第109話 109.魔獣の暴走?
アネルド商会の使用人やドウジャン商会の使用人達は馬車に繋いでいた馬を馬車から外して湖の近くの棒に繋いで飼葉を与え馬にブラシを当ててゆく。
俺達も馬から降りてお馬さんに俺の錬成で出したニンジンと100万倍に薄めたポーションを飲ます
アネルド商会の会頭のレオンさんはこのポーションを再度1000倍に希釈して販売するって言うんだけど、どの位の効果になるのかは正直解らない。
俺から肉食花から抽出した抽出液を100万倍に希釈した物一本で金貨500枚でおれから買って、それを1000倍に希釈すると一本大銀貨5枚の原価って事になる
アネルド商会の会頭のレオンさんはこの希釈した1000本のポーションまさか1本金貨1枚とかで売る気じゃないよね?
100万倍に希釈した肉食花からの抽出液でも部位欠損を完治する性能があるから・・
疲れただけのお馬さんが飲んだらどうなるんだろう?
『ドーピングですね~』
お陰でお馬さんは元気一杯
それで良いじゃない!!お馬さん喜んでるし~
レイラに言ってテーブルと椅子をアネルド商会のやドウジャン商会の人数分出して錬成したサンドイッチを配る。
お手軽だからねぇ
こういう外に出た時は手でチョット摘まめる物が最高だよね
ドウジャン商会の会頭の長男パーシヴァルやアネルド商会の会頭のレオンさんが是非売らせてくれ!!
そんな風に言って来るんだけれど・・
この世界の文化レベルが 一食銅貨5枚日本円にして50円くらいの生活レベル
1日朝夕3食食べるとしで銅貨15枚日本円にして150円
一か月食べても食費銅貨465枚日本円にして4650円
家族4人で一か月大銀貨4枚日本円にして4万円あれば生活出来る世界。
ドウジャン商会とアネルド商会はサンドイッチを幾らで売るつもりなんだろう?一般市民の一般的な食事金額が一食銅貨5枚のそんな世界の中で貴族しか食べれない小麦で焼いたパンを使用した物が一般家庭に定着するのは難しいだろう。
って言ったんだけど・・
貴族を対象とした商売をするって言い張ったので
「じゃ~良いですよ」
って言っちゃったよ。
特許や商標の無いこの異世界でどれだけ商売になるのか?
俺は一般市民に普及するような商品じゃなきゃ売れないと思うんだよね
もし運よく大儲けできたとしてもコピーされて、最終的には儲けにはならないと思うんだけど・・
ドウジャン商会やアネルド商会の手腕の見せ所、どんな風に展開するのか見てみようと思う。
この休憩場所の周りはすり鉢状の盆地って感じで、周りを高い山が覆っている
この休憩場所を抜けると地形の通り山越えルートが待って居る
山越え前の一休みって感じ
この休憩場所で馬を休めて体力を回復させて一気に山越えをする予定
エデンの領地からこの中間地点である休憩場所に来るまで、行商の馬車とすれ違ったのは10台程度
通行人は全然居ない。
魔獣の領域を徒歩で抜けようなんていう人は居ないみたいだ。
レイラの話通り、この世界では殆どの人が城塞都市の中で一生を終え、魔獣領域の中を歩きで移動する自殺志願者は居ないって事なんだろう。
そうそう城塞都市と城塞都市の間は『竜車』っていうのが走っているらしい
レイアードの城塞都市とトレノアの城塞都市の間もその『竜車』って物が一日一便レイアードの城塞都市とトレノアの城塞都市の両方から出ているらしい。
『竜車』っていうのは馬車みたいに馬が馬車を引くのではなくて 走竜っていう体長5メートル程度の走る事に特化した生き物によって強固な装甲車っぽい車を引かせるらしい。
速度は馬の2倍近くの速さでレイアードの城塞都市とトレノアの城塞都市の間を走破するらしい。
その走竜って生き物は魔獣なんだけど、人口20万人の周囲10キロの城塞で囲まれたノーラトリア城塞都市で昔から走竜の卵から走竜を羽化させ『竜車』を引くように訓練されている育てられた魔獣という事らしい。
走竜は唯一そのノーラトリア城塞都市しか育てられてはおらず、野生の走竜は気性が荒く手なずけるのは無理らしい。
俺も走竜1っ匹欲しいと思ったがそう簡単にはいかないみたいだ・・
まぁ~一応竜って名前が付くくらいだからな~
そりゃ~強いんだろうな!!
俺には駄犬が居るけど・・
あいつ性格めっちゃ捻くれてるからな~
それにエロ駄犬だし!!
最近アンジェリーナにゾッコンご執心だし・・
俺も見た事が無いから『らしい・・』としか言いようがない
1日1便レイアードの城塞都市とトレノアの城塞都市の両方から出ているらしいから、今日運が良ければ2台はその『竜車』って奴を見物できるだろう。
10台位の馬車とすれ違った程度だから、この休憩場所も俺達ドウジャン商会とアネルド商会の馬車だけだったので、皆気兼ねなくのんびり出来た感じだ。
俺達は休憩を終え、残り約20キロの山道を超える為に休憩場所を後にして再度馬車を走らせる。
またレイラ、俺、女神様はお馬さんに乗せてもらいアネルド商会の会頭レオンさんの馬車と並走する
そんな時
「ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドーー」
っと土煙を上げてトレノアの城塞都市の咆哮から爆走してくる物が目に入った!!
「魔獣か?」
俺がそう言って手を上げ攻撃態勢に入った途端に
「あれは違いますよ。あれがレイアードの城塞都市行きの『竜車』です」
とレイラが教えてくれる。
言われなければ魔獣の暴走かと思ったぞ!!
「馬車を引いてるのは魔獣ですからね~間違いじゃないですね」
俺と女神様だけだったら確実に攻撃していたな!!
俺達は巻き添えを食わないように道の脇に避けるのだった。
つづく・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます