第280話 280.ディアナ

◇◇ アルテナ ◇◇


ダンジョン産メロンフルーツの虜になったディアナ

敵意は無さそう・・


すこしづつ『聖ドニアス協会』の事を聞いて見よう

「ディアナはレイアード聖ドニアス教会のお仕事をしているの?」

「はいレイアード聖ドニアス教会で『回復の魔道具』を使って信者様の治療を行っています」

「『回復の魔道具』はどうやって使うの?」

「司祭長様が仰るには、ドニアス神様のお力がドニアス神様に対する信仰の度合いにより『回復の魔道具』にドニアス神様のお力が降臨しそのお力によって怪我や病気が治るのだと聞かされています。

なので下々のドニアス神様への信仰が低い人はそれなりの回復しか出来ないのだそうです」


あ~ダメね

軽い怪我や軽い病気の治療しか出来ない『回復の魔道具』を信仰のせいにしているなんて許せない。


「ディアナはレイアード聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォード様から、今日エデンに来た理由とか聞いている?」


「いえレイアード城塞都市の領主ジュリアン様の行動がおかしいから見張って欲しいと司祭長のギディオン様からお願いされておりまして、今日『レイアード城塞都市駅』へ向かうレイアード城塞都市の領主様ご家族の事をギディオン司祭長様にご報告をしたら、『直ぐに後を追うぞ』と申しまして私と神官のホレスも連れて急遽エデンの『自由市場駅』への『バス』に乗って来たのです」


「それ以外は何も聞いて無いのね?」

「はい」


「司祭長が『自爆の魔道具』を使った時の事を話してくれないかな?」

「司祭長が掴つたのは『自爆の魔道具』ではございませんよ?あれはドニアス神様に敵対する邪悪な物を消滅させる『断罪の魔道具』ですよ?」


ダメね完全に嘘を教えられている

「じゃ~消滅したレイアード聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォード様と神官のホレス様は邪悪な存在だったのかしら?そうして一緒に消滅しようとしていた貴方もドニアス神に敵対する存在だったのかしら?」


私の言った言葉にディアナは


「・・・・・」


何も言えないでいた


「ディアナ虐めるような事言ってゴメンね。でもあの魔道具は『ドニアス神様に敵対する邪悪な物を消滅させる『断罪の魔道具』』なんて物じゃ無いわ!!


あれは

『自爆の魔道具』

あの魔道具を起動した物の生命力を対価に業火の炎でその辺り一面を焼き尽くす物


傍で見ていたディアナなら解るでしょ?

ディアナ貴方は知らないでしょうけどうちのレイが自分の身を犠牲にしても貴方を魔道具で保護して助けたのよ?

じゃないとレイアード聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォード様と神官のホレス様同様に骨も残さず消滅していたわよ?」


魔道具で助けたって言ってしまったけれど・・

レイのシールドと異空間庫で助かったんだものね!!


ディアナも何か気が付いたみたいで

「私もおかしいと思ったんです!!

皆の体が焼けて崩れてゆくのに私だけ意識も有ったのでドニアス神様のご加護かとは思ったのですが司祭長様とホレス様の体が焼け落ちてゆくのはおかしいしどうしたのだろうと思っていたのです。、でもそのうち急に全身に焼けるような痛みを感じた瞬間に私の意識も途切れてしまいました。レイ様が私を助けてくれていたのですね


『聖ドニアス協会ルイス・ラドス枢機卿様は、『断罪の魔道具』はラドス城塞都市を滅ぼそうとする悪い者のみをドニアス神様が生み出す浄化の業火で焼き尽くす魔道具で、ラドスの民には一切危害をくわえない』

そう断言されていたのです。

それが全部嘘だったわけなのですね?」


「すべてが嘘だとは言えないですが、魔道具を起動したその辺り一帯を焼き尽くす事だけはあっていますね。

起動した者まで焼き尽くすわけですから、『敵を焼き尽くした』という事実だけが残り真実を語れるものは誰も居なくなる訳ですから、真実は闇の中って訳です」


「アルテナ様私は何を信じたら良いのでしょうか?」

「まずはお互い知る事から始めましょう」

「そ・・そうですね」


そうして私達はお茶をしながらも色々とディアナと私達の話をした。

まず私とレイの出会いとバルス神、ジェイド神、ドリス神、ドニアス神の反乱

そうしてこの世界に来てからの事

このエデンの領地が出来て一か月しか経っていない事


レイラやクリスティーナ、クリスティーン、クララ、それにここに居る助けたメイドさん達も知らない事

多分このメイドさん達は・・・レイに一生面倒見てもらわなきゃいけない・・かな?

この子達が自分からレイのお嫁さん候補から抜ける事は無いでしょう


『この子達どうしてここまでレイに忠誠心捧げちゃったのかな?』


それにここまで話したディアナも・・・

聖ドニアス協会に返す事は出来ない!!


『レイアード聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォードと神官のホレスと一緒に行方不明になってもらうしかない・・・』


そうしてディアナから聞き出せた事は

レイアード聖ドニアス教会の人数は

レイアード聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォード

神官のホレス

巫女のディアナ

この3人だけだという事が分かった。

あまりにも少なすぎる!!

変化が起きたのは1年前くらいらしい。

今までレイアード聖ドニアス教会には50人近くの神官や巫女達が痛そうだ。

それは聖ドニアス協会が人口10万人に近い城塞都市に教会を設置していたからだそう

それが1年前人口1万以上の都市にも聖ドニアス協会を設置しようという事になり協会の建設ラッシュが起こったそう。

なので何処の協会も人手不足におちいっているらしい


なんでも1年ほど前にラドス聖ドニアス協会本部で



『このアルデリアの世界をドニアス神への信仰で満たせ』



という


『信託』


が降りたそう。

ラドス城塞都市=『聖ドニアス協会』

その頂点に立つルイス・ラドス枢機卿が『神託の石板』に表示される信託により運営しているのだそう


気に入らない!!

私の知らない所で着々と自分が主神になる為の基盤作りをしていたなんて!!


ディアナの事だけど

ディアナは何と、ホンティーニアの王女様だったらしい!!

父親 クライド・ホンティーニア 

母親 ルーシー・ホンティーニア


大きさはよくわからないらしいんだけど大陸?そRとも島?

クライド・ホンティーニアが治めていたホンティーニア城塞都市は10年ほど前ある日突然信頼していた家令オーガリー・オリスターの起こしたクーデターにより一夜にして乗っ取られ命からがら小舟に乗って親子3人でラドスまで逃げてきたらしい。


ディアナが今一番気になっている事はその3年ほど会っていない両親の事らしい。

なので

私は思わず言っちゃった(;^ω^)💦

「そんなに両親の事が気になるんだったら父親のクライドさんと母親のルーシーさんもラドスに迎えに行って、このエデンで一緒に住めば良いんじゃない?」


「ほんとうですか~是非お願いします~~アルテナ様だ~~~い好きです~~」


え?

ほんとうにしちゃった?

社交辞令のつもりだったんだけど(;^ω^)💦


私は思わず

「レイ~~~~~~~~~~」

涙目で叫んじゃったら


「わ・・わかったよ11解ったから泣くなよな~~~いきゃ~いいんだろききゃ~~!!」

「うん」


私のお願いに泣きつけば何とかしてくれるレイ

だって私だけの使途なんだもの!!

こうして急遽ラドスまで行く事になってしまった一行であった。


づづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る