第283話 283.ディアナの両親と
◇◇ レイ ◇◇
何か話しているようで、結構時間が掛かっているよう。
俺達は魔改造『魔動キックボード』でラドスの街の中を爆走してきたから当然走って追って来たラドスの兵士達には追いつけるはずもなく、俺達は現在フリーな状態
ディアナが一目散に家の戸を開けて家の中に駆け込んでいってから約5分くらい経った頃ディアナとディアナに似た40代位の女性とディアナにちょっと似ている40代位の男女が家から出て来た
うをぉ~二人共めちゃめちゃ美形!!
旦那さんはめちゃ美男子だし
奥さんめちゃめちゃ美人じゃん
二人共ディアナと同じ銀髪だし
40代位の男性が先ず
「娘を助けてくれたそうで有難うございます。
私はディアナの父でクライド、そうしてこちらに居るのがが妻のルーシーです・・・」
と話し始めたんだが・・・
兎に角俺達は追われている!!
「お話し中申し訳ないのですが、私達は塩田に迷い込んだみたいで、兵士達に追われているのですが、匿ってもらえないでしょうか?」
とお願い!!
だって兵士達が何時くるか解らないんだ!!
「え・・・塩田にまたどうして?それは大変な。取り合えずうちの中にお入りください」
と言われ速攻でディアナの住んで居た小さな家にお邪魔する。
「無理に押しかけたみたいですみません」
「いえいえ気にしないで下さい。でも何で塩田みたいな危険な場所に入ったのですか?」
「人が少なくって、広い場所を探して降りたら、其処がたまたま塩田だった訳です」
「降りた?」
うん話が嚙み合っていない・・・な
「私達はここから4000キロ程西の城塞都市から空を飛んできたのですよ。だから空から降りた場所がたまたまラドス城塞都市が秘匿したい塩田の場所だったという事になりますね」
「空を飛んできたと言う事は空を飛ぶ魔道具をお持ちという事ですか?」
「そういう事になりますね」
「にわかには信じられないですが・・・ここにディアナを連れて来てくださったという事は本当なのでしょう」
「皆でお茶でもしながら、今までの事をお話ししましょう」
そう言って人数分が座れるテーブルと椅子を出して、『悪魔の森』で取れたハーブから作ったハーブティーとケーキとクッキーを全員の座ったテーブルの前に排出し全員でハーブティーを飲みながらケーキとクッキーを食べ始めた。
そうして今までの経緯を説明すると・・
しっかりまったりハーブティーとクッキーに夢中になっていたクライドさんが
「まさか・・あのドニアス神様に敵対する邪悪な物だけを消滅させるという『断罪の魔道具』が実はその辺一帯を業火で焼き尽くすだけの『自爆の魔道具』だったなんて信じられません」
「そのうち解りますよ。皆さんあの魔道具がまさか『自爆の魔道具』だなんて知りませんからね。ラドスに攻め込まれルイス・ラドス枢機卿様の言葉そのままに『断罪の魔道具』を使った時に初めてその効果を実感するでしょうね。使ったが最後その辺一帯を業火で焼き尽くすでしょうけど・・
攻め込んで来た城塞都市の軍隊は運が良ければそのまま殲滅できるでしょうね」
おれはそう言って氷を入れたグラスとダンジョンドロップ品の樽酒を瓶詰めした瓶を取り出してグラスにお酒を入れてクライドさんとルーシーさんに渡すとそのまま
『ぐぐっ』
っと一気飲み
だ・・・大丈夫だよね?
この酒悪酔いしないみたいだし・・
「こ・・これは酒なのかめちゃめちゃ美味しいな」
「貴方このお酒凄く美味しいですわ~」
そういって奥さんの方が出した瓶からもう一杯お酒を注いで飲みだした。
ルーシーさんって酒豪とか?
「このラドスに来てから酒には縁がなかったものだからこんな姿を見せてすまんな」
「そうですね貴方、もう10年お酒を断っていましたからね~」
ディアナから聞いた通りクライドさん達が治めていたホンティーニア城塞都市は家令オーガリー・オリスターが起こしたクーデターにより乗っ取られクライドさん親子は命からがら領主館地下に引き込んでいた水路から海に逃れ、1か月間海を漂流しながらもラドスの城塞都市に流れ着いたらしい。
クライドさんとルーシーさんは手っ取り早くお金を稼ぐために夫婦でレーニャのダンジョンに潜りドロップした魔道具を売って生計を立てていたらしい。
レーニャのダンジョンからドロップする魔道具は『聖ドニアス協会』高価で買い取ってくれる為に生活は結構楽だったらしい。
つづく・・・
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