第186話 186.ダナン城塞都市へトレノア軍襲来

◇◇ドンデリアル商会会頭ドランスフィールド・ドンデリアル◇◇


トイアーのダンジョンに有志100人を連れてダンジョンに潜りある程度の魔獣を仕留め狩った魔獣をダナンの城塞都市に持ち帰り血抜きをした後即時に中央広場でエデンの奴らが残していったカマドに火を入れ焼き肉として振舞ってやった。


こんな先行きの見えない時は美味しい物をタラフク食わせて嫌な事を忘れさせるに限る!!

みんな盛り上がって、良い感じになって来たとおもう。



『このままダナンの城塞都市が復活してくれれば良いな』



なんて考えていたら、翌日の朝を少し過ぎた頃1000人を超すトレノアの兵士達がダナンの城塞の正面の門の前に集まり


「トレノアの者だ!!トレノアの領主ジョージ様の命でやって来た。直ちに開門してダナンの男達3000人を連れて来てくれ」


トレノアの名代と思しき奴らがまだダナンの奪還を知らないままやって来たんだろう。


「チャンスだ!!全員弓を持って城塞の上に上がれ!!奴らを弓矢で串刺しにしてやるんだ」

「トレノアの奴ら殺された奴らの恨み晴らさせてもらうぜ」

俺達は早速行動に移した。

男達を呼び集め弓を持たせて城塞に上がり身をひそめさせる。



油断しきってるぜ!!

「バカな奴らだな。このダナンが奪還されたともしらずにのうのうと出向いて来るとは、今までの恨みを晴らしてやるぜ!!

合図をしたら一斉に弓を射ろ!!

準備は良いか?」


俺は奴らの様子を伺いながらタイミングを計る。



奴らは・・

「ダナンの地を守っている兵士達はサボってるんじゃないのか?俺達が来た事すら気づかないのか?」

「女を引きずり出してお楽しみでもしてんじゃねえのか~」

「はははは、そりゃ~あり得るな」

「あり得るじゃねえ、絶対にアイツラやってるぜ」


自分達が死ぬとも思わずにバカな話をしている奴らだ。


「殺せ!!」


俺が手を振り上げそう叫ぶと同時に200人以上が構えた弓が矢を放つ

『シュッー』

『シュッー』

『シュッー』

『シュッー』

『シュッー』

『シュッー』

・・・

・・・


「ギャーーー」

「ギャーーー」

「ギャーーー」

「ギャーーー」

「ギャーーー」

・・・

トレノアの油断していた兵士達は一瞬で100人以上があの世行きとなり、矢を受けたトレノアの兵士達も戦闘不能に陥った。

「ヤバイぞ撤収!!ダナンは奪還されているぞ!!」


混乱しているトレノアの兵士達に追い打ちで第二射、第三射が撃ち込まれトレノアの油断していた兵士500人以上が殺されてしまった。


「退却!!退却~!!」


命からがらに逃げ帰れたのは400人弱

逃げ帰るトレノア兵を見ながらドランスフィールド・ドンデリアルは


「トレノア軍の襲撃を退けたぞ~~~我々の勝利だ~~!!」


声高らかに勝利宣言をするのだった。

それに答えて


「「「「「「「「「「オオオオオオオオオオオオオ~~~~」」」」」」」」」」


ダナンの戦闘に参加した有志達もドランスフィールドに続き雄たけびを上るのだった。

そうして勝利に浮かれたダナンの戦士たちは今日も勝利の宴会を行う為の魔獣の肉を得る為にトイアーのダンジョンに向かってゆく。


つづく・・・

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