第89話 89.女神様は何処に行った?

くっそ!!

俺にミスだ!!

俺が最初を歩いてトラップを確認するべきだったんだ!!


この狭い通路も、俺達をおびき寄せるトラップがはってあったのか!!

今から悔やんでも仕方がない!!


女神様の触った岩は此処だ!!


俺はその岩に触ってみるが・・・


『俺の体が岩の中に吸い込まれる事は無い!!』


クソ!!

一度限りの転移トラップか!!

どうすれば良い?


今の俺の能力じゃ女神様を探す事すら出来ない!!

宝箱がドロップした所で引き返しておけば良かった!!

あの時までは、俺達は付いていたんだ!!


俺は念の為に、女神様が消えたであろう場所の辺りの岩壁を丹念に調べてゆく


『何か痕跡が有るかもしれない!!』


そう思ったからだ!!

あ・・


そう言えば、女神様が消える直前によろけた弾みで岩壁に手を付いたんだっけ!!

じゃ~よろけた場所辺りに何かトラップが有る?


女神様がよろけた辺りをよ~く見ると・・・


確かにすこし膨らんでいる?

イヤ!!

確実に地面から突き出ている!!

俺は!!


『これだ~!!』


そう思って瞬間その飛び出た石を踏み抜いた。


『出ろ~出るんだアルテナ~!!』

そう心の中で叫びながら!!


その瞬間

アルテナは俺の腕の中に戻っていた!!

俺は


『ギュッっと戻って来たアルテナを抱き締めた』

愛おしくて

物凄く長い時間あえ無かったような

もう会えないんじゃないかと思って途方に暮れていたのだから!!

それが今


『俺の腕の中に居る!!』


嬉しい!!

もうあえ無いかもと御もってた人が俺の腕の中に居るんだ!!

俺は頬ずりしたよ!!


ドサクサに紛れて、女神様のほっぺに『ちゅ~』もしたよ!!

その瞬間

「「「「「「「「「「ええええええええええええええええええええええ~~」」」」」」」」」」

って女性軍全員の悲鳴?驚嘆の声?

あれっ?

やっちゃダメだったのか?


これは俺の喜びの表現なのだ!!

驚いてもらっても・・困る!!

で・・何で君達が驚くのかな?


女神様は?

う~~ん・・何とも言えないような表情している


『やっぱ不味かった?』


謝った方が良いのか?

それとも


『スライディング土下座とかしたほうが良いのか?』


そんな女神様は

「レイ、コレ」

と言って手に持っていた物を俺に差し出して来た。

「アルテナこれは何?」

「気づかない間に握ってた」


はぁ~言葉が少なすぎて理解できないが・・いつの間にか握ってたって事だろうな

女神様が手渡しててくれたものをよく見ると


『肩掛けのバック』


ダンジョンの中で見つけた物が普通のバックって事は無いと思うから・・・

やはり・・アレ・・・だよな・・

どう思い、またまた持っていたフラワーソードを中に入れると・・・


『あんれま~中に入ったじゃあ~りませんか~』


「これはマジックバックだな、アルテナ使うか?」

「レイが私の荷物は持ってくれるから私は良い。皆に使わせてあげて」

「うん解った」


って事で

「このマジックバックは領地で使う食材保存用にしよう!!、先にドロップしたマジックポーチは食材採取用で使おうと思う」


一応俺が預かっておいて帰ったら、食材を入れて食材がどの位持つのか実験してみようと思う。

出来たら時間停止の機能が付いていれば・・

と思うのは欲張り過ぎだろうか?


ダンジョンは女神様の全主神がこの世界の文明を進める為に出現させたと言われる物らしい。

その今の主神である女神様はもしかしたら・・このダンジョンの恩智を自然と受けているんじゃ?


『もしかして、女神様の幸運度は限界突破しているんじゃ?』


もしそうだとしたら!!



『時間経過無しのマジックポーチとマジックバックの可能性は大だな!!』


期待はしない!!

期待して裏切られた時の落ち込みは酷いからな

期待はしないけど


『やっぱり時間経過無しの魔道具であって欲しいと思うのは人間の性なのだ』


「あ~ん」

あ~女神様、解っていますよ?

褒めて

褒めてって女神様の瞳が訴えていますからね


俺はそんな女神様のお口に某有名チョコレートメーカーのゴ〇ィバのチョコレートを何時ものように放り込むのであった。


つづく・・・

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