第276話 276.忘れていた収納物

◇◇ レイ ◇◇


女神様怒らせちゃったなぁ~

怒るよな・・・

ずっと女神様の傍に居るって言ったのに・・・


でも、こんな方法しか思いつかなかったんだ!!


しょうがないジャン?

女神様・・・

なんか・・ムラムラしてきちゃつたんですけど・・

そろそろ・・くちびる・・・

はなしてくれませんか?


おれ・・どんな反応したら良いか解らないし・・・

このまま女神様のされるがままにされてた方が良い?

多分俺の行動に怒ってるんだろうな~


・・・


・・・


それから5分・・


『女神様やっとくちびるはなしてくれたよ(;'∀')💦』


俺は目を合わせ


「アルテナ・・ゴメン・この辺一帯を吹き飛ばされる予感したんで・・ああする方法しか思い浮かばなかったんだよ」


っていったら


両頬を両手で引っ張られ


『ぐりぐりされました・・』


「自分だけ結界張れば良かったでしょおのおバカ~~!!」


女神様~喋り方流暢じゃないですか~?

それに自分だけ結界?

「ア・・忘れてた!!その方法があったんだ~!!」

「あ・忘れてたじゃ無いわよ!!何で忘れたの?言ってみなさいよ!!」


『ふにふに~』


ほっぺを両方摘まんでぐりぐりひっぱる女神様


「しょにゃこにゃしゃれたらしゃのあればれにゃい~」


「ハッキリ言いなさいよね!!」


「ふにゃふにゃもしゃぴにゃふにゃ」

「なに・・」


「あ~ごめんなさい。これじゃ~喋れ無いわね」

今気が付いたのかよ~女神様~

おれのほっぺた引っ張り過ぎ~


「で・何で結界を張るの忘れたの?」

「何でかな?」

「何でかなって、ちゃんとした理由が有るでしょ?」

って女神様に指摘され・・

なんとか思い出そうとする俺・・・


「この辺一帯が一気に焼き尽くされる予感がしてさ~

俺と聖ドニアス教会の司祭長達3人に結界を張って結界の中に押しとどめようとしたんだ・・

そうして・・

そう

金色の魔道具を掲げ勝ち誇った表情の司祭長を見たら偶然その後ろの方にフードを被った女の子の姿が目に入ってさ~


そうだ!!

『この子このまま焼け死んじゃうの可哀そうだな』

って思って・・・

その子をシールドで包んだんだった!!

その直後一気に業火に包まれちゃってさ~」


って言った瞬間

「その女の子は何処に居るのよ!!」


って女神様は俺の首を絞めながら俺の体を前後に揺らして尋問

「い・・息が・・」

息が出来ねぇ~

女神様~死んじゃう!!死んじゃうから~

「息が?って何?

あ・・ごめんなさいこれじゃ喋れ無いわね」

って

『なんとか死ぬ前に女神様に気づいてもらって手を放してもらえました・・』



皆も俺の話を聞いて周りを必死で探してはいるが、そんな少女は見つからないよう

「ご主人様~そんな人そこにも見当たりませんよ~司祭長とかいう老人と若い男性の姿も無いから骨も残さない程に一緒に燃え尽きちゃったんじゃ無いですか?」

レイラが当たりを見回しながら話してくれる

「聖ドニアス協会の司祭長と連れの若い男性の死体も全く無いのか?」

「残っていたのは司祭長が持っていた金色の魔道具の欠片だけですね」

「骨も残さない程燃えるってどんだけ凄いんだよ~あ・・だからあの爺『業火で焼き尽くせ』って言ったのか!!何て物持ち出すんだよ!!聖ドニアス協会ってクズの集まりだな

まぁ~ドニアス神の名前が付くだけにクズを通り越した感はあるがな」


「ご主人様~その女の子も一緒に燃えちゃったんじゃないですか?」

クリスティーナも女の子の姿を探してくれたみたいだが見当たらないみたいだ・・


「燃え尽きたのか?結界じゃ無く咄嗟だったからシールドにしたのが不味かったか?」

そんな思考に陥っていた時急に女神様が

「レイまさかとは思いますが・・・レイの異空間庫に収納なんてしていませんよね?」

「俺そんな記憶全く無いんだけど?」

「良いからレイの異空間庫の中確認してみて」

女神様がしつこく俺に言うものだから俺の異空間庫の中身を確認


ヤバい物を見つけてしまった!!

ヤバいよこれ~~


どうしよぉ~

しっかりと忘れていたよ!!


「アルテナ・・」

「何?女の子やっぱり収納していた?」

「女の子はまだだけど、ヤバい者見つけちまった」

「ヤバい者って何?」

「それがさ~・・・」

今更さ~収納してましたって言いにくい・・・

「何?私に言えないような事なの?ね~?レイ?」

「く・・ぐるじい・・」


なたなた女神様に首を絞められ前後に体を揺らされ・・・


「死ぬ・・死ぬ~~~」

なんとか首を絞めた両手は放して貰えたが・・・

「言いなさいレイ!!」

なんかさ~女神様の尻にしかれた旦那の気分になるんだけど気のせい?

女神様の旦那さんになるって言うのは魅力的な事案なんだけどさ~


「あの・・ですね・・実は・・ダナンの城塞都市を奪還した時に中央広場でダナンの人々を人質を取って俺達と敵対していたトレノア兵200人近く居た・・・ジャン」

「居たわね~人質になっていた人達は今、旧ダナンの転移して来た人達の配給作業を手伝って貰ってるわよね」

「「「「居ましたね~」」」」

「その人質を取っていたトレノア兵200人の方がさ~・・・」

「まさか?」

「そうそのまさかなんだよ・・・」

「まだ収納しちゃってる・・・と?」

「ご明察~女神様~どうしよう?捨てちゃう?」



「「「「「捨てちゃダメでしょ」」」」」

「家令の家令イアンさんと奥さんのエイラに丸投げしちゃったほうがいいんじゃない?」

なるほど女神様最近めちゃ頭がまわるな・・

「そうですね奥さんのエイラならちゃんとやってくれるんじゃないですか~あの人行動力ありますからね」

「そうだなあのトレノアの家令夫婦に任せておけば大丈夫だな!!明日にでもトレノア城塞都市の様子をみにいってみるか」


って言ったんだけど・・・

「レイ!!女の子の事忘れてやしませんか?」

「あ・・」

「あ・・じゃありません!!」


女神様に怒られちゃいました・・(;'∀')💦


つづく・・・

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