第59話 59.肉食花の抽出液はとんでもない物だった

「レイオハヨ~」

俺は目が覚めるとそんな声が聞こえて来てビックリ!!

俺は魔力切れになるまで、思いつくままに色んな物を錬成していた記憶は有るのが、一体何をどれ位錬成していたのかさっぱり記憶に無い。


どうも錬成のやり過ぎで、めちゃめちゃ魔力切れになり疲れて朝までぐっすりと眠ってしまってたらしい。

「お・・おはよぉ~アルテナ。何時から起きてたんだ?」

「うんっとね~~結構前から起きてた」

「え?じゃ~今までずっとこのままで起きてたの?」

「そう可愛いレイを抱き締めて、レイの可愛顔を見ていたの」


そういや女神様昨日着替える時に俺が男物の服を着ようとしたら女神様がごねて、女神様とお揃いの下着とドレス着せられちゃったもんな・・・

『下着まで同じなのを強要する事無いんじゃね?』


それにしても俺が眠っている時、ずっと見られていたと思うとめちゃ恥ずかしいぞ!!

可愛い物好きっていうのは良いんだけどさ~

俺を女装させて愛でながら抱き締めてクンカクンカ俺の匂いを嗅ぐのは止めて欲しいぞ!!


何時までも女神様に抱き締められているのも精神的にキツイので、一緒に起きて歯磨きした後姿見の前で寝癖で爆発した女神様の髪をセットする。


俺は女神様の後ろに映った自分の姿を見ながら

『これじゃ~ぜってぇ~男には見てもらえないな・・』

と心の中で独り言


気が重い!!

誰かに見られる訳じゃ無いんだが・・

ミニのスカートってのは超~~足がスースーする~

それに女性用の下着ってさ~油断するとピーちゃんが出てきてご挨拶するんだよ~


『俺が女性下着を着けてロリータ服を着る事になるとは夢にも思わなかったぜ・・・』


俺が女の子の格好をすると、女神様は超~機嫌が良くって、スキンシップがめちゃめちゃ半端なくなるんだよな~

色々エロエロ、色んな物が色んな所に当たって・・・ぐふふっ、じゅるり


イカン!イカン!

そんな誘惑に負けて、一生この格好でも良いなんて思ったらダメだ!!

目指せ異世界ハーレム!!


今日こそは、手加減して魔獣にあの肉食花から抽出した抽出液を飲ませて毒が無いか確認するんだ!!

早速朝食を済ませ草原にやってきました

日々魔力が上がって魔法の威力が上がっているから、手加減が難しいんだ


『草原の藪となった背丈の何倍も有る雑草を小まめに魔法で潜んでいる魔獣ごと切って、魔獣を死なない程度に確保する』


これって結構難しいんだよな~

藪となった草原の草ごと魔獣も切断しちゃうんだよ・・・

特に!!

今日なんて、女神様は俺にべったりくっ付いてもう色んな所を押し付けてきてるんだ!!


色んな部位を押し付けられた瞬間


「ひゃう」


なんて俺は思わず大出力で魔法を放出してしまって、一気に1キロ位全方向の草原の藪が魔獣ごと両断されてしまうんだ(;'∀')

今日も、朝からずっとそんな状況で魔獣は藪と一緒に綺麗に真っ二つに両断されてしまっている


しかし!!

お昼を過ぎて少しした頃!!


やっと体長1メートル半程の1頭のシルバーウルフが俺のウィンドカッターの魔法で前の両足は切断お腹を深々切られ良い感じ?に弱ってる


「ゼーゼー」


と息を吐いて、息絶え絶えの状態になっていた!!

近寄ると

傷ついているとは言え


「ガウガウガウーーー」


っと威嚇してくる傷ついたシルバーウルフ

シルバーウルフにとっては殺しにやって来る敵

大人しくしてくれるハズは無いっか・・


オマケに女神様は俺にベッタリくっ付いて俺の体を抱き締めているし・・・


『一見バカップルですね・・これは?イヤ・・この格好では百合百合百合?』


このままでは噛みつかれそうなので・・


「バインド!!」


と魔法でシルバーウルフの体を束縛!!

口も地面に縫い付けられ動けない状態に


『もしかして、最初からバインドの魔法で束縛してれば、こんなに苦労して捕まえる必要無かったんじゃね?』


うをぉ~

俺は、何て無駄な事をしていたんだ~~!!

悔やんでもしょうがない

折角巡って来たチャンスなんだ!!兎に角、肉食花に毒が無い事を確認するのが先だ!!


小瓶に取り出した30ミリ程の肉食花の抽出液をバインドで固定されたシルバーウルフの口に注ぎ込む



その瞬間!!バインドの魔法で束縛されていたシルバーウルフの束縛していた魔法の鎖が


「ブチブチ」

「ブチブチ」

「ブチブチ」

「ブチブチ」

「ブチブチ」

「ブチブチ」

「ブチブチ」


っと一気に切れ束縛されていたシルバーウルフは俺と女神様の前で一気に立ち上がった!!

驚く事に切断されていた両前足は2本とも完全に復活して、それに体は元の2倍近くに大きくなっている!!


『襲われる!!』


っと思いウィンドカッターを射出しようとした瞬間



俺達の前で後ろに倒れお腹を見せ、尻尾をブンブン振って来るシルバーウルフ


世にいう


『ヘソ天』


ですね・・これは!!

でもデカい!!

デカすぎる!!


お腹を見せているのは解るが・・・

元の体の倍位の高さ3メートル、長さ5メートル近くは有る

シルバーの短い毛は長く光沢を持った白く輝く様なシルバーになってるし、もうこれはシルバーウルフじゃ無いんじゃね?


それに無くなった両前足が生えてんだ?

それに傷が完全に消えてるし!!


『ヤバい物出来ましたってか?』


でもこれどうすんだよ~!!


つづく・・・

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