第126話 126.『悪魔の森』の城塞化ー足りない材料は調達すればいい!!
◇◇ レイ ◇◇
「きゃーーー」
俺達が大空に舞い上がった瞬間レイラの悲鳴が響き渡る
「レイラはしゃぎ過ぎ」
「女神様、私ははしゃいでませ~~~ん!!聞いてませんよ私まで空を飛ぶなんて」
「『悪魔の森』の周りに城壁を今日中に設置するって言ったじゃん」
「聞きましたけど・・・よく考えたら『悪魔の森』って1000キロ四方の広さが有るんですよね?
歩いて移動しながらなんて言ってたら1年位かかっちゃいますよね・・
私まで飛ぶなんて聞いてません!!」
「飛んでるんじゃなくって、レイラは浮かしているだけなんだけどな!!それともレイラはエデンに置いて行こうか?」
「い~や~で~~~す~~~!!私1人置いて行かれるなんて嫌に決まってるじゃ無いですか!!それにしても浮くのと飛ぶのとどう違うんですか~?」
「飛ぶには自分の力で空中を移動しなきゃいけないんだ。それには魔力を使う。今のレイラは魔力を扱えないから俺が魔法で浮かしているだけだな」
「じゃ~私はどうやって付いて行けば良いのでしょう?」
「それはね?こうするんだよ」
「イヤーーーーーーーーーーーーーーーーー」
俺に手を握られたレイラは音速に近いスピードで飛行しだした俺に引っ張られ・・・
その結果高速で空中を飛ぶ結果になってしまったレイラは盛大な悲鳴を上げ・・
少し阻喪をしてしまったのは秘密だ。
あのトンネルを掘った場所まで一瞬で空中を移動した俺達は、100キロ続く一枚岩のメルローナ山脈の空中で停止
「はぁ~」
「はぁ~」
「はぁ~死ぬかと思いました~ご主人様~今度はこんな所で止まって何をするつもりなんですか~?」
「あ~城壁にする為の材料調達をしようと思ってね」
「材料ですか?子主人様が城壁を錬成するんじゃなかったのですか?」
「1000キロ四方もある悪魔の森全体に城壁を錬成していたら流石の俺でも魔力切れで倒れちゃうよ」
「じゃ~どうやって?」
「こうするんだよ!!」
俺はそう言って、100キロ続く一枚岩のメルローナ山脈の頂上から三分の一程度の岩を俺の異空間庫に収納!!
「これで材料調達完了!!」
「なんなんですか~、皆が見たら大騒ぎになるんじゃ無いですか~~?」
「誰も見ていないから大丈夫!!山崩れでも起こったって事になるんじゃ?」
「こんな真っすぐに切ったように岩山が無くなれば誰でもおかしいと思いますよ!!」
「じゃ~『トレノアの城塞都市がダナンを攻めて滅亡させた為に神様が怒って勝手な事をするとこうなるぞって城塞都市トレノアに警告をしたんだ』って噂でも流せば良いんじゃないですか~?」
「おお~ナイスアイデア~!!レイラお前頭良いな」
「えっへん!!」
「あ~もう少し控えめだったら威厳も有るんだけどな~」
「ひっど~~い」
「レイラの言う通り『神様の警告』って事にするのが良いかもな」
「でしょでしょでしょ~もっと褒めて」
「調子にのるんじゃねぇ」
俺はそう言ってレイラの頭に
『チョップ~』
「いた~~い。暴力はんだ~~い!!」
「あ~~ん」
女神様は黙っててやるからご褒美頂戴って事ですか~?
ハイハイ解りましたよ~
『ぽいっ』
何時もの某有名チョコレートメーカーのゴ〇ィバのチョコレートを女神様のお口に放り込む
『もぐもぐ』
「じゃ~早速エデンの領地から城壁を設置始めますか」
「きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
うんうん何時聞いてもレイラの悲鳴良い響きだね~
俺は一気にスピードを上げて音速を超える
重力で空気抵抗を無くして飛行している俺達には一切の負担は無い
『イメージは俺達を囲む直径5メートルの範囲の空気も一緒に重力によりエデンの方向に引っ張られるイメージだ』
俺達を囲む直径5メートルの領域が目的地に強引に引っ張られる感じかも!!
一瞬でエデンの領地に到着
「もぉ~~出発する時言って下さいよ~急に移動開始されるとビックリしちゃうじゃないですか~」
「女神様は平気な顔してんぞ?」
「あれはチョコレートを食べているからです~」
『ぽいっ』
「レイラもチョコ食べたから大丈夫だろ?」
『もぐもぐ』
「はにゃふなほにゃもぐもぐふにゃふにゃぐちゅぐちゅ」
「喋るんなら食べてから喋れ」
最初からこうしておけば良かった!!
『2人共何か食べてる時は大人しい』
空が白みかけて辺りは明るくなってきたようだ。
これなら問題なく作業も出来るな
「明るくなってきましたね」
明るくなってきた空を見上げながらレイラも俺に声を掛けて来る
「これなら問題なく『悪魔の森』を城壁で囲んでしまえそうだ
俺はエデンの正面門の右側に広がる『悪魔の森』に高さ6メートルの城壁を錬成しそこに高さ5メートルのアーチ状の両開きの鉄の門を設置する。
それを見たレイラが早速
「あそこにエデンの正面門が有るのに、此処に扉を作る必要は有るのですか?」
と聞いて来る。
「あ~此れはこのエデンの領地にダンジョン目当てで来る輩に解放する為の出入り口だよ。あのポーションの効果を聞いた奴らは必ずエデンを目指してやって来る。
そうしてダンジョンに入らせろとゴネてくるのは予想できる。
俺はエデンの領地にそういう輩を入れたく無いんだ!!
そいつらが暴動を起こしてエデンの領地を乗っ取る危険も有るからね
なので、そういう輩はこの門から自由に森に入らせれば・・
レイラなら解るだろ?
あの10メートルを超す巨大熊や翼の生えた巨大な魔獣達が速攻で始末してくれると言う訳だ」
多分城塞都市トレノアの領主辺りがいの一番に軍隊を送り込んで来るんじゃないかな・・
「ご主人様~悪い微笑み浮かべてますよ~」
「そうか?」
「あの魔獣を相手にこの世界の人間が幾ら寄って来ようとあのダンジョンに近づく事すら出来ないまま、森に入って直ぐに確実に魔獣の餌になりますね」
「だろ?」
つづく・・・
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