第79話 79.BBQ

柔らかな感触に俺の意識は浮上してゆく・・・

目を開けると


「ふふっ~おはよう」

「お・・おはようアルテナ」


突然の女神様からの笑顔での挨拶にビックリした俺は、しどろもどろになりながらも女神様に朝の挨拶

「あ~ん」


あ~そう来るんですね・・

俺は女神様の『あ~ん』した口の中に某有名チョコレートメーカーのゴ〇ィバのチョコレートを放り込む



キター~

『女神様の満面の笑顔』

そういや、昨日は魔獣に襲われたアネルド商会の人達の事で、女神様にチョコの補給をしていなかったもんな・・


今日はチョコレートを切らさないように女神様に補給しなきゃな!!

そういや・・

今日は女神様との約束で、女神様とお揃いの服を着る日だった・・・

俺はこの容姿だから皆には女の子だと間違われているみたいだから、女神様とお揃いのワンピース来ていても問題無いよな?


って事で今日は黒のふりふりロリータ服にする事に!!

「ふふっレイ凄く可愛いですよ~むちゅ~」

っとおれのほっぺにキスをしてくる女神様


俺が可愛い恰好すると、スキンシップ半端ないんだよな・・


嬉しいんだけど・・

超~嬉しいんだけどさ~


色んな所が当たって、めちゃめちゃヤバいんだよ!!

特に下半身が・・・・


そんな時


『コンコン』


っとドアがノックされ


「おはようございます。レイ様アルテナ様起きておられるでしょうか?」

とドアの外から声が掛かる。


「あ~起きてる」「入っても宜しいですか?」

「あ~大丈夫だ」


レイラの声だ!!

『グッチョだレイラ、ナイスタイミングどうやって女神様を引き離すか悩んでいたんだ』


「しちれいしま~す」

総意って入って来たレイラは・・・


「うわ~~2人共凄くお綺麗です~~~」


と第一声を上げ一気に俺に走り寄り


『ガバッ』


っと俺に抱き着くレイラ

「うをぉ」


レイラの行動に思わず俺はそんな声を上げる

レイラってこんなにスキンシップ多かったっけ?


「聞いてくださいレイ様~~、私レイ様の専属メイドになる事が出来ました~」

「俺専用の専属メイド~~??」

「ハイ!!レイラはレイ様とアルテナ様専属メイドになりました~夜伽もお任せ下さい」

「夜伽は良いから」

「え~そんな~私どんな恥ずかしいプレイでもお受け致しますよ~?ダメ?ですか~?」

「ダメだからね?アルテナが居るからね?」

「ふふっ?アルテナ様を先に落とせば良いって事ですね~ラジャー」


げっ、何そのあっけらかんとした態度

『これってゴイゴイ攻めて来るって事なのか?』


「レイラはそんな事でここに来たんじゃ無いんだろ?」

「あ・・皆が食事はどうしたら良いか聞いて来てって言われちゃって、お伺いに来たんです」


あ~食材とか全然用意していないもんな・・・

家一軒分が入る位のマジックバックは欲しいよな~


朝食のメニューか~

余裕のある材料は魔獣の肉しか無いもんな・・・

困った・・・


困ったぞ~

毎日おんなじ物じゃ飽きるしな~

本当に困った(;'∀')


あ・・

困った時のBBQ!!

兎に角焼いて


焼いて!!


焼きまくって!!


『焼き肉のタレ』


つけて食べればそれだけで幸せって感じになれるもんな~

よ~しBBQで決定~~


「レイラ美味しい物を食べさせるからって言ってたって言って、このお城の前の広場に全員を集めてくれ!!」

「は~~いレイ様解りました~~。此処まで来た私にはご褒美は無いんですか~?」

げ・・ご褒美要求か~レイラ良い性格してんな!!

俺はレイラの開けた口に某有名チョコレートメーカーのゴ〇ィバのチョコレートを放り込む


「にゃ・・にゃ・・もごもぐ・・」


口の中に突然訳の解らない物を放り込まれて、一瞬ビックリしたレイラだったが、お口の中にチョコレートの甘さが広がった瞬間

もう自分の両頬を抑えて


「おいひぃ~~~しあわせでしゅ~」


と言ってスキップをして部屋を出て行ったのだった。


「あ~~ん」

ハイハイ女神様もですね。

解ってますよ?

女神様の分もちゃんと有りますからね?

女神様の開けた口に某有名チョコレートメーカーのゴ〇ィバのチョコレートを放り込む

その瞬間


『ふにゅ~』


っと女神様の全身の力が抜け俺に抱き着いて来る女神様

恐るべし!!チョコレートパワー!!


『この世界はチョコレートで征服出来るかも』


なんちゃって~

そう簡単にこの世界が統一出来れば苦労はしないか~


俺と女神様が城の外に出ると、全員が城の外に既に集まっていた。


さすが出来るレイラ!!

レイラってめっちゃ優秀じゃね?

この場所に集まったのは

表向きのエデン領主アンジェリーナと領主補佐レリーナ

メイド達43人

家令と執事の男性5人

そしてアネルド商会の人間16人

アネルド商会の護衛21人人


合わせて87人

うわ~めちゃめちゃ湧いてる~やん~

集まってみると流石に凄い人数だな


俺は広場に土魔法で一直線にBBQ用の焼き台をUの字型に錬成

引っ込んだ所に炭を入れ着火

その上に錬成した網を置く


肉はめちゃくちゃ有る!

有る!

有るのだ!!

野菜は無いけどな・・・


焼き肉用に血抜きをしたシルバーウルフの肉をスライスして何箇所にも設置した入れ物に取り出してゆく

「みなさ~ん、では食べ方をお教えしま~~す!こっちをちゅうも~~く!!」


そう言って皆を振り向かせ、万能トングで肉を網に乗せ焼き焼き

頃合いを見て、万能トングで取り皿に移し、フォークを使って『焼き肉のタレ』に付けて食べてもらう




「「「「「「「「「「「美味しい~~~」」」」」」」」」」

「「「「「「「「「「「うめぇ~~~~」」」」」」」」」」


もうこうなると競争でスライスした肉を次々に網に乗せ焼いては焼き肉のタレをつけて食べ、また焼いて・・

すんげぇ~流石異世界人!!


『この世界には美味しい物は無いのか~~?』


ただ焼いた物だけを食べているだけの世界じゃ、俺達の世界のBBQは夢のような味がするんだろうな


「レイ殿~~~!!此れはなんじゃ?何なのだ!!このタレはどうやって作るんだ?これは売れるぞ!!是非レシピを教えてはくれないか~~!!」


凄い形相で俺に迫って来るアネルド商会の会頭のレオン

やっぱりそうくるか


『流石商人!!金になりそうな物に目が無い』

「それは試作中に偶然出来た物で、相当に高価な物ばかり使って作った物の為に、世の中に出せる量が無いのです。まぁ幾らかはお売りする事は出来るとは思いますが・・・」

「そうか・・高価な材料ばかり使っているのならば普通に流通させるのは無理が有るな。売ってくれる範囲で良い有るだけ売ってくれ」

「良いですよ」


レシピを教えてくれって言われてもさ~

俺が錬成で記憶の味を作り出した物だから、レシピなんて教えれないんだよな・・・


「しかし、このタレが量産出来ればこのBBQという食べ物も流行るのだが、残念だ」

「お金を幾ら出しても良いという階級の方に勧めれば良いのですよ」

「おお~そうだな!そうしよう」


アネルド商会の会頭のレオンさんはもう頭の中で皮算用を始めているみたいだが・・

お手並み拝見って所だな


「レオンさん、『焼き肉のタレ』は量産できませんが、今回お売りする商品の中に入っている『塩コショウ』の使い方をお教えしますね」


総意って『塩コショウ』したステーキ肉と何もしないステーキ肉を食べ比べてもらう

「何と、この『塩コショウ』しただけで、こんなにも味が違うのか、これは売れる!!」


うんうん『塩コショウ』を頑張って売って下さい!!

『塩コショウ』は材料が単純だから魔力消費そんなに多く無くて錬成出来るからな


こうして始まったBBQ

異世界人の食欲ってハンパネェ~~~!!

と驚かされる俺であった


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る