第177話 177.重大な事を忘れていたんだけどさ・・

◇◇ レイ ◇◇


領主館跡地で配給を行っているアンジェリーナの所にやっと帰って来れた俺だったのだが・・

水が無いって聞いて速攻で噴水の魔道具を設置していた為、塩が不足しているって言っていた事をしっかり忘れていた俺


塩を出して空いているメイドさん達に小袋に詰めてもらう作業をしながら、集まった人達に渡してゆく。

塩を渡しながらダナンの人達に話を聞いたのだが、殆どの物が不足しているよう(;'∀')

ダナンの人達が自立するまでには当分時間が掛かりそうだ・・・


配給をしながら、口頭で仕事募集の事も話しては居たんだけど、チラシとか作って配るほうが良いのかもしれないなって思った俺


『またまた俺の仕事が増えるんだけど~~』

準備が出来るまではやっぱり口頭で伝えなきゃいけないって訳か💦


配給する人を暫く雇うか?

皆で要相談だな!!


4時間・・

ぶっ続けで配給してやっと終わったよ~~

「皆~お疲れ様~」


そう言って空いたスペースにテーブルと椅子を出して『紅茶』とケーキとお菓子を出して皆でお茶タイム

女の子は甘い物食べてる時って幸せだからね~


『夜中の魔力枯渇の為の錬成も無駄じゃない!!』💦


「ご主人様~疲れました~でも~このお菓子で疲れが飛んでっちゃいました~」

そんな風に俺に告げて来るのは、あの凄惨なダナンの領主館の現場で縛られ・・

助けた時はくすんだ金髪の女の子だったと思ったんだが、今はキラキラキューティクル状態で透き通るような金髪で青眼の目は大きくってお化粧している彼女はめちゃめちゃ可愛い(^^)/


『女は化ける!!』


もうあの時の面影は全然無い

彼女だけでは無く全員めちゃめちゃ可愛いんだけど~(;'∀')


そう言えばレイラが

『みんなご主人様に気に入られるように必死で頑張っているんですよ~』

って言ってたな(;'∀')


皆を労い機嫌も最高潮になった少女達を連れて俺達はダナンの旧領主館の跡地を後にし、ダナンの街を出て来たんだが・・・


ふと


『思い出したんだよぉ!!めちゃめちゃ大変な事を~!!』


ダナン奪還の時に中央広場で人質に取られた数百人の人達の事を~~~~~!!



「やべぇ~~~めちゃめちゃやべぇ~よ!!」


って思わず叫んでしまっていた俺!!

「どうしたのですレイ?」

「どうしましたご主人様突然叫んじゃって?」


「「ご主人様??」」


女神様、レイラ、クリスティーナとクリスティーンの双子ちゃんが心配して同時に声を掛けて来る

この中で知っているのは・・女神様だけだな(;'∀')


「アルテナ、ダナン城塞都市の奪還している時にさ~中央広場で人質を取られてメイドさん達が手を出せない時が有ったじゃん?あの時ダナンの人を人質に取って周りを取り巻いていたトレノアの兵士達200人と共に人質を俺の異空間庫に収納したままだったんだよ~どうしたらいいと思う?殺しちゃう?」


「殺しちゃダメでしょ!!直ぐに出しましょ」

流石レイラさん

殺すとは言わなかったよ


伊藤アンジェリーナにお伺いを立て排出した人質になっていた人達に説明してもらう事にし


『排出』


一気に俺の異空間庫から排出されたダナンの中央広場で人質にされていた人達202人を排出



「「「「「「「「「「え?」」」」」」」」」」


一瞬周りを見て口から出かけた声を止める人質になっていた人々

空かさずアンジェリーナは


「皆様、私は旧ダナンの城塞都市に居た領主の妻アンジェリーナでございます。

皆さんはトレノアの兵士達に人質にされ殺される所だった為に、ダナン奪還の為に一時的に保護させて頂きました。

現在旧ダナンの城塞都市は一時的に奪還しドンデリアル商会の会頭ドランスフィールド様が約5000人の方々と残られています。

タダ、トレノアの城塞都市の再度の襲撃が予想されています。

奪還したダナンの城塞都市を防衛できるかどうかはドンデリアル商会の会頭ドランスフィールド様と残られた約5000人の人達の努力次第でしょう。


こちらに残るのであれば出来るだけ皆様のご希望には答えたいと思います。

もしもダナンに帰りたいのであれば、今はドンデリアル商会の会頭ドランスフィールド様がダナンの地をお納めされておりますのでドンデリアル商会の会頭ドランスフィールド様の采配次第となりますが、私も最大限の交渉は致します。


ダナンの地に戻られるのであれば、トレノアの再攻撃が有る事だけは覚悟しておいて下さいね?」


そう言ってダナンの人質になっていた人々に凛として話すのだった。



流石、ダナンを治めていた領主の元奥さん!!


『めっちゃ~かっけぇ~』


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る