第104話 104.ダンジョン2階層

「何であの数秒の短い間に二人イチャツイテいるんですか~」

「そうです~妬けちゃいます」

「私ともして下さい」

・・・

レイラ今さっき

『何であの数秒の短い間に二人イチャツイテいるんですか~』

って言ったよな!!やはりこっちは数秒しか経って居なかったか

しっかし、それにしても全員からめっちゃブーイングだな・・・

くそっ!!


なんであのタイミングなんだよ!!

折角俺が勇気を出して女神様とキ・・・キ・・・キスして~


そしてその先も!!

そう思っていたのに!!

そんなめちゃめちゃ大事なタイミングで狙ったように邪魔してくるなんて、お前達俺に恨みでも有るのか?

こんな事になるのが解っていたんなら、もっと早く女神様と最後まで逝っておくべきだった!!

俺のバカ!!

バカ!!

バカ~~~!!

何でもっと早く女神様としちゃわなかったんだよ!!


あの時・・

女神様のくちびる・・・


ちょっとだけ



ほんのチョビットだけ・・触れた・・・よな?

そう思い・・俺は無意識に自分の唇に手を持って行き・・自分のくちびるを軽くなぞってしまう・・・


うを~~

超~ヤバい~

めぅっちゃ欲求不満になってしまっったジャン!!

俺がさっきの事を思い出し悶えていると


「レイこれ」


と言ってマジックバックを一つ渡してくれる

「やっぱりマジックバック、ドロップしたんだ」

「苦労した甲斐がありましたね」

そう言って引き剥がされていた女神様が再度俺に寄り添ってくれ・・


「あ~ん」


はぁ~そう来ますか・・そうですね

褒めて欲しいんですよね女神様・・


俺はそんな女神様のお口に某有名チョコレートメーカーのゴ〇ィバのチョコレートを


『ぽいっ』


っと放り込む。


『もぐもぐ』

「俺達の為にマジックバック取りに行ってくれてありがとう」

「ん」


う・・

いまさっき・・俺のくちびると・・・触れたよな・・

どうしても女神様のくちびるが気になってしまい・・つい・・見つめてしまう


あまり見つめていたら・・

また全員に突っ込まれてしまう!!

気になって周りを見ると・・・


『チョコレートを食べている女神様を羨ましそうに・・・見てますね・・』

食べ物の恨みは恐ろしいって言うから・・な・・


「皆にもチョコレートありますからね~1人一個づつね~」

と言ってレイラにゴ〇ィバのチョコレートを渡しメイドさん全員に配ってもらう


「「「「「「「「「「キャーー」」」」」」」」」」


うんうん~

女の子は甘い物が好きだからね~

知らない間にメイドさん達を餌付けして好感度を爆上げしている事に気づかない主人公さんなのであった。


結局2階層への階段の前でチョコレート補給と名目の小休止を取った後、2階層への階段を降りてゆく俺達

螺旋状に下へと続く階段を降りた先には・・


洞窟の中とは思えないまるで外の世界に出たのじゃないかと思えるくらい所々に木が点在する一面の草原が広がっていて森もあちこちに点在しているよう。そんな2階層の出口付近の両脇には深い森森有り視界があまり良くないが森の木に成った果物を夢中で取って食べているオークの集団が視界に入る。



「うをぉーーーうをぉーーー」


オークの群れから警戒の咆哮が上がる

果物を取るのに夢中だったオークが俺達に気が付いたみたいだ。


「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

「シュッー」

・・・

オークの警戒の咆哮が上がった直後、怒涛のように弓矢が撃ち込まれてくる

今まで剣を持って攻撃してきた為に油断していた俺

まさかの飛び道具!!


『こんな事なら2階層に降りて来るべきでは無かった!!』

今から後悔してももう遅い


俺の後ろには無防備なメイドさん達が居る!!

この攻撃を何とかしなければあの矢に貫かれた未来しか見えない


どうしたら良い!!

そうすれば良い!!

アドレナリンが


『ドバッ』


『ドバッ』


『ドバッ』


っと放出される感覚に思考が加速され、周りの景色が遅くなる

俺達に向かって撃ち込まれてくる無数の矢の動きがスローモーションビデオの映像のようにゆっくりと見える


あの大量の矢から皆を守る方法!!

今からじゃ結界は間に合わない!!


あ・

あの手が有った!!

迫りくる無数の矢に手を翳した俺は


『収納!!』


目の前の飛来する無数の弓矢が一瞬で消滅

ダガ!!

次々に無数の弓矢が撃ち込まれてくる


『何故だ!!』


何時の間にか左右の森からオークが5列に編隊を組み時間差で弓を射っている!!




『俺達が昨日・今日とスタンピードの一階層で魔獣を殲滅した方法と瓜二つじゃんかよ!!』


次々に弓矢が飛来してきて俺の異空間庫に収納するのに手いっぱいで攻撃まで手が回らない!!

広範囲にメイド達に降り注ぐ怒涛の弓矢の攻撃を全部漏らさず収納するのってめちゃめちゃ俺に脳に負担がかかる物なんだ。


メイド達は初の怒涛の弓矢による襲撃で固まっているよう

怖いよな!!

これだけの量の弓矢による攻撃だと防ぐ手立てが無いもんな

俺は固まってしまっているメイド達に


「皆~俺が弓矢の襲撃を防いでいる内に、左右の森のオークの集団への攻撃を頼む」


大声で指示!!

その声に一斉にメイド達が動き出す。


つづく・・・

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