう言えば良いの?あの状態・・・


「何か嫌な事でもあったの?」

「いえ・・そうじゃ無くって・・・」

そう言いかけて顔が真っ赤になっちゃって・・熱い

思い出すだけで

ドキドキしちゃう


夫婦になるとあんな事をするとは頭では解っているんだけれど・・・

イザ見ちゃうと・・


う・・

レイ様にこの私の心臓の鼓動がバレちゃうかも・・

止まって

私の心臓の鼓動!!

壊れちゃいそう


「見ちゃったんだね」


レイ様からそんな突然の指摘!!

「はい・・・あそことあそこが繋がってて・・・」


わたしはその後を言おうとして言えなかった

言えるはずない!!

言えるはずないじゃない!!


今も目を瞑ると・・あの光景が!!

それにお母さんのあの表情・・


思い出すだけで頭の中が真っ白になってしまいそう・・

私もあんな事をしたらお母さんにみたいな表情するのかな?


そう思うと・・

『ドクン』

『ドクン』

『ドクン』

『ドクン』

『ドクン』

『ドクン』

『ドクン』

。。。。

私の心臓が壊れちゃうくらい心臓が鼓動してる

考えちゃダメなのに・・

考えてしまう


「ディアナだいじょうぶだから落ち着いて」

レイ様はそう言って優しく私を抱き締めてくれる

あ~レイ様のお胸に包まれてると幸せ


レイ様のお胸って柔らかくって凄く良い匂いがする~

なんか私の体が蕩けてしまいそう

「ご・・ごしゅじんさま~」


え?

わたしなにいってるの?

でも皆がレイ様の事『ご主人様』って言って慕っているの解る気がするかも・・・


『ご主人様~~』

そう思うと何故か幸せな気持ちになってきちゃう


何か心の中に暖かい物が流れてきている感じ

あ~どんどん感覚が大きくなってきた!!

凄く心の中が温かい・・


あ・・でもちょっと熱い?

なにこれ?

体中にレイ様が入って来る感覚


だめ~~~~

わたし私の体が~~

熱い


これは・・愛?

物凄く幸せな気持ち

でも体中が熱くって・・

私の体の中にどんどんと入って来る

激しい力

これはレイ様の愛?


混乱している私にレイ様が

「落ち着いてディアナが此処で力に目覚めるとは思っても見なかった。気づかなくてゴメン。これからディアナの力を制御するからディアナの身を俺に全部任せて」


それは私がレイ様の物になるって事?

この私が感じている幸せな気持ちが愛ならばそれも良いかも


「はいお願いします」

「じゃ~制御するから力を抜いてね」

ってレイ様が私の手を持つろ自然に私の手が動き人差し指が一本立った!!


解る!!

私の体の中を何かが動いている

温かくって

熱くって

幸せな気持ちになれる何か



そうしてその力が体の中から弾けた時


私の人差し指の先から


『ボッ』



っと火炎が上がり、その瞬間私の意識は途切れた。



つづく・・・

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