第116話 116.ご主人様の何気ない気づかいが解った気がします~
<アンジェリーナ>
何かやれる事は無いかと全員に聞かれたアンジェリーナも実際困ってしまっていた。
『私が居ない間は自由にしていて良い』
『危険な事はしないように』
『悪魔の森には絶対に行くな』
そんな事を言われると・・・
他にやる事が全然思い浮かばない
掃除・洗濯・食事の後の食器洗いは全てご主人様から配布されている
『クリーン』
の魔道具によって瞬時に終わってしまう。
今まで落ちなかった頑固な汚れも『クリーン』の魔道具を起動するだけで綺麗になってしまう
ダナンの城塞都市では毎日の日課であった井戸からの水汲みも『水道の魔道具』がある為に水汲みする必要すらない。
トイレの始末も『トイレの魔道具』により壺に移す必要も無い
それに溜まった糞尿は定期的にお金を払って回って来る糞尿処理屋に引き取ってもらわないといけない
平民家庭の糞尿処理一回鉄貨5枚
10日分の食費が消えてしまう
食材はダンジョンからドロップしたマジックバックに仕舞っていて、時間経過が無い為ご主人様に目一杯作って頂いている温かい出来立てのメニューが山のように入っているし、血抜きして下処理した魔獣肉も山のように入っている。
私達が食事の準備をしなくても当分の間の食事の心配はしなくていい。
本当に夢のような生活
なので
『正直やる事が無くって困っている!!』
危険な事はするなって言われても・・
確かにダンジョンとかだったら厳しい!!
でも!!
『秋間の森の入った所位で食材の採取くらいだったら大丈夫なんじゃなにのかな?』
うん森の深い場所に入らなければ女性全員で行けばキット大丈夫のハズ!!
「皆~『悪魔の森』の浅い所で食材採取するなんてどうかな?」
「ご主人様に『悪魔の森』は入っちゃダメって言われて無かったでしょうか?」
「森の深い場所まで入らなければキット大丈夫よ!!2回入ったけど魔獣なんてあまり出なかったでしょ?」
私達が『悪魔の森』に入った時だって、食材を採取しながら魔獣を撃退出来てたんだもの!!
確かに魔獣の大きさは体長10メートル以上あって怖かったわ・・
私だって最初見た時おしっこちびっちゃったもの
「そうですね『悪魔の森』の浅い所でなら食材の採取良いんじゃないでしょうか?」
「私達もご主人様の足手まといにならないように強くならないといけないですね」
「ご主人様の新装備の婚約指輪も有りますから大丈夫ですよ」
「そうね新装備を二つ貰ったから魔獣との戦闘で使ってみたいですね」
「じゃ~皆~これから早速『悪魔の森』で食材採取しますよ~みなさ~ん着替えて下さい~」
そうして私達45人はスタンリー、フィン、エリオット、アルバート、アーロンの男性5人とフェンリルのフェンちゃんに領地の事をお願いして『悪魔の森』の入り口の鉄の扉の前までやって来た。
ご主人様が言うには、正面の門の鉄の扉と、この『悪魔の森』の鉄の扉には硬化の魔法が掛けてあるからいくら魔獣が体当たりしても大丈夫だと仰っていた。
「じゃ~皆~これから『悪魔の森』にはいりま~す。皆さん『拳銃』の魔道具を抜いて戦闘準備~
それと朝方頂いた婚約指輪を起動してくださ~い
みなさ~ん準備出来た人から『悪魔の森』に2人一組で入ってくださ~~い
1人が食材採取、もう一人が魔獣対応でおねがいしま~~す」
「「「「「「「「「「は~い」」」」」」」」」」
2人一組になりメイド服姿の女性達が『悪魔の森』に入って行く
1人は戦闘・護衛対応、『拳銃』を構え、ご主人様から頂いた薬指に付けた婚約指輪を起動しシールド展開
もう一人は『拳銃』の魔道具のみ手に持った状態でいつでも戦闘に参加出来る体制で
『悪魔の森』に入ると
『ガサッ』
『ガサッ』
『ガサッ』
『ガサッ』
・・・
次々に体長10メートルを超す魔獣が高さ100メートルを超す森の大木の間から魔獣がワラワラと出て来る。
そんな魔獣の眉間を狙ってシャイニングアローが次々に撃ち込まれ、出て来た体長10メートルを超す魔獣が次々に倒されてゆく。
「アンジェリーナ様~魔獣の数が半端ないです」
「ダンジョンに比べれば楽勝ですわ」
「そうですね。あのダンジョンの1階層は休む暇もなく魔獣が出て来てましたからね~」
「みなさ~ん、魔獣をまずは殲滅しましょう~、マジックポーチを渡している人は狩った魔獣を収納してくださ~~い、魔獣の数が減ってきてから、食材の採取に移りましょう」
その後もワラワラと森の大木の間から10メートル以上も有る巨大熊や巨大猪、翼の生えたトラ、走竜に似た巨大な口をした魔獣が次から次に襲って来て、それを女性全員のシャイニングアローで眉間を射抜いてゆく
「少し魔獣の数が多いですね」
「撃退出来ない量では有りません。本来はこんな感じで魔獣が出現するのが普通なのでしょうね。ご主人様が私達が簡単に狩れるように殆どをご自分の異空間庫に収納されていたのでしょう」
「そうですね~私達はご主人様に守られていたって事に気づかなかったのですね」
「私達は『悪魔の森』くらい大丈夫と思っていたのですが大きな勘違いをしていたようですね」
「ご主人様の足手纏いにならないように、私達も強くなりましょう」
「「「「「「「「「「は~い」」」」」」」」」」
こうして私達は魔獣を狩り、マジックポーチに魔獣の死体を収納、食材の採取をし森の中に入りまた戦闘を繰り返し多くの食材を確保し女性達だけで初めての『悪魔の森』での戦闘&食材採取を経験したのだった。
つづく・・・
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