第286話 286.聖ドニアス協会なき後のレイアード城塞都市について

◇◇ レイ ◇◇


『エデンズガーデン』のホテルへとやって来た。


ホテルのフロントでレイアード城塞都市の領主の事を聞くと、レイアード城塞都市の領主夫妻は部屋に居て、子供達はまだ『ウォータースライダー』で遊んだり『ビートバレー』をメイドさん達に教えてもらって遊んでいるらしいと教えてくれた。


レイアード城塞都市の領主夫妻の泊っている10階の部屋に行って


『コン』


『コン』


っとドアをノックし

「エデン領主レイですがジュリアンさまはおいででしょうか?」

と声を掛けると


『ドタドタドター』


っと室内を走る音がして

ドアが突然空いた瞬間に


「へっ?」


っと素っ頓狂な声を上げたレイアード城塞都市の領主ジュリアン・レイアード

固まってしまったジュリアン・レイアードに


「ジュリアン様どうかされましたか?」


って声を掛けたのだが・・・


「・・・・」


返事がない?


「ジュリアン様大丈夫ですか?」


と俺が再度声をかけると流石に再起動したジュリアン・レイアード

「レイ殿?だよな?いや~~見違えるほど美しさが倍増した感じで一瞬別人かと思ったものだからビックリしたのだよ」


「ジュリアン様私はいつもと全く同じですよ?じつは今日はレイアード聖ドニアス教会の事についてご報告があってまいりました」


「そ・・そうなのか?立ち話もなんだから部屋に入らないか」

というジュリアンの言葉に甘えてジュリアンの泊っている部屋にお邪魔する。


ジュリアンにはワントフォード城塞都市の商人から買ったワントフォードぶどうから俺が錬成した『ワイン』をプレゼント

つまみは魔獣バリエラのの乳から錬成したチーズ


ジュリアンの妻シンシア、ミッシェル、オリーヴ達3人には魔獣バリエラのの乳とワイバーンの卵から作ったプリンをプレゼント


ジュリアンは早速おれの送ったワインを開けてグラスにワインを注いで


『ぐっ』


っとワインを飲み干す

ツーはワインの香りを嗅ぎながら飲むんだけどな~


「これは何じゃ!!こんな旨い酒は飲んだ事が無いぞ~~何処で手に入れたのじゃ?」

「それは私が試しに作ったお酒ですよ。1年後にエデンの領地から出す予定で考えています」

「なんじゃと~~それじゃ~この1本だけなのか?」

「はい。それは試作品ですからね」

「これで試作品なのか?この酒が世の中に出たら凄い事になるぞ」

「ほめて頂いてありがとうございます」


ジュリアンは再度、グラスにワインを注ぎ、今度はちびりちびりと飲み始めたのだつた。

世界に一本しかないと思えばそうなるか・・・


本当は一杯あるんだけど・・・内緒だ


ワインをちびりちびり飲みながら、俺の出したチーズを食べ


「こ・・これは何じゃ!!美味いぞ!!何処で手に入れたんじゃ?」

と大興奮するジュリアン

「それも私が作った試作品ですよ。今は忙しいので販売するのはまだまだ先になるでしょうね」

「今すぐ出せ」

「無茶言わないでください。私は此れでもめちゃくちゃ忙しいんですよ」

「あなた無理を言ってはダメですよ」

正妻のシンシアがジュリアンを諫めているが・・・


「シンシアは此れを食べていないからそんな事が言えるのだ。お前もワインを飲んでからこれを食べてみろ」

と言われワインをちょっとだけ飲んだ後チーズを食べるシンシア


「美味しいですわ~~何でしょうこの濃厚な風味は!!このワインを飲みながらこのチーズを食べるともう止まりませんわ~」


「そうだろうそうだろう。これを味わうとそこら辺の酒は飲めんぞ。唯一この『エデンズガーデン』で飲めるあの酒だけが対抗できる唯一の酒だな」


そんな話をしていると

「レイ私も食べたい」

「私もそれ食べたいです」

「私も~」

「わたしもたべてみた~~い」

「私もです~」


試作品だからって思ったんだけど案外好評?

俺は魔獣バリエラの乳から作った試作品のチーズをレイラ、女神様、クリスティーナ、クリスティーン、クララにも配ると


『(´~`)モグモグ』

『(´~`)モグモグ』

『(´~`)モグモグ』

『(´~`)モグモグ』

『(´~`)モグモグ』


「「「「「美味しい~」」」」」


「何じゃまだあるではないか~」

「これはジュリアン様の為だけに作った物ではありませんよ?他の人だって試食してもらわなきゃいけないんですよ?」

って言うと

「そうですわよ貴方、レイ様が売り出せるようになった暁には居の一番に我がレイアード城塞都市へ納品して頂きましょう」


と正妻のシンシアが無難に纏めてくれる

流石正妻の力?それとも夫操縦術?


「あ・・ありがとうございますシンシア様、そう言っていただけると有難いです。売り出せるようになりましたら一番にレイアード城塞都市へ納品させて頂きます」


「ふふっレイ様~とはもっとお近づきになりたいと思っておりますのよ?ですからもっと頼って下さいませ」

うわぁ~さん俺シンシア様にロックオンされちゃってる?

話を変えなきゃ!!

あ・・本題をしっかり忘れていたよ!!


「今日こちらにお伺いしたのは、レイアード聖ドニアス協会の事でご報告があって参りました」

「聖ドニアス協会の事?朝言った聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォードの事か?」

「そうです。ジュリアン・レイアード様ご夫妻は聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォード様に後を付けられていたみたいで、あの後ジュリアン・レイアード様ご夫妻を追ってレイアードからこのエデンに聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォード様が来られて塩の事について聞かれました」


「やはり司祭長ギディオン・テルフォード様の用件は塩の事であったか」

「そうですね私がエデンの塩を作っている事を知ると『断罪の魔道具』を持ち出しエデンごと『断罪の魔道具』の業火で焼き尽くそうとされたのです」


「何だと!エデンは何も変わりないぞ?」

「結界の魔道具で私ごと結界で包んでその中で全てを燃やした結果、司祭長ギディオン・テルフォード様を含むレイアード聖ドニアス協会の方々全て焼き尽くされ『断罪の魔道具』の業火で消滅されてしまいました。なのでレイアードの城塞都市は聖ドニアス協会の方が一人も居なくなってしまったのです」


「な・・なんと、それは困った。治療費は高いとはいえ治療ができるのは聖ドニアス協会だけだったのだ。これから怪我人や病人はどうしたら良いのじゃ・・・・」

そう言ったジュリアンは頭を抱えてしまった。

ラドスはこうやって弱みに付け込み城塞都市を最終どうしたかったのか?

まさか最終、ラドスが巨大国家を作りたいなんて思っていないよな?


まぁ~考えるだけ無駄か・・

今俺に出来るのは?

そう考えて


「あの提案なのですが、緊急用で瀕死の人用にエデンがポーションを用意しましょう。もしもの時の為に領主館に10本置いておき、死にそうな方に時使うというのはどうでしょうか?。そうして動ける人は『バス』でエデンまで1時間程度ですからエデンの病院に来て頂ければ治療致しますよ?

入院が必要な人は入院も受付します。

そうすればなんとかなるのではないでしょうか?」


「それは願っても無い事だが、良いのか?」

「襲って来たとはいえ、最終的には私が原因のようですし、偶にはレイアード城塞都市で病気の人を治療にでも行くようにしますよ」


そんな提案をした途端に


「レイ殿~~~~~~~~~~~~~~」


ジュリアンが大声で声を上げ俺にガバッと抱き着いて来る


「止めろ~~俺は男は趣味じゃねぇ~~」

「そんな事言わなくてもよいではないか~~~レイ殿~~」


こいつ酔っているのか?

もしかして、このホテル飲食代宿泊費に入ってるからタダと思って朝から酒飲んでたのか?


それにシンシア、ミッシェル、オリーヴの3人の妻達・・妙にお顔がツヤツヤしてるじゃねえかのか?

もしかして朝から3Pとか?


『頑張っちゃってた?』


「レイ殿も一緒にどうじゃ?」


イヤイヤイヤイヤ

どれはどういう意味の『一緒』なんだ?


俺は男には興味ねえんだよ~~!!


このままじゃヤバいぞ!!

シンシア、ミッシェル、オリーヴの3人の妻達?

その気になってんじゃねぇ~~


「レイ話は終わった帰る」

女神様はそう言った事で

レイラ、女神様、クリスティーナ、クリスティーン、クララに俺に抱き着いていたレイアード城塞都市の領主ジュリアン・レイアードは俺から一気にひっぺがされシンシア、ミッシェル、オリーヴの3人の妻達へ送還されてしまっていた。


「貴方~無理やりお誘いしちゃいけませんわよ。ではまた4人でいっぱい楽しみましょうね」

正妻のシンシアがジュリアンを顔を踏みつけながら笑顔で話してるんだが・・・


オイ!!

レイアード城塞都市領主ジュリアン・レイアードよ!!


お前はそんなプレイしていたのか?


き・・・聞かないでおこう・・


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る