第180話 180.エデンギルド本部

◇◇ レイ ◇◇


旧ダナンの移住者達の配給や水場設置を終えた俺は、ダナンのギルド本部にやって来ていた。

ダナンギルド本部を旧ダナン領主館の横に移設した時、ダナンギルド本部の建物の裏に別途体育館程の解体場の新設と建物一個『冷蔵冷凍庫』の魔道具を設置していた。


ダナンのギルド本部ギルド本部を移設だけだから、まだ機能はしていない。

ギルドマスターのドナルド・ディロンさんと今後の事を話し合う為だ。


ダナンギルド本部の両開きのドアを開けると・・

「おお~レイ殿良い所に来て下さった。今馬車に積める『冷蔵冷凍庫』の魔道具の事で商人の方が来られているのだよ。話をきいてやってはくれないか」

と意外な展開に!!


ギルドマスターのドナルドさんの計らいで商談コーナーに通された俺達は自己紹介をする

「私はこのエデンの領主みたいな事をさせてもらっていますレイ・ヤギです

そして一緒に私の護衛をしてもらっているレイラ、アルテナ、クリスティーナ、クリスティーンです」


エデンの領主はアンジェリーナにやってもらうつもりだったんだが・・

至る所で俺がエデンの領主って言っちゃってるから、もう領主?って事にしようと思う

そうは言っても、俺は領主の仕事ばかりは出来ないからアンジェリーナが領主代行として領主の殆どの仕事をやってもらうしかない。


すると商隊の人だろう男の人は

「これはこれはお美しいかたばかりでビックリしてしまいました。ホテルのプールで物凄い美少女達が遊んでいましたのでてっきり領主様は男性とばかり思っておりました。

あ・・これは失礼挨拶がまだでしたな

私はレイアード城塞都市に拠点を置くダルトン商会の会頭マイルズ・ダルトンでございます。今後ともお見知りおきを。

早速で申し訳無いのですが、お土産屋で馬車に乗るくらいの大きさの『冷蔵冷凍庫』の魔道具があると聞いたのですが金額が金貨10万枚とお聞きしました。

今の私では金貨10万枚を一度にお支払いする事が出来ないので金額がもう少しなんとかならないかご相談したくてやってきましたのじゃ」


あ~金貨10万枚だもんな~

でも安くするとオークションで金貨10万枚で買った人ってめちゃめちゃ損するしな~

それに安くすると俺に作成依頼が山のように来ても困るし・・・(;'∀')💦

確かに!!

地球の世界じゃ高額なもの買う時、自動車とか分割払い出来たからな~

「じゃ~定額を分割で払ってもらうとかどうですか?何か月かは金貨1枚づつ払ってもらって、予定が立てばその分で定額ここのギルドに収めてもらうとかどうですか?」


出来るかどうかはここのギルド次第だな・・

「ドナルドさん、ここのギルドで『冷蔵冷凍庫』の魔道具を金貨10万枚で販売して分割で集金して頂く事はかのでしょうか?」


って聞いて見ると


「それはうちのギルドにどのようなメリットが有るのでしょうか?」


と疑問形

この世界じゃ分割払いなんて定着していない?


「例えば『冷蔵冷凍庫』の魔道具を金貨10万枚でダルトン商会さんに販売して、毎月その代金の一部例えば金貨10枚を払い続けてもらう。

ギルドとしてはダルトン商会さんの残金管理をして頂かないといけない訳ですから、その手数料として半分の金貨5枚を受け取れるというような感じでしょうか?

私はダルトン商会さんの面倒な残金管理の手間を省け毎月決まった額をギルドから貰えるし、ギルドは半分を手数料として貰えるって感じでどちらにもメリットが有る訳ですよ」


「そんな取引は聞いた事がございませんが、他の取引にも使えそうですな!!素晴らしい。是非始めましょう」

そう言ってギルドマスターのドナルドさんは大乗り気!!

こうして第一号の分割払い事業が開始されたのだった。


ダルトン商会に馬車1台に積める『冷蔵冷凍庫』の魔道具を即日渡し

俺の錬成した腸詰めソーセージとオークのステーキ肉を大量に『冷蔵冷凍庫』の魔道具の中に満載したダルトン商会の商隊はエデンからレイアードの城塞都市に向け旅立っていった。


俺が口から出まかせで言った分割払いの月金貨10枚が取り合えずのダルトン商会のギルドへの毎月の支払いとなった訳だがそのまま続けられると支払いに833年かかってしまう計算になる


まぁ~レンタル事業で『冷蔵冷凍庫』の魔道具を月金貨10枚で貸出と考えれば良いだけだ!!

だって、基準になってるのがさ~ノートリアスのオークションで『冷蔵冷凍庫』の魔道具を金貨10万枚で落札された金額が基準になっている訳だからもう金額なんて有ってないような物!!


「でも良かったのですかな?毎月金貨10枚ならばダルトン商会は永遠に近い年数『冷蔵冷凍庫』の魔道具の代金をしはらいつづけなければいけない訳ですぞ?」


そう言ってギルドマスターのドナルドさんは心配してくれている


「心配しなくても良いですよ?大体基準になっている『冷蔵冷凍庫』の魔道具の値段はノートリアスのオークションの落札金額金貨10万枚なんですから!!

『冷蔵冷凍庫』の魔道具を落札した人も、ダルトン商会にとっても正当な金額なのでしょうが私にとっては正直どうでも良い金額なのです。金貨10万枚はする『冷蔵冷凍庫』の魔道具をギルドに毎月金貨10枚払えば借りれるという噂が立てばギルドにとっても、『冷蔵冷凍庫』の魔道具を使う側にとっても両方損は無いって事だけですよ」


「あはは~そうですな。確かに!!」


そんなバカみたいな話からレンタル事業も開始された瞬間だった。

そうしてダナンギルド本部は、エデンギルド本部として生まれ変わり徐々に活動を開始するのだった


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る