第274話 274.神の鉄槌・死?
◇◇ レイ ◇◇
『エデンズガーデン』のホテル一階のプールの砂浜でパンチラしながら熱戦を繰り広げるめちゃめちゃ可愛いレースとフリルを一杯使ったドレスを着たうさ耳メイドさん達
商隊の男達だけじゃなくダナンの若い男達も血走った視線で熱戦を繰り広げる少女のスカートの動きを必死で追い続けている。
これ狙ってた訳じゃ無いんだけどな~
『履いてるのが水着だもんな~』
誰が思いついたんだ?
「きゃ~~~~~」
「きゃ~~~~~」
「きゃ~~~~~」
一段と甲高い歓声が聞こえてくる
見ると11階屋上の『ウォータースライダー』から一気に滑り降りて来る少女3人
「あれは見た事ある顔だな・・誰だっけ?」
「レイを気に入っているレイアード城塞都市の領主の娘ジュリアン、ジュリー、ジュリエットの3人」
って女神様が教えてくれて初めて気が付いた
「水着姿になると解らないもんだな」
「ドレス姿じゃ無いですからね~」
「男の子達は何処に居るんだ?」
「11階屋上の『ウォータースライダー』の滑り口で震えてる」
「あ~確かに、屋上から一階まで直通の『ウォータースライダー』って怖いよな」
「怖かったけど面白かった」
「めちゃめちゃスリルがあったわ」
そんな光景を眺めていた俺は、商人で溢れる自由市場の中に白い神官服のような服を纏った3人の姿を見つけた。
この世界では麻で作った服が一般的
麻を白く染めた物なのか?それとも全く違う繊維で編んだ服なのか?
麻で作った服以外を着ていると物凄く目立ってしまう・・うちのメイドさん達や俺達のように!!
向こうも、俺達の姿を認識したようで、こちらに向かって歩いてきているようだ。
一番偉そうに見えるのが一番前を歩いている長い髭を蓄えた年の頃70歳位の老人
そうして、その老人の後ろに控えている20代後半だろうと思われる男性
そうして一段後ろを歩いているのは頭まですっぽりとローブを纏った少女
頭に被ったローブからこの世界では珍しい真っ白な髪が頭に被ったローブからほんの少しはみ出していた。
その3人組が俺達の方に歩いてきている為に
「私はこのエデンの領主みたいな事をさせてもらっていますレイ・ヤギリです。見た所神官様のようですがどちらから来られたのでしょう?」
と一応俺の方から先手で挨拶をした。
明らかに俺達の姿を見て歩いて来たと思ったからだ。
「此れはこれはご挨拶有難うございます。私はレイアード聖ドニアス教会で司祭長ギディオン・テルフォードです。
この領地で塩が売られていると言う噂を耳にしまして馬車で此処まできてみました」
あ~こいつがレイアード城塞都市の領主ジュリアン・レイアードが言っていた聖ドニアス協会の奴か~~~
ヤバいな・・・
塩の事で色々と探っていたとしたら、明らかにラドス城塞都市の息のかかった奴ら!!
それに胸糞悪い『ドニアス』の名前の付いた教会
どう出て来る?
十中八九、エデンで販売している塩の出所を探っているのは確実!!
それが解ったとして、この3人では今すぐにどうするという事も無いだろうが・・
確実に本国ラドス城塞都市に連絡して軍隊でも送って来るつもりなのだろうか?
いずれは敵対しなきゃいけない奴らだ!!
特にクソ神の奴らとはな!!
ラドス城塞都市一つ対応出来ないようじゃ、神と敵対する事すら出来ないだろう!!
此処は一発!!
『真実をぶつけて出方を見てみるか!!』
俺は注意深く奴らの動きに意識をしながら
「ええ~確かにこのエデンの領地で販売していますね~」
「ええ~私共も販売している倉庫を拝見させて頂いて物凄い量の塩が有るのを確認しています。
こちらでその塩を製造しているのでしょうか?」
そう俺に聞いた聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォードの瞳がキラン~っと一瞬鋭くなったのを見逃さなかった。
ちょっと鎌をかけてみるか?
「製造はしていませんよ?
このエデンの領地には名も無いダンジョンがありまして、そのダンジョンから幾らでも塩が溢れて来るのですよ?私はそのダンジョンの塩を袋に詰め販売しているだけなのです~いや~お陰で大儲けですね~見つけたダンジョン様様です」
嘘は言っていないぞ?
塩製造設備というダンジョン?から幾らでも塩が溢れて来るからな!!
おれは その塩を袋に詰めて販売しているだけだな!!
「なんだと~塩が溢れて来るダンジョンが有るだと~!!」
「はい。塩ダンジョンと名付けまして重宝しています」
と言うと
「ドニアス神様を信仰している塩で成り立っているラドス城塞都市を危険に落とすという事は、エデン城塞都市がドニアス神様に仇なす神敵と認識しました。
ドニアス神様のお力を封じたこの魔道具により神敵であるエデン城塞都市を全て焼き尽くて差し上げましょう」
レイアード聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォードは懐から、金色に輝く魔道具を取り出し
「不浄なるエデンの地をドニアス神様の業火で焼き尽くせ」
と大声で叫んだ!!
その瞬間
「チリチリッ」
っと俺の脳を突き刺すような痛みが走る
『何かとんでもない物が来る!!』
急げ!!
そんな焦燥感にも似た心の声に!!
俺は俺を取り巻いていたレイラ・女神様・クリスティーナ・クリスティーン・クララを一気に跳ね飛ばし、魔道具を起動した聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォードの懐に飛び込んだ瞬間聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォードの顔に思いっきり右ストレートをぶち込んだ。
爆散する聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォードの頭
でも魔道具は止まらない!!
「チリチリッ」
っと俺の脳を突き刺すような痛みは余計に激しくなってしまう。
ヤバい!!
思い出せ!!
奴の言葉を!!
『不浄なるエデンの地をドニアス神様の業火で焼き尽くせ』
くそっ!!
そういう事か!!
俺は頭の吹き飛んだ聖ドニアス教会司祭長ギディオン・テルフォードを含む2人の神官を巻き込んで結界を俺の周りに構築!!
その瞬間!!
が構築した結界の中で俺を巻き込んで
「ドカーーーーーーーーン」
っと結界の中で大爆発が起こった。
瞬間
「ぎゃーーーー」
結界の中の俺達の血肉を焼き尽くす業火の強烈な痛みに思わず俺は悲鳴を上げる
「レイーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
女神様の悲痛な叫び声が一瞬聞こえた気がしたが俺の意識は一瞬で消滅した。
つづく・・
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