第166話 166.ダナン城塞都市領主館の前は・・・

◇◇ レイ ◇◇


『魔動キックボード』は最大速度時速200キロ

そんなスピードで全員が街の中を爆走しながらトレノアの兵士達を殲滅してゆく


200キロで爆走する『魔動キックボード』に乗った少女達を誰も止める事は出来ない

周囲3キロ程度のダナンの城塞都市だ。『悪魔の森』の真っ暗な巨木が乱立する闇の中で巨大魔獣と戦闘しながら『魔動キックボード』を高速で操っていた少女達だ!!

ダナンの街くらいなら数分で回り切れてしまう。ダナンの周囲を一周しても9キロ弱なのだ。


ダナンの城塞都市に突入して約10分少々

ダナンの中央には少し高台になったダナンの領主館が見える


「ぎゃーーー」

「助けてくれ~」

「俺達が悪かった、謝るから・・」

「ぎゃーー」

「ぐへっ」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

・・・

領主館のほうからヤケに悲鳴が聞こえて来るんだが・・・

まさかな~


剣で切り裂いているって事は無いよな?

「アルテナ領主館の中に入るぞ」

「ん」


『ぽいっ』

『(´~`)モグモグ』


女神様はチョコレート食べている時は幸せそうですよね~


俺と女神様はダナンの城塞都市の正門から真っすぐに伸びる大通りを進んだ所に、周りより一段高くなった領主館の敷地が見える。

周囲3キロのダナンの城塞都市、正門から1キロ半ほど行けば領主館に行き当たる小さな街


ダナンの周りは砂漠一歩手前の乾燥した大地だ。

アンジェリーナの話ではトイアーのダンジョンからのドロップ品の売買で潤っていたらしい。

ダンジョンありきの街って事だ。

トレノアの城塞都市はトイアーのダンジョンの富を狙っていたのだろうか?


兎に角領主館の前の通りへと降りよう!!

領主館の前の通りへ降りると・・・

其処はトレノアの兵士だろう眉間を撃ち抜かれた死体で埋め尽くされていた


トレノアから派遣されて来た兵士達はこの領主館の敷地で生活していた?


ダナンの領主館へ上る緩い坂道を死体を踏まないように避けながら登って行くが・・・

領主館の坂道を登り切った場所は酷い惨状だった。


辺りは爆散した人だった物だろうミンチ肉になった物体で満たされていた。

領主館の木には全裸の女性が縛られ・・・

多分犯され事切れていた・・


そんな光景が至る所に!!


「うっ・」


そんな光景を見た女神様は自分の口を押え涙を流しだしていた・・

おれはそっと女神様の体を抱き締める。


「酷いな」

「酷いですね」


俺達が喋れたのはそれだけだった。

この光景を見たアンジェリーナは最速ブチ切れてしまったんだと思う・・


『もっと早く来てれば良かった・・』


そんな後悔が心を締め付け苦しくなってしまう。

起こってしまつた事を後悔しても何にもならない。

それは解ってはいるつもりなのだが・・・


つづく・・・

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