トレノア城塞都市へ
第108話 108.トレノアノ城塞都市へ出発
俺達がこの異世界へ来て今日で9日目
朝日が昇る頃、エデンの入り口の外にはアネルド商会の馬車22台、ドウジャン商会の商隊の馬車が10台合計32台の馬車が騒然と並んでいる。
アネルド商会の積み荷の半分は滅びたダナンの見目麗しい超~美少女達45人と労働に使えない老執事と老家令5人その他は日用品や干し肉、そして小麦など保存のきく商品ばかり
今回のアネルド商会の目的は城塞都市トレノアの領主ジョージ・アディソンの長男マイクの難病を治す為の資金作りが主な任務だった。
それは俺が金貨1000枚と奴隷50人と引き換えに出した肉食花の抽出液を100万倍に薄めた10本のポーションで解決できる為にレイアード行きを中止しトレノアの城塞都市に帰る事にしたのだ。
魔獣に襲われて護衛の数が減った為にこのままの旅を続けられなくなったというのも大きい!!
ドウジャン商会の商隊は当初の目的通りトレノアの城塞都市への行商が目的だった為にアネルド商会と俺と女神様、そしてどういう訳かレイラが俺のお供にくる事になってしまった。
「ご主人様~早く帰って来て下さいね」
アンジェリーナがそう言って俺に抱き着いて来るが速攻でレイラや他のメイドさん達にひっぺがされている
段々と皆のスキンシップが過激になってきていると思うのは俺だけなんだろうか?
今日は女神様との約束通り2日に1度の女神様と同じ服装の日なのだ
なので・・・傍から見れば百合百合な関係に見えるかも?
「あ~一週間ほど留守にするから留守中頼むな。駄犬も皆を守るんだぞ」
「わお~ん」
「そうかそうか。任せておけって?お前が居れば殆どの賊は一瞬でバラバラになると思うから心配はしてないよ」
「わん」
駄犬は一吠えした後、アンジェリーナのスカートの中に頭を突っ込んでクンクンしている!!
『このエロ駄犬が~!!』
最近アンジェリーナといる事が多いな駄犬よ?
『何?ハーレムを目指すんだ~って?人化でも出来ればな!!』
『頑張ってるって?』
この駄犬人化して本気でハレーム作る気で居るのか?
「皆の事は私達にお任せ下され」
スタンリー、フィン、エリオット、アルバート、アーロンが次々にそう言って俺に頭を下げて来る
俺達一行は皆の見送りを受けながら、これから1日かけて40キロ離れたトレノアの城塞都市に向かってゆく
天気は良い!!
この世界に来て9日経つが雨が降った事が無い
それにこの世界に来てからずっと暖かい!!
この辺りは熱帯に近いのだろうか?
兎に角、この旅の途中だけでも雨は降らないで欲しい物だ。
レイラの話では、この世界は城壁で囲まれた場所が自分の領地だと主張出来るらしい。
小さい所では自分の家の周りを石積して囲ってその中で一生を過ごす人も居るという事だ。
城塞都市に帰属する人達は城塞で守ってもらう代わりに、毎年年貢として領主の言い値を払わなければいけないらしい。
払えない人は城塞の建設に強制的に投入され労働力で支払わされる。
領主は力を誇示する為に、軍備を整え周りの城塞都市を吸収しつづけ常に城塞都市を拡張しつづける
そうして他の城塞都市を手中に収めるもう一つの理由は、奴隷だ
吸収した城塞都市の男達は奴隷として城塞を拡張し続ける労働力として働かされ続け、女性は性奴隷として領主や権力者に囲われたり、金を得る手段として他の城塞都市に売られてゆくのだ。
ハッキリ言ってこの世界は無法地帯!!
力のある者が正義!!
ハッキリ言ってやりたい放題好き放題
こうやって旅をするのは商人達や腕の立つ魔獣を狩って生活する冒険者、それと富裕な富豪達が珍しい物を求めて旅をする位らしい。
殆どの一般人は一生を城塞都市の中で暮らすのが普通との事だ
「レイラの話聞いてるとこの世界ってめちゃめちゃだな」
「はいその通りですね。強い物が勝つ弱肉強食の世界ですね」
「あちらこちらに国が乱立して戦争し合っているって感じだな」
「そうですね。常に何処かで城塞都市同士の戦いが起こっていますね」
そんな話をしながら、レイラ、俺、女神様の順でと馬さんの背中に乗り、レイラが馬の手綱を握って馬を導いている。
レイラって万能なんじゃね?
お馬さんには俺が魔力で錬成した特製ニンジンを定期的に補給
なんかさ~俺の錬成したニンジンってお馬さんめちゃめちゃ喜んでくれるんだよ
嬉しくってついついお馬さんにあげちゃうんだよぉ
それにつられてさ~
女神様とレイラが
「「あ~ん」」
ってチョコレートおねだりしてくるし・・
エデンの領地を出て30分程度した頃、前方の道の周りをオーク達が取り囲んでいるのが見える
でも体長2メートル位でエデンに居るオークよりだいぶ小さい
数にして8匹程度、8匹とも剣をもっているようだ
旅人から奪った物なのか?
「オークが居るぞ~」
アネルド商会の護衛が大きな声で叫んだが・・・
レイラが『拳銃』をメイド服のスカートの中からサッと抜き出してシャイニングアローを連射
一瞬で戦闘が終わる
「流石だなレイラ」
「あのダンジョン1階層で嫌になる程連射しましたからね~」
「あ~あれは酷かったな」
「そうですね~あのスタンピードイベントは普通の人だと一瞬で全滅ですね」
「うんうん俺もそう思うよ」
レイラは倒したオーク8匹をマジックポーチに収納
俺のは異空間収納だから、何も無い所から出し入れするのを見られるのは問題がある為に、レイラのマジックポーチから全部出し入れする事にして、ある程度の物をレイラのマジックポーチに移動している。
この世界には未だ無い代物
最初は大騒ぎになるだろうが、『悪魔の森』で狩った魔獣を売り捌く為には今後どうしても使わざるを得ない!!
悩んだ結果出した答えだ。
現在マジックポーチとマジックバックは
エデンの食材用にマジックバック 1
エデンの財務用に昨日ドロップしたマジックバック 1
アンジェリーナに食材の採取用として最初に持ってたものと合わせてマジックポーチ 5
レイラがマジックポーチ 1
そんな感じで運用している
ドウジャン商会の会頭の長男パーシヴァルとアネルド商会の会頭のレオン・アネルドもマジックポーチを売ってくれと再三懇願されたが今は領地運営で必要な分しか無いから無理だと断っている。
欲しいだろうな・・マジックポーチ
ダンジョン攻略が進んで沢山ドロップすれば売るのは可能かもしれないが・・
あ・・それと俺がマジックバックを錬成出来るようになれば、売るのは可能か!!
まだまだ程遠いな!!
午前中体長2メートル程度のオークの集団に5回程襲撃を受けたが全てレイラの射撃により瞬殺
全部レイラのマジックポーチに収納された。
もしかしたらレイラ1人で城塞都市を壊滅出来るかもしれない?
なんて恐ろしい事を考えたんだが・・・
冗談じゃ無いかもしれない
朝早くエデンを出て来た事も有りお昼頃には中間地点の水の湧き出ている休憩場所までやってきていた。
つづく・・・
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